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しめないと死亡率3倍
後部座席もシートベルト
スパイスコミニケーションズ(ごみかわ淳) 昨年6月に改められた道路交通法(改正道交法(かいせいどうこうほう))の実際(じっさい)の運用が今月から始まり、車の後ろの席でもシートベルトを締(し)めなければならなくなりました。運転席と助手席は1986年に義務(ぎむ)になっていますから、今月からは、車に乗った人は全員シートベルトをする決まりになりました。
着用率8〜13%
警察庁によると、昨年1年間の交通事故による死者のうち、後部座席に座っていた人は200人。このうち168人がシートベルトをしていませんでした。シートベルトをしなかった人が死亡した確率は、していた人の約3倍で、死亡した人の半分は、シートベルトで命を落とさずにすんだと分析しています。
しかし、昨年10月の調査で、後部座席でシートベルトをしていた人の割合は、高速道路で13・5%、一般道路で8・8%だけでした。運転席(高速道路98・5%)や助手席(同93・5%)に比べると、とても低いです。このため、同庁は法律で義務づけることが必要だと考えたのです。
まずは高速道路
9月下旬までを新ルールを知ってもらう期間とし、速度違反(いはん)をした時などのように、運転免許(めんきょ)に違反点数が加えられるようになるのは、その後からです。ただし、ベルトを使えないように座席の下にしまい込むなどの悪質な行為(こうい)は、9月以前でも点数が加えられます。点数の合計が一定以上になると、運転免許が取り消されることもあります。
同庁はまず、高速道路での違反に限って、点数を加えることにしています。高速道路の車はスピードが出ている分、事故を起こしたときに乗っている人が死亡する可能性が高く、すぐに取りかかるべきだと判断したからです。
一般道路での違反については、当面の間、点数は加えられませんが、同庁では将来的には高速道路と同じ扱いにするかどうか検討(けんとう)していくそうです。しかし、しばらくの間、「罰(ばつ)」がないからといって、決まりを守らなくて良いわけではありません。
タクシー乗客も
このため、乗客を乗せて走るタクシーやバスの会社では、対応(たいおう)に追われています。
タクシー会社では、ベルトをするよう求めるステッカーを車内に張ったり、「シートベルトをお願いします」と音声が流れる機械を取り付けたりする取り組みを始めています。乗客がお酒に酔(よ)うなどして頑固(がんこ)に断ったりするケースも考えられますが、運転手が乗客に対してベルトをするよう何度も呼びかけるなどの努力をしなければ違反になります。
乗客数が多く、確認が難(むずか)しいバス会社も、ステッカーや車内放送を繰(く)り返し、違反を避(さ)けようと一生懸命(けんめい)です。ただ、客席にシートベルトがない路線バスは違反の対象(たいしょう)から除(のぞ)かれています。
交通事故の死者数は、飲酒運転などに対する罰を重くした結果、昨年は5744人と54年ぶりに5000人台に減りました。同庁は2010年までに死者数を5500人以下にする目標を立てています。後部座席のシートベルトがどれだけ効果をみせるか注目されます。
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