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埼玉
代行タクシー:熊谷・飲酒事故、遺族の思い実現 運賃割引、行田市が主導 /埼玉
◇行田で来月から実施
◇「撲滅の一助に」−−関係業界へ働きかけ
◇「他にも広がりを」
飲酒運転をなくそうと、行田市内の運転代行業者と飲食店組合が、ポイント制による代行タクシー運賃の割引制度を10月から開始する。飲酒交通事故の遺族から要望を受けた行田市が、両者を仲介し話し合いを進めてきた。社会問題化する飲酒運転の撲滅に向け、かじを取った同市は「行政が仲介したケースは全国でもまれではないか。撲滅への一助になれば」と話している。【町田結子】
行田市は4月、熊谷市で2月に起きた9人死傷の飲酒運転事故の遺族から「代行タクシーを利用しやすくするよう、各業界に働きかけてほしい」との要望書を受け取った。市内の運転代行業者から「協力する」との申し出もあり、代行業者と飲食店組合の代表者を招き、運賃割引制度の導入に向けて話し合いを進めてきた。
割引はポイント制で、利用ごとに1ポイントもらえ、12ポイントためると1000円引きとなる。割引額は運転代行業者が負担する。飲食店側は、名刺サイズのポイントカードを店頭に置いて制度をPR。カードは市が作製するという。市内の代行業者3社のうち大手2社の約30台が稼働し、料飲組合や寿司(すし)組合など6団体に加盟する139店舗が参加する予定だ。
飲食業界や商工会ではなく行政主導の取り組みは珍しく、同市防災安全課は「ご遺族の要望を受け、悲惨な事故を二度と繰り返してはならないと実感した。今後も3者で『飲酒運転撲滅会議』を設立し、効果などについて話し合いを継続させたい」と話す。一方、要望書を提出した遺族の小沢樹里さん(27)は「行田市の取り組みが他の自治体にも広がってほしい」と語った。
熊谷の飲酒事故では、運転者に酒を提供し道交法違反(酒類提供)の罪に問われた飲食店の店主が6月、さいたま地裁で懲役2年執行猶予5年の有罪判決を受け、刑が確定している。
毎日新聞 2008年9月25日 地方版
http://mainichi.jp/area/saitama/news/20080925ddlk11010210000c.html
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