|
アメリカ南部、ニューオーリンズに大型ハリケーン・カタリナが直撃、2000人近い死者を含む、大災害をもたらしてから1年が経過した。
当時の連邦・州・両政府の対応が非常に遅かったことが後に大問題となった。それではその後の対応に、その反省が見られるかと言うと、とんでもない。
今だに非難後、市内に戻れずにいる人が少なく見積もっても20万人はいると言われている。
集団住宅地の建設をはじめとした、街の復興が異常に遅れているのである。
そんな中、俳優ブラット・ピット氏の活動が注目を浴びている。
2006年4月に、ハリケーン・カタリナで家を失った人たちの為に、集団住宅団地の建築・設計プロジェクトを興すべく、10万ドル(約1000万円)を寄付。
その名も「グリーン・ニューオーリンズ・ハウジング デザイン プロジェクト」
環境保護団体・Global Green USAが手がける資金調達に協力。そして、環境保護を意識した素材・デザイン・設計を規定としたコンペを開催。100以上もの応募の中、7月の最終段階では6作品にまでしぼられ、先日優勝作品が発表された。
このプロジェクトにより、5万戸の住居が造られる予定。
ピット氏は新たに10万ドルを寄付し、一部はコンペ優勝、入賞金へとあてられるそうだ。
ピット氏は今年8月30日にニューオーリンズを訪れた際、
「多くの人々が街に戻れない理由が、生活する際に必要とする基本的な施設である、病院が学校が壊れたままだからだなんて唖然としている、いや、この現状を恥ずかしく思う。」
「大災害の際に、最も弱い立場の人々から助けていくのが筋ではないか。にも関わらず、失敗している。」と、コメント。
彼の貢献は、ハリウッドスターであるその知名度を上手に利用し、大災害後のニューオーリンズ復興がどれだけ遅れているか、その悲惨な現状をメディアを通して多くの人に伝えたこと、そして自分の財産の一部を社会の為に還元させたという事だけとっても、充分に評価に値すると思う。
私が素晴らしいと思ったのは、ただお金を寄付しようというのではなく、彼自身が今の世の中で起きている事をしっかりと認識していて、住居を建てるのであれば、環境保護を意識したものにしよう、家を失った人たちがまたこの街に戻って、一緒に力を合わせて、強い地域社会を作っていけるように、遊び場、集会所を含めたデザインの集団住居にしようと、アイデアを出し、取り組んだその姿勢である。
多くの人は、ピット氏のような多額の財産を寄付できるような立場にはない。しかし大切なのはその貢献の規模の大きさではなく、それぞれの立場で、できることをするという事で、そこに意味があるのだと思う。
ニューオーリンズの街が一日も早く復興するように、そしてこのプロジェクトの成功を祈ると共に熱い声援を送りたい。
|