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【関西大学ラグビーA・B入替戦】


関西大学 29-31 摂南大学摂南大学、Aリーグ昇格!!

関東大学リーグ戦

関東大学リーグ戦1・2部入れ替え戦(8日)
専 大42 - 24東洋大終了
中 大47 - 29関東学院大終了


伝統のスタイルを乗り越えて進め。   

Number Web

 やっぱり、接戦になった。

 81分になって早稲田31、明治27。

 こうなると、勝負はどちらに転がるか分からなかった。最終的に早稲田が逃げ切ったが、紙一重の差でしかない。

 どうして早明戦は、こんなにも面白いのか? 

 今年の試合を見ながら、早明戦は選手、ラグビー部関係者だけでなく、ファン、卒業生を含めた全員が「当事者意識」にあふれているからではないか……と思い当たった。

 明治のFWが突進し、ラインブレイクした時の地鳴りのような明治ファンの歓声。これは、日本のラグビーの「宝」ではないか。

 そして劣勢のスクラムで息をひそめ、BKがボールを展開してトライを奪った時の歓喜の爆発もまた宝である。
明治、早稲田のイメージとズレ。
 ではなぜ、ファンも含めて当事者意識を持てるかと言えば、それぞれのラグビーの「理想形」を全員が共有しているからだ。

 重戦車FW。すなわち明治。

 BKの揺さぶり。それこそ早稲田。

 両軍のイメージがメディアだけでなく、全国のファンに浸透しているのは先人たちが築いてきた伝統のおかげである。

 ただし今年の早明戦に限って言えば、従来のイメージとの「ずれ」がある。そこに勝負の綾があった。

 明治は重戦車を有しつつ、才能豊かなBKとの「ハイブリッド」志向が感じられる。 
スクラムにこだわらずBKで。
 特に印象的だったのは前半のトライ。早大陣深い場所でのスクラムで、明治は早稲田を粉砕、レフェリーが明治のアドバンテージを取っている状況だったが、FWがボールを拾って突進するのではなく、そこからBKに展開してトライを奪った。

 早稲田の泣きどころであるスクラムにこだわることなく、有利な状況を作ってからBKで仕留めたのだ。これがサントリー出身の田中澄憲監督の志向するラグビーだろう。

 試合後の記者会見でも、

 「後半見せたようなアタックを大学選手権でやっていきたいと思います」

 と話した。

 この発言から何が見えるか。

仮想敵を帝京に置いている。
 今季の明治にとって、シーズン当初からの「仮想敵」を早稲田ではなく、帝京に置いてきたことがうかがえる(早大ファンからすると、ちょっとさびしい)。

 強いFWを前面に立てながらも、決してこだわりすぎることなく、俊足揃いのBKを縦横無尽に走らせる。これが理想形なのだろう。

 このラグビーを実現するには、主将のSH福田健太の判断が重要になる。

 その福田が後半10分、早稲田ゴール前で得た反則でスクラムを選択したのは、いかにも明治らしかった。彼は会見の受け答えも丁寧でおとなしい印象を受けるが、この時ばかりは明治の遺伝子を感じた。

 しかし、このスクラムに限って明治のプロップが膝をつく反則を取られてしまったのは、皮肉としか言いようがない。

 大学選手権に向けて、「ハイブリッド志向」と、スクラム、モールにこだわる「明治の遺伝子」がどう折り合いをつけるのか、注目に値する。
早稲田の意外なディフェンス。
 対する早稲田からは、「ディフェンスの勝利」という言葉が聞かれた。

 創部100周年の記念のシーズンに、8年ぶりの対抗戦優勝を飾った相良南海夫監督は、

 「選手には、ディフェンスで勝つという話をしましたし、特に中盤のディフェンスを楽しもうと。いま持っている力としては、いいディフェンスが出来たと思います」
と話した。

 実は、この言葉は私からすると意外だった。早稲田のディフェンスは、前半から大外で明治のゲインを許していたからだ。

 かつての早稲田のディフェンスのイメージといえば、シャロー(ラインの浅い位置)からSO、CTBの両名がビューッと飛び出すディフェンスがスタンダードだったからだ。

 ところが、今季のディフェンスは敵陣から中盤にかけては、懐深く網を張るようなスタイルに変わっている。しかも関係者によれば、ある程度のゲインは許容範囲だという。なぜなら、

 「いまの早稲田のBKなら、追いつけるから」

 というのだ。

黄金BKで防御戦略が一変。
 
往年の「ビューッ」というスタイルに馴染んでいると不安になってしまうのだが、「豊かな才能」を誇る黄金BKは、防御戦略を一変させている。

 それが可能になったのはSH齋藤直人、SO岸岡智樹のエリア・マネージメントが完璧に近かったからだろう。

 早明戦名物ともいえる早稲田ゴール前のスクラムの数は例年と比べて少なく、ふたりのハーフ団のゲーム・コントロールには舌を巻く。

 アタック、マネージメント、そしてディフェンスにおいて、いまの早稲田BKは豊かな才能を有しており、懐の深さが最大の武器になっている。

 1990年代まで見られた「信仰心」にも似た一途さ、一徹さは鳴りを潜めている。
W杯イヤーの再戦はなるか?
 こうして早明戦からは、両校の現在地が見えてくる。

 早明両校ともに、40、50代の大学ラグビー黄金期を知る世代が共有してきた「価値観」とは違うスタイルで頂点を目指していると見ていい。

 そしていよいよステージは大学選手権に突入するが、早稲田は22日に慶応と京都産業大の勝者と対戦する。

 明治は16日に大阪で立命館大との対戦が控え、勝ち上がれば準々決勝で東海大と顔を合わせる。

 早稲田と明治がいま一度、顔を合わせることがあるとすれば、年が改まり、ワールドカップ・イヤーを迎えた1月2日の準決勝となる。

 明治については、田中監督の求めているラグビーのレベルが高く、選手の成長が追いつけるかどうか、時間との勝負になるだろう。特にSHが担う役割は大きく、福田主将が化けるかどうかがポイントになる。
トーナメントは早慶明が集中。
 早稲田は、対抗戦で優勝したことで20日間の猶予が持てるのが大きい。

 早明戦で浮き彫りになったスクラム(これが克服可能な“弱点”なのか、それとも強化の難しい“欠点”なのかは判断がつかない)、さらには黄金BKのセットプレーからの仕掛けも整備してくるだろう。

 明治に敗れたとはいえ、やはり10連覇を目指す帝京が本命であることは間違いなく、関西王者の天理大、関東大学リーグ戦2位の大東文化大も侮れない。

 そして組み合わせの右側の山に「早慶明」が集中したが、ライバルたちが再び相まみえることができるのか。

 今季の大学選手権は、きっと面白い。
(「スポーツ・インテリジェンス原論」生島淳 = 文)

「通過点」

帝京大史上初8連覇も大学選手権V10へ

   
日刊スポーツ
関東大学ラグビー対抗戦帝京大66−10筑波大

◇1日◇埼玉・熊谷ラグビー場

全国大学選手権で10連覇を狙う帝京大が筑波大を66−10で下し、6勝1敗で8年連続9度目の優勝を果たした。8連覇は70〜76年と01〜07年の早大の7連覇を抜く対抗戦最多記録。大型FWを軸とした攻守で、CTB尾崎泰雅(2年)も3トライを奪うなど「絶対王者」の意地を示した。5勝1敗同士が対戦する今日2日の早大−明大の勝者も同時優勝となる。

【写真】大学選手権9連覇を決めた帝京大

史上初の8連覇が決まっても、帝京大の選手は淡々としていた。仲間同士で抱き合うこともなく、これまでの試合と同じようだった。「通過点」。全選手が、この言葉を胸に筑波大戦に臨んだ。岩出雅之監督は「対抗戦最終戦だが、『(全国大学)選手権1回戦』と位置づけていた。8という数字は別で、先輩たち含めて積み上げてきたもの。(2週間前に)負けを経験して、選手たちが本気で気持ちの入ったゲームをしてくれた」とたたえた。

一気に勝負を決めた。前半3分、CTB尾崎が相手パスをインターセプトして90メートルの独走トライ。このプレーを皮切りに大型FWが攻守の起点となって、尾崎が3トライを奪うなど大暴れ。前半を28−0で折り返した。後半は高度な技術と決定力で圧倒。相手裏を狙ったキックパスからFB竹山晃暉(4年)がトライし、キック成功率も100%(全8本)で全21点を稼ぐなど勝利に貢献した。

先月18日、対抗戦で明大に15−23で敗れ、3年ぶりの黒星を喫した。4月の春季大会、8月の練習試合でも敗れたライバル。「勝負への甘さ」を痛感して、この2週間でチームで敗因を分析。対抗戦最終日のこの日を「区切り」と考えずに、10連覇を狙う全国大学選手権の「通過点」と捉えることに決めた。

入学時から「4年時の10連覇」を目標に掲げていた竹山は「まだ、ファーストステージを終えただけ。1段1段、しっかりと階段を上りたい」と気を引き締めた。岩出監督も「次は10の数字を見るのではなく、積み上げながら成長することが、おのずと結果につながる」と、絶対王者の“再スタート”であることを強調した。【峯岸佑樹】

◆対抗戦の順位 
関東協会は11年に「勝敗数が並んだ場合は同順位となる」ことを決めた。2日の早明戦の勝者が、6勝1敗で帝京大と同時優勝となる。全国大学選手権への順位付けは、勝敗の次に「当該校同士の成績」で決定する。早大と帝京大なら帝京大、明大と帝京大なら明大が直接対決で勝っているため、「対抗戦1位」で大学選手権に進む。

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