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ベンチに入れなかった唯一の女子マネ エースの謝罪に

朝日新聞社

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© 朝日新聞社 試合後、保護者の前であいさつする大分雄城台のマネジャー・衛藤沙耶さん=2019年7月19日午前10時47分、別大興産、中沢絢乃撮影 
 
高校野球大分大会は19日、別大興産スタジアムで3回戦2試合があった。昨年優勝の藤蔭は大分雄城台にコールド勝ちし、大分南は第3シード三重総合を今大会初のタイブレークで破った。第3試合の情報科学と佐伯豊南の対戦は、降雨のため再びノーゲームとなった。

■スタンドから 叫び続けた 大分雄城台・衛藤沙耶マネジャー
 七回表、大分雄城台の主将小野純平君(3年)が二塁ゴロに倒れ、コールド負けが決まった。「終わっちゃったんだ」。三塁側スタンドでグラウンドを見つめていたマネジャーの衛藤沙耶さん(3年)は、涙が止まらなかった。

 昨夏4強の佐伯鶴城に1回戦で勝利。2回戦では昨夏の3回戦で敗れた鶴崎工に延長戦で雪辱した。1年生の時から3回戦負けで、「今年こそはベスト8に」と迎えた試合だった。

 この2日前。エースの森川悌(とも)君(3年)が選手たちに呼びかけた。「3年生のマネジャー4人がベンチに入れるように、絶対に勝とう」。記録員としてベンチに入れるのは1試合に1人。4人全員が経験するためには、3回戦を突破しなければならなかった。衛藤さんの順番は最後。選手たちは「勝ちたい理由」を胸に試合に臨んだ。

 1点を追う四回、敵失で出塁した永冨泰志君(3年)が、外野ゴロの間に生還し同点。スタンドは大歓声に包まれた。だが、直後の守りから相手打線が爆発し、六回が終わった時点で7点差となった。

 「もう勝てないかもしれない」。七回の攻撃の時には涙があふれ出ていた。それでも、最後まで打者一人一人の名前を呼び、「頑張れ」と叫び続けた。この日は出場機会がなかった森川君は、ベンチまで届く少しかすれたその声を聞き、負けじと声を張り上げた。だが、「夏の大会でベンチに入ってもらうことがお返しになれば」という思いはかなわなかった。

 森川君は「申し訳なかった。どんな時も支えてくれて感謝の気持ちでいっぱい」。そんな選手たちの気持ちをしっかり受け止め、「終わった今、思い出すのは楽しかったことばかり。あっという間の2年半でした」と最後は笑顔を輝かせた。(中沢絢乃)
       




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