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ラグビーのトップリーグ神戸製鋼で活躍し、昨季限りで現役を引退した2人の元日本代表が今春、それぞれの母校にコーチとして戻ってきた。京産大の伊藤鐘史FWコーチ(37)と同大の佐藤貴志ヘッドコーチ(36)。ともに現役時代から指導者を志し、研さんを積んだ「プロコーチ」だ。関西リーグ制覇、全国選手権での「打倒関東」に向けて経験と情熱をぶつける。
■同大・佐藤ヘッドコーチ、強豪復活へ反発力注入
同大の佐藤ヘッドコーチはスクラムハーフとして、トップリーグで通算143試合に出場した。鋭いサイドアタックと巧みなキック、タックルを武器にグラウンドで存在感を発揮し、日本代表に名を連ねた。
引退までの3年間は、ゼネラルマネジャーだった故平尾誠二さんに勧められ、選手兼任コーチを務めてきた。ニュージーランドへのコーチ研修も経験し、「プレーに還元できることがたくさんあった。平尾さんには頭が上がらない」と感謝している。
同大時代は4年生の時、けがなどで試合に出られなかった。「社会人になって見返すつもりだった。反発力が大事」と振り返る。ラグビーを通して努力し続ける精神力を養い、卒業後は社会で活躍してほしいと願う。100人を超える選手一人一人と話し合い、思いを伝えている。
萩井好次監督から全面的な信頼を受け、練習メニュー作成を含め「他のコーチと分担しながら、全てをやらせてもらっている」。昨季は課題として浮き彫りになったスクラムやラインアウトなどセットプレーについても、「集中してトレーニングできている」と強化への手応えを語る。
長年、勝負の世界に身を置いてきた。それだけに昨季は全国選手権を逃したチームを復活させる責任を強く自覚している。「信用してもらっている分、期待を裏切りたくない思いが強い。結果を出せば喜んでもらえる人も多い」と決意をにじませる。
■京産大・伊藤FWコーチ、基本反復ぶれずに強化
京産大の伊藤FWコーチは選手時代、豊富な運動量と激しいタックルが持ち味のロックとして活躍した。日本が3勝した2015年ワールドカップ(W杯)でも貢献。代表キャップは36を数える。
華々しい経歴の一方で、リコー時代にリーグ降格を経験。神戸製鋼に移籍した際は承諾書が発行されず、規定で1年間公式戦に出られなかった。「たくさんの経験を積めた。いいことも悪いことも指導者として生きてくる」と語る。
繰り返したくない4年間が2度あるという。「大西健先生(京産大監督)の4年間とエディー・ジョーンズ(前日本代表ヘッドコーチ)の4年間。それほど走った」と笑顔で言う。厳しい日々は財産となり、「ぶれないことと妥協しないことを学んだ」と振り返る。
W杯後、明確にコーチの道を目指して資格を取得した。大学院にも通い「強化のメカニズム」をテーマに修士論文を作成した。「京産大でコーチをしたいと考えていた」と母校への思いは強い。
ラインアウトやキックオフを担当する。どんな試合でも高い精度を保てるプレーを目標に基本スキルの反復に取り組む。選手について「素直でのみ込みが早い。ラグビー全体のレベルが上がり、フィジカルのレベルも高い」と印象を語る。
練習以外の時間も強化プランの作成や情報分析に明け暮れ、睡眠不足と格闘する。それでも「幸せ。一生懸命な選手の姿を見ると、本気で力を伸ばしたくなる」と熱く語る。
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