京都産業大ラグビー部、悲願の全国制覇で退任の大西監督に花道なるかラグビーの関西大学リーグで4度の優勝経験がある京都産業大。40年以上にわたってチームを指導してきた大西健監督(69)が今季限りで退任することが決まっている。「ひたむきラグビー」を合言葉に、元日本代表でトライを量産した大畑大介氏や伊藤鐘史(しょうじ)氏、9月開幕のワールドカップ(W杯)でも活躍が期待される現日本代表の田中史朗(ふみあき)ら数々のトップ選手を輩出してきた伝統校。チームはまだ大学日本一の経験はないが、監督の最後の花道を飾るべく、今季は初の全国制覇に向かって突き進んでいく。 天理大出身の大西監督が京産大ラグビー部で指導するようになったのは1973年のこと。当時の主将と3つの夢を語り合った。 一、関西強豪の同志社大と互角に戦えるチームを作ろう 一、いつの日かラグビー発祥の国イングランドの芝を踏もう 一、大学チャンピオンになって、日本選手権で国立競技場に立とう チームは75年に関西大学リーグ1部リーグ(現在のAリーグ)に昇格し、90年に関西リーグを初制覇。同年には初めての英国遠征も経験し、2つの夢はかなえたが、まだ成し遂げられていないのが全国大学選手権で優勝することだ。 過去7回、同選手権の準決勝に駒を進めたが、いずれも敗退。大西監督は「簡単に手に入るものは夢じゃない。ずっと学生と一緒に夢を追えるのは幸せなこと」と笑顔で話すが、ロックの伊藤鐘平(しょうへい)主将(4年)は「一からたたき上げで鍛えてもらってきた。監督の最後のシーズンなので恩返しがしたい」。まずは関西リーグで3連覇中の天理大を撃破することが目標だ。 京産大は伝統的にスクラムを強みとしているが、大西監督は就任当時を振り返り、「昔は学生の体が細くて、プロップでも体重80キロぐらい。FW戦で圧倒されることが多かったので、体を大きくすることから始めた。今はどのチームでも食べることを重視しているけど、さきがけは京産だったかもしれない」と話す。 体を大きくするため、定期的に実施するのが「栄養合宿」だ。大相撲の力士がちゃんこ鍋を食べて体重を増やすように、部員たちは大きな茶碗(ちゃわん)を持って鍋を囲み、ご飯をおかわりしていく。この合宿には一つのルールがある。それは、食事の前後に体重を測定し、ノートに記入すること。部内には大畑ら歴代の部員の体重を記録したノートも残っている。監督は「1食で約4キロ増える学生もいる。いい選手ほど食べることにも貪欲だね」と目を細める。 また、毎年5月に新入部員歓迎会として開催する「猪突猛進会」では、その日の朝に生け捕りしたイノシシを2、3匹、豪快に丸焼きにし、みんなで平らげる。ラグビー部のファンの厚意で7年前に始まったイベントで、新入生にとっては「食」を意識する場ともいえそうだ。 また、京産大ラグビー部の特徴の一つが、比叡山の阿闍梨・叡南俊照さんとの交流だ。険しい山中を約千日かけて歩く荒行「千日回峰行」で知られる高僧で、約40年前、チームの低迷で監督が自信を失っていたとき、比叡山を訪ねて教えを請い、阿闍梨から「楽志(らくし)」という言葉をもらった。 「つらいことがいっぱいあっても、志を楽しめという意味で、この言葉に励まされてきた」。今でも試合のたびに比叡山に報告に訪れ、部員も奉仕活動に向かわせているという。 ときにはスクラムの練習を数時間繰り返すなど、厳しい練習が課されることもあるが、チームの「志」はもちろん全国制覇。伝統の赤紺のジャージーに身を包んだ若きラガーメンは猪突猛進あるのみだ。 |
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