精神科医の犯罪を問う

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激増する行動制限

精神科病院に関する全国統計調査である「精神保健福祉資料調査」の最新結果が9月13日に発表され、衝撃的な事実が判明しました。それは、精神科病院で縛り付けなどの行動制限が激増しているということです。
 
 
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身体拘束が原則禁止とされている高齢者の介護施設では、身体拘束を減らす努力がされており、厚生労働省研究班の全国調査によると全体の拘束率が下がっていることが確認されています。
 
身体拘束については、身体的弊害、精神的弊害、社会的弊害があるとする認識が高まり、介護の現場で原則禁止が徹底的に指導されてきたため、安易な身体拘束が行われなくなりました。介護施設における身体拘束の定義とは、縛り付けだけではなく、向精神薬による過鎮静や隔離も含まれます。これらの行為が原則的に禁止です。
 
一方、精神科病院においては原則禁止という概念がそこにはありません。縛り付けや隔離は、精神保健指定医の裁量次第です。懲罰的に隔離・拘束をされた、暴れていないのに入院時から何週間にも渡る隔離・拘束をされた、縛り付けられてわいせつ行為をされたなど、私のところには不適切な行動制限の被害が多数報告されています。行政の実地指導や精神医療審査会が十分に機能していないことを示しています。
 
問題は隔離や拘束だけではありません。介護施設において原則禁止とされる過鎮静を目的とした向精神薬の過剰投与については、禁止どころかむしろ大多数で行われています。効果の科学的裏付けがなく、過鎮静を引き起こす危険性のある「多剤大量処方」の風習が日本の精神科病院で根深く残っている事実を示す調査はいくつも存在します。
 
精神病院における犯罪や人権侵害が次々と摘発され、社会的入院が国の社会保障を圧迫するようになった結果、国は隔離収容に偏った精神保健のあり方を反省し、方向転換してきたはずでした。ところが、最新の統計とその4年前の統計の比較から浮かび上がってきたのは、入院患者や精神病床の微減という見せ掛けの地域精神保健の移行ではなく、隔離収容型への逆戻りでした。
  
                         平成19年6月30日    平成15年6月30日
精神科病院数                        1,642                   1,662
精神病床数                          346,525         353,805
終日閉鎖の精神病床数           202,763          152,038
終日閉鎖の閉鎖病棟数           3,763           2,814
入院患者数                   316,109        329,096
終日閉鎖処遇の入院患者数        188,149         140,075
終日閉鎖処遇患者の割合          59.5%          42.6%
終日閉鎖処遇の任意入院患者数     88,597          62,016
夜間外開放処遇の任意入院患者数      86,217                  96,301
保護室の隔離患者数                        8,247                   7,741
身体的拘束を行っている患者数             6,786                   5,109
 
精神科病院という密室で一体何が起きているのでしょうか。自殺予防デーが始まる前日、国は自殺対策の一環として、向精神薬の大量処方について対策に乗り出す方針を決めましたが、日本の精神科病院こそが、悪しき風習である多剤大量処方の温床なのです。死を招くような安易な縛り付け、隔離、向精神薬投与がされていないでしょうか。
 
精神保健福祉資料調査からは、精神科病院における1ヶ月の死亡退院患者数が1,374人にも上り(一年に換算すると16488人)、うち半数以上の713人が入院して一年以内に亡くなっていることがわかります。このうち、自殺者は何人でしょうか。向精神薬の副作用による死亡は何例でしょうか。実態を早急に把握する必要があります。
 
介護施設と同じくらいの規制や指導監査、職員への啓発が精神科病院に対して行われなければ、急速に隔離収容時代に戻ろうとするこの流れを止めることができません。自殺対策として、障がい者制度改革として、メンタルヘルス対策として、実態調査と規制、啓発が急務です。

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