精神科医の犯罪を問う

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発達障害

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特別支援教育の行方

精神医学的チェックリストにより、教育現場はますます混乱しています。
学校は変わったか:特別支援教育の1年/上 発達障害、積極指導
 障害のある子ども一人一人の必要性に応じた支援をするとした「特別支援教育」が、全国の学校で完全実施されて1年になる。対象の子どもは、これまでの肢体不自由や知的障害などに軽度発達障害が加わったため、一挙に4倍強に増えた。学習指導要領の改定で「ゆとり教育」から「学力向上」に教育現場が方向転換しようとしている中、障害のある子の学ぶ場の現状と課題を報告する。【遠藤哲也】

 ◇普通学級から週数回、個別教室に

 ◇「子どもが成果実感」/「レッテル張り」懸念も

 日本海に面する新潟県上越市にある市立大潟町(おおがたまち)小学校。2月初旬、校舎2階の空き教室を利用した「こべつの支援教室」で、5年生と2年生の男子児童2人が、教室担当の大野みずえ教諭(53)から指導を受けていた。

 支援教室は、読み書きや計算などの特定分野の習得が難しい、学習障害(LD)をはじめとした軽度発達障害の可能性のある児童が、その分野の時間などに普通学級から離れて、個別授業を受ける場になっている。

 「読めるかな。きっとできると思うよ」。2時間目の授業。国語が苦手な5年生の男児に、大野教諭は優しく声を掛け、漢字を大きく書いたボードを使って読み方の練習をさせた。そばで2年生は九九の練習を続けた。2人が普段過ごす普通学級では、クラスメートが国語の授業を受けている。

 3時間目になると、別の1〜4年生の男女児童4人に入れ替わった。落ち着きがなく衝動的な行動をする注意欠陥多動性障害(ADHD)などの傾向があると見られる子どもたちだ。

 「ソーシャル・スキル・トレーニング(SST)」と呼ばれ、グループで友だち付き合いのコツやルールを学ぶ。「相手の気持ちになるにはどうしたらよいでしょう」。この日は4コマ漫画を使って、大野教諭と児童がロールプレーをしながら、感情のコントロール方法を学んだ。

    *

 特別支援教育の特徴は、従来の「特殊教育」の7障害(盲、ろう、知的障害、肢体不自由、病弱、言語障害、情緒障害)に、こうした軽度発達障害を対象に加えた点だ。

 特殊教育の対象者数は、小中学の児童・生徒全体の1・8%、約20万人だった。これが特別支援教育になり、約88万人(8・1%)に急増。少子化で児童・生徒の全体数が減少する中で、12人に1人が障害児教育の対象になった計算になる。

 文部科学省は、特別支援教育の実施に当たって、小中学校の校内体制の整備を求めた。具体的には、対象の子ども一人一人に「個別の教育支援計画」を策定▽校内や関係機関を調整する特別支援教育コーディネーターの指名▽校内委員会の設置−−などだ。

 560人が学ぶ大潟町小では、軽度発達障害の可能性のある児童を把握するチェックリストを基に、保護者の了解が得られた14人を対象に選定した。それぞれの指導計画に基づいて、「こべつの支援教室」を活用した授業が1人週1〜4時間行われている。

 同小の特別支援教育コーディネーターも兼ねる大野教諭は「子どもが努力した成果を実感し、自己肯定感を高めていて、効果を感じます」と語る。同小は、文科省の「特別支援教室制度に関する研究」の指定校にもなっており、全国でこうした教室が増えている。

    *

 一方で、発達障害の子どもが普通学級から取り出されるなど、特別支援教育のあり方に教育現場からは疑問の声も上がっている。

 東京都内で2月に開かれた日本教職員組合教育研究全国集会の障害児教育分科会−−。

 「学校では『あの子はADHDだ』などの言葉が平然と飛び交うようになった」「(軽度発達障害の)新たな障害児を作り、拡大された特殊教育が始まったように感じる」。特別支援教育の導入で、子どもに障害名のレッテルを張ろうとする一部の教育現場の変化に、担当教員らから危機感を募らせる報告が相次いだ。

 都内の小学校の女性教諭は「(普通学級から)分けられる子どもの心の痛みを、教員は共有しないといけないと思う」と話した。

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 ◇軽度発達障害

 知的障害を伴わない脳の機能障害と推定されている。LDやADHDの他、アスペルガー症候群や高機能自閉症などがある。見た目では障害が分かりにくいため、誤解や偏見を受けやすい。エジソンやアインシュタイン、漫画「ドラえもん」の登場人物の「のび太」が当てはまるという説もある。医学的な診断基準があるが、実際の診断は「かなりあいまい」との声が医療現場にもある。

毎日新聞 2008年3月4日 東京朝刊
この記事は興味深い情報を色々と伝えています。記事中に出てきた「軽度発達障害の可能性のある児童を把握するチェックリスト」とは、このブログで何度も取り上げている例のチェックリストのことでしょう。
http://blogs.yahoo.co.jp/kebichan55/3842682.html

今の教育現場では、このチェックリストを基にして実態調査や選別などが行われているようです。

発達障害という概念は、ここ数年で突然教育現場に導入されるようになり、現場の教師は混乱しています。そもそも専門家ですら発達障害について正確に定義することができず、統一された正確な見解もないため、現場の教師にとって発達障害とは混乱以外の何者でもありません。混乱している人は、通常拠り所になる情報を求めます。それが見つかれば少し混乱から解放されるからです。

恐ろしいことに、現場の教師にとって拠り所となっているのが、このチェックリストなのです。

このチェックリストが文部科学省から各教育委員会を通じて現場の教師に配布されています。権威からの情報を鵜呑みにする教師や、自分の授業がうまくいかないことの正当化の理由を見つけている教師にとっては便利なチェックリストです。

「発達障害?そんなのよくわからないしー。でも、そういえば教育委員会から配られたチェックリストがあったな。へー、これにあてはまるような子が発達障害というのか。そしたらA君は学習障害って奴だね。そうか、生まれつきの脳の障害なら仕方ないね。私の教え方が悪いんじゃなかったのね。」 このように思う教師が出てきてもおかしくありません。

皆さんも、このチェックリストがどんなものであるか、もう一度ご自身の目で確かめて下さい。そして、そのようなものさしで子どもたちが評価されているという恐ろしい現実を理解して下さい。
http://www.mext.go.jp/b_menu/public/2002/021004c.htm

上記記事は、とても重要な情報で締めくくられています。
医学的な診断基準があるが、実際の診断は「かなりあいまい」との声が医療現場にもある。
発達障害の判定や診断はその子の一生を左右します。しかし、教育現場のみならず、医療の現場でも子どもたちがあいまいな基準でいい加減に評価されているのが現状なのです。

ブログで繰り返し述べていますが、このような試みでも、本当にその子の支援となるのであれば私は批判しません。結果を出しているのであれば、多少のあいまいさなどには目をつぶることができるでしょう。しかし、この問題は別です。発達障害と安易に診断されることで、その子は「自分は先天的な脳の障害で、一生治らないんだ」「普通の子とは違う、異常な子なんだ」とする自己否定と絶望感に苛まれる危険性があります。何よりも、危険な投薬治療に対する正当化を周囲(親や教師ら)に与えてしまうでしょう。

支援は別にレッテルがなくてもできるはずです。レッテルは観察能力を低下させます。ある人のことを「駄目な奴」と一度決めてしまったら、それ以降はその人そのものではなく、「駄目な奴」という評価を見てしまいがちです。適切な支援をするために、対象者の特性を分析、分類するのは有効なことですが、あいまいな基準に則った発達障害のレッテルは、むしろ対象者の本当の姿を観察する妨げとなるでしょう。

今の日本社会は、他人と同じでなければならないという強迫観念に満ちています。天才的な能力や魅力的な個性、他人と違った特性は、本来あるべきでないものとして取り扱われ、教育や医療の領域で「障害」として排除されてしまう危険性があります。

本来、特別支援教育も発達障害者支援も、色々な特性を持った子どもたちが適切に支援を受け、学び、成長できるよう環境を整えることを意図したものでした。今の動きを見ていると、精神医学的支援に偏った結果、本来の理念とは全く逆の方向に歩んでいるとしか言わざるを得ないでしょう。
http://www.tokyovalley.com/yahoo_blog/article/article.php

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コンサータ販売開始

ついに日本でもコンサータの販売が開始されました。捏造とも言える手段まで用いて、長い年月をかけて下地を固めてきた精神医療産業にとっては、待望の薬です。

当然のことながら、NHKはコンサータの販売開始に合わせて特集を放送しています。ここで「当然のことながら」と表現したのは、精神医療産業とNHKの報道には密接な関わりがあるからです。特に、この福祉ネットワークの番組は勉強になります。「子どものうつ」「産後うつ」「女性のうつ」「発達障害」「自殺対策」など、精神医療産業がどのような戦略を打ち出しているのかがよくわかります。

日本では抗うつ剤SSRIが爆発的に売れるようになりましたが、その原点にはNHKスペシャル「脳内薬品が心を操る」(96年12月放映)があります。この番組のように、昔は「画期的な薬」「画期的な治療法」といった宣伝が多かったのですが、最近は切り口が変わっています。困っている人々を撮影し、その人がいかに大変な思いをしているのかを強調します。そして、同じような経験や問題がないかを視聴者に問いかけます。そして、それが○○病、○○障害であることを伝え、視聴者に妙な安心感や正当化(自分が○○だったのは、○○障害だったからなんだ、というもの)を与えます。そして、その解決策として、早期発見、早期治療が示され、なぜか同時に薬物治療が強調されます。とても巧妙にできていて、なぜこれだけ多くの人々が急に精神科に行き出すようになったのか納得できます。

さて、コンサータの話に戻りますが、ADHDに対する塩酸メチルフェニデートの投与に関して、様々な立場から書かれた興味深い記事があったので紹介します。
リタリン:処方制限 ADHD治療に不安
 ◇同成分の薬…量の調整難しく、成人は適応年齢外

 乱用が社会問題化していた向精神薬「リタリン」の製造販売元「ノバルティスファーマ」(東京都)は来年から、処方できる医師を登録制にするなどの流通管理を始め、適応症のナルコレプシー(睡眠障害)以外に処方されなくなる。ただ、同薬は適応外の注意欠陥多動性障害(ADHD)の治療でも使われていた。国内初の小児期のADHD治療薬として、リタリンと同成分の「コンサータ」が19日に発売されたが、量の調整が難しいことなどを不安視する声もある。【反橋希美】

 ■「落ち着き」実感

 関東地方に住む小4男児(9)は小1でADHDと診断され、リタリンを飲み始めた。それまでそわそわ動いて授業に集中できなかったが、落ち着いて座っていられるようになったという。母(39)は「一時期、周囲から怒られ過ぎて精神不安定だったが、薬を飲んで初めて、落ち着くとはどんな状態か分かったようだ。成功体験を積むためにも今は薬が必要」と訴える。

 国立精神・神経センター国府台(こうのだい)病院の斉藤万比古(かずひこ)・児童精神科医は「欧米ではADHDの子どもの約70%に有効ともいわれ、使用経験からも同様の手応えがある。障害が原因で学校で孤立するなど、子どもが精神的に生きる場を失うほどの2次障害がある時は、薬物療法を行ってみるべきだと思う」と話す。

 ■選択肢なく困惑

 製薬会社「ヤンセンファーマ」(東京都)が販売するコンサータも、リタリンと同等の流通管理策が取られている。両剤の成分は同じだが、リタリンは散剤と割って使える錠剤(10ミリグラム)があり3〜4時間で効果が切れるのに対し、コンサータは徐々に薬剤が放出されるため効果が約12時間続く。だが錠剤(18、27ミリグラム)が割って使えず、量の調整が難しい。

 前述の小4男児は、同社が実施したコンサータの治験に参加。リタリンを朝と昼5ミリグラムずつ飲んでいたが、治験中はコンサータ18ミリグラムを朝1錠服用した。母は「量が多いのか、食欲が落ちて給食を食べにくかったようだ。コンサータ承認は朗報だが、他に選択肢がないのは不安」と話す。

 小児科医の榊原(さかきはら)洋一・お茶の水女子大教授は「薬物療法は慎重に効果を確かめながら行う。リタリンは朝飲むと昼に効果が切れるので、教師が効能を判断できるが、コンサータは難しい。年齢や障害で錠剤が飲めない子もいる」と指摘。「臨床的に安全で有効な薬が打ち切られてしまった」と批判する。

 一方で、安易に薬物療法が行われているとの指摘もある。「林試(りんし)の森クリニック」(東京都目黒区)の石川憲彦(のりひこ)院長は「薬でごまかすのではなく、まず多様な個性が尊重される学校や社会づくりが議論されるべきだ。リタリンは副作用も多く、生活や生存に必要不可欠な時しか処方すべきではない」と話す。

 ■新薬は治験段階

 ADHDと診断され、リタリンを服用していた成人も混乱している。コンサータの適応年齢は原則18歳未満。現在、非中枢神経刺激薬のアトモキセチンが成人のADHD適応症取得のため治験が行われているが、認可までは飲める薬がない。

 斉藤医師は「成人のADHDは診断自体が難しい上に、子どもより依存や乱用に陥りやすいので慎重に処方すべきだ。ただ、一定数の必要とする人がいるのは確かで、全く使えないのは問題だ」と話す。

 ADHDの人や家族を支援するNPO法人「えじそんくらぶ」(埼玉県入間市)は17日、ヤンセンファーマにコンサータの適応年齢拡大と、少量の錠剤開発などを要望。同社は適応年齢拡大について「市販から1年、適切な処方・流通が行われているか確認して臨床開発するか判断する」、錠剤開発については「技術的に可能か分からないが、早々に検討したい」としている。

 ◇塩酸メチルフェニデート、服用で死亡例も

 リタリンの成分である塩酸メチルフェニデートは中枢神経刺激剤の一種で、一時的にADHD特有の多動性や衝動性などを抑え、注意力を高める効果がある。

 厚生労働省の研究班が04年、ADHDの子どもに対する治療について、1987人の医師を対象に実施した調査(有効回答700人)では「薬物療法を行わない」と答えたのは7%。併存障害のないADHDへの第1選択薬に、薬物療法を行う医師の96%がリタリンと答え、投与中に依存・乱用を生じた症例を経験した医師は2・8%だった。

 一方、米国では食品医薬品局(FDA)の薬物安全リスク管理諮問委員会が、塩酸メチルフェニデートで99〜03年の5年間に服用者25人の死亡例があったとして、服用で突然死などの危険が増す可能性があるとの警告を添付すべきだと勧告した。

 厚労省研究班が作成した診断治療ガイドラインは、薬物療法を「行動を統制するスキル(能力)を身につけ、協調性を学ぶ手助けをする一手段」と位置づけ▽投与は重度以上が望ましい▽中学卒業以降の新規処方は極めて慎重であるべきだ−−などとしている。

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 ◇コンサータの処方

 処方できる医師の登録条件は<1>日本小児科学会など関連学会の専門医<2>ADHDの診断治療に精通し(1)の医師の推薦を2人以上から受けている−−などがある。他にも、処方する医師と薬剤師には、ADHDや薬物乱用に関する講習受講が義務づけられている。

毎日新聞 2007年12月21日 東京朝刊
どうやら「ADHDの子どもの約70%に有効」というのは、塩酸メチルフェニデート推進者の決まり文句のようです。確かに、薬によって衝動性などを抑え付けることができるでしょう。それが「効果」というべきかは別問題として。

さて、「安全」「効果ある」と一部の精神科医に言われてきた塩酸メチルフェニデートですが、その新薬であるコンサータの医薬品添付文書が公表されました。
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1179009G1022_1_01/

副作用等発現状況の概要という項目には以下のように書かれています。
AD/HD患児を対象として国内で実施した第II相試験、第III相試験及び長期投与試験の総症例216例中、副作用(臨床検査値異常を含む)は174例(80.6%)470件に認められた。その主なものは、食欲不振72例(33.3%)、初期不眠症29例(13.4%)、体重減少26例(12.0%)、食欲減退19例(8.8%)、頭痛18例(8.3%)、不眠症13例(6.0%)、腹痛12例(5.6%)、悪心12例(5.6%)、チック11例(5.1%)、発熱11例(5.1%)であった。(承認時)
これにはさすがに驚きました。何と副作用は80.6%に現れるということです。抗精神病薬や安定剤、抗うつ剤でもこれほど高い数値はほとんどみたことがありません。さらには、色々な副作用についても言及されています。
7. 精神障害 
5%以上
初期不眠症、不眠症、チック

8. 精神障害 
5%未満
気分変動、神経過敏、無感情、抑うつ気分、抜毛、早朝覚醒、中期不眠症、睡眠障害

9. 精神障害 
頻度不明
攻撃性、不安、感情不安定、うつ病、気分動揺、怒り、激越、過覚醒、涙ぐむ、錯乱状態、失見当識、幻覚、幻聴、幻視、躁病、落ち着きのなさ
衝動性や不注意を抑えるはずの薬が、逆に症状を悪化させることがあり得るということです。副作用を評価できない無能な精神科医は、自分が出した薬によって引き起こされた精神症状に対して、薬を増量したり他の薬剤を追加したりすることで対処することがあります。このようなことが子どもに起こらないことを願うばかりです。

あと、もう一つ気になる情報がありました。
小児等への投与
1. 低出生体重児、新生児、乳児、6歳未満の幼児、並びに国内では13歳以上の小児に対する安全性は確立していない。[6歳未満の患者及び国内では13歳以上の患者を対象とした試験は、実施されていない。]
不思議なことに、適応年齢は18歳未満と言われているのに、13歳以上の小児に対しては何が起こるかわからないということになっています。

指摘したいことはいくつもありますが、販売が開始される以上、石川憲彦氏が指摘するように、安易な薬物治療が行われないように、まずは周囲が注意する必要があります。

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ついにコンサータが市場に出回ります。どうやら年内には販売が開始されるようです。12日には、コンサータの薬価が決定しました。

コンサータ錠18mg1錠が336.60円、コンサータ錠27mg1錠が373.00円です。

予想通り、高い薬価です。ちなみに、薬価が高いことで話題になるパキシルは10mg1錠が137.20円、20mg1錠が241.10円です。同じ成分(塩酸メチルフェニデート)であるリタリンは10mg1錠が11.20円です。

儲け主義の精神科医は、患者に合う薬よりも、薬価が高い薬を出します。患者が嫌がっても、やたらと高い新薬ばかり出す精神科医がいます。先日、向精神薬の売り上げが異常に増えている事実を示しましたが、治すこともなく、長期間高い新薬を漫然と出し続ける精神科医に問題があります。当然、患者の自己負担分だけではなく、保険や公費にも負担をかけることになります。結果として私達が支払っている保険金や税金は、患者を治すこともできない、儲け主義の精神科医に流れていっているのです。

コンサータが承認されるにあたり、薬価が高いことを理由に乱処方する精神科医が増えるのではないかと当初は懸念していましたが、リタリンと同様、コンサータにも登録医制度や流通管理が導入されるようになり、そう簡単には乱処方はできなくなりそうです。万が一不適正な処方をしている精神科医を見つけたら、即、第三者機関や厚生労働省に通報し、登録医から抹消させましょう。

リタリンは安い薬でしたが、患者を固定客にすることができるとい裏技があったので、一部精神科医には重宝されていました。しかし、製薬会社にとってはあまりうまみのない製品です。むしろ、悪いイメージがついた今、お荷物となっています。

そもそも、ノバルティス社は「副作用がありADHD治療で小児に使うのは疑問」と明言し、ADHDの適応を申請すらしてきませんでした。おそらく、リタリンの本当の危険性を知っていたのでしょう。安い薬価で得られる利益よりも、問題を引き起こす危険性の方が高いと判断したようです。

おかしなことに、製薬会社自身が副作用を懸念しているのにもかかわらず、日本では現場の精神科医が「安全だ」「効果がある」「そんなに副作用はない」などと言ってリタリンを適応外で小児に処方してきました。ノバルティス社は、この際問題を全部吐き出しちゃえ、と判断したのでしょうか?うつ病の適応が削除されると同時に、医薬品添付文書の中に、以下のような注意を一気に追記しています。
http://www.novartis.co.jp/product/rit/os/os_rit0711.html
2.重要な基本的注意
(1)本剤を投与する医師又は医療従事者は、投与前に患者又は家族等に対して、本剤の治療上の位置づけ、依存性等を含む本剤のリスクについて、十分な情報を提供するとともに、適切な使用法について指導すること。
(2)小児に中枢神経刺激剤を長期投与した場合に体重増加の抑制、成長遅延が報告されている。中枢神経刺激剤の小児の成長への影響は確立していないが、本剤の投与が長期にわたる場合には患児の成長に注意し、身長や体重の増加が思わしくない時は投与を中断すること。(「7.小児等への投与」の項参照)
(3)本剤を長期間投与する場合には、定期的に血液学的検査を行うことが望ましい。
(4)患者の心疾患に関する病歴、突然死や重篤な心疾患に関する家族歴等から、心臓に重篤ではないが異常が認められる、若しくはその可能性が示唆される患者に対して本剤の投与を検討する場合には、投与開始前に心電図検査等により心血管系の状態を評価すること。
(5)心血管系に対する影響を観察するため、本剤の投与期間中は、定期的に心拍数(脈拍数)及び血圧を測定すること。
(6)視覚障害の症状(視調節障害、霧視)が報告されている。視覚障害が認められた場合には、眼の検査を実施し、必要に応じて投与を中断又は中止すること。
(7)通常量の本剤を服用していた精神病性障害や躁病の既往がない患者において、幻覚等の精神病性又は躁病の症状が報告されている。このような症状の発現を認めたら、本剤との関連の可能性を考慮すること。投与中止が適切な場合もある。

6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与
(2)授乳婦に投与する場合には、授乳を中止させること。〔動物実験(ラット)において、乳汁中への移行が認められている。〕

さて、ここに興味深いニュースがあります。英国BBCが11月に取り上げたDrugs for ADHD 'not the answer'というタイトルのニュースです。ADHDに対する薬物療法の効果が誇張されていたというのです。1999年に米国で薬物療法が効果あると結論付けた研究が発表されてから、英国ではリタリンやコンサータなどの中枢神経興奮剤の処方率が3倍になりました。ところが、長期的観点から分析すると、必ずしも効果があったわけではないことが判明し、研究者も最初の研究が誇張であったことを認めています。

実は、中枢神経興奮剤を子どもに長期投与した場合、どんな影響が出るのかについてはまだよくわかっていません。それでも服用させているというのは、ある種人体実験です。人体実験の結果、今頃になって色々と問題が発覚してきています。長期投与によって子どもの成長を阻害することもわかってきました。ちなみに、このBBCニュースでは、10年間も薬物治療を受けていた少年が、悪化し、攻撃性が高まっている様子が放映されています。

ADHD治療が「進んでいる」と言われている米国の現状はどうでしょうか?12月5日、ネブラスカ州オマハの大型ショッピングモールで、19歳の少年が銃乱射し、8人を殺害した後自殺しました。この少年は、ADHDとうつ病と診断され、抗うつ剤を服用していました。ADHDやうつ病そのものでは、無差別に人を殺すことはありません。「進んでいる」治療を受けた結果がこれです。

コンサータの流通は、日本の未来にどのような影響を与えるでしょうか?医者の安易な処方によって若者を蝕んできた塩酸メチルフェニデートは、名前を変え、ターゲット層を変え、30倍の値段をつけて市場に戻って来ました。製薬会社のターゲットは以下の通りです。
http://www.yakuji.co.jp/entry5243.html
原価計算されたコンサータ錠18mg、同27mg(ヤンセンファーマ)は、塩酸メチルフェニデートを成分とする精神神経用剤で、小児期における注意欠陥/多動性障害が新効能として追加される。企業が予測する患者数と販売金額は、初年度が1万3300人で3億円、ピークの6年目が2万4700人で33・3億円。 (薬事日報2007年12月13日より)
初年度は登録医制度や流通管理の導入があるため、販売金額は伸びないだろうと予測していますが、最終的には患者数2万4700人、販売金額33.3億円を目指すようです。

あまり知られていないようですが、うつ病の診断と同様、ADHDにも客観的な診断基準は存在しません。したがってADHDを「正確に」診断できる医者は、本当の意味では存在しません。研修を受けて登録医に認定された人々がどの程度「正確に」診断できるかわかりません。それ以前に、子どもの心身や行動に影響を与える要素(特定栄養素の不足、砂糖の取り過ぎ、血糖値の急変動、化学物質、有害重金属、甲状腺異常、視覚・聴覚の異常、睡眠リズム、周囲の環境、親子関係、友達関係など)をしっかりと検査、評価できるかどうかもわかりません。これらの要素を調べることもなく、問題を全て子どもの「脳の機能障害」にすりかえ、すぐにコンサータ投薬で対処するような医者が現れないことを祈るばかりです。

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日本の子どもの暗澹たる未来を決定付けた歴史的な日として、2007年10月3日という日を私は永遠に胸に刻み続けるだろう。ついに、私が最も恐れていた出来事が現実になるからである。

8月29日、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第1部会は、国内初のADHD(注意欠陥多動性障害)の治療薬となるコンサータについて、承認して差し支えないとの結論を出した。そして、10月3日、薬事分科会において、正式な承認が決定される。

コンサータという薬は、商品名こそ違うが、成分は、乱用や依存、自殺、凶悪事件を引き起こすことで最近大問題となっているリタリンと全く同じ塩酸メチルフェニデートである。しかも、この薬剤の適応の対象は小児なのである。リタリン問題が明らかになり、製薬会社がうつ病をリタリンの適応から外すとしている今、なぜ同じ薬が名前を変えて日本の市場に登場しようとしているのだろうか。

日本では、今までADHD治療薬の適応について承認されてこなかった。ADHDの治療薬としてリタリンが適応外処方されてきたが、製薬会社自身(ノバルティスファーマ)はその危険性を知っており、小児への投与を推奨せず、適応申請もしてこなかった背景がある。これによって、日本の子どもたちは、ADHDの診断や薬の処方の乱用から奇跡的に守られてきた。

ADHD治療薬の承認が先行している欧米諸国の実態は悲惨である。ADHDの診断自体が客観的基準を一切持たず、医師の主観に左右されるため、子どもたちは周囲の都合によってレッテルを貼られ、ほぼ強制的に薬漬けにされてきた。子育てに困った親、生徒に手を焼いている教師、一儲けしたい製薬会社、そして一生薬を飲み続けてくれる固定客を獲得したい精神科医らによって、約2000万人の子どもたちが、突然死や依存、自殺を引き起こす危険な向精神薬を服用させられるようになった。

教育や福祉の見せかけの支援は、単に診断された子どもの数を増やす結果に終わった。このあたりの背景は、こちらが詳しいので、是非参考にしてほしい。
子どもと完璧ママを襲うリタリン依存【前】
子どもと完璧ママを襲うリタリン依存【後】

日本でも同じことが起きている。精神科医や心理学者が中心に構成された文部化学省の研究班により、虚偽と言っても過言ではない、全く科学的根拠のない調査結果「ADHDや学習障害、高機能自閉症などの子どもが約6%存在する」が2002年に発表された。この6%という数字が独り歩きし、発達障害者支援法の成立や特別支援教育制度の構築の根拠となった。これによって、子どもたちが早期発見・早期治療のために専門家にかかるインフラが整備され、あとは薬の認可を待つだけの状態になっていた。

そして、精神医学会と、その影響を受けた親の会の要望通り、コンサータの承認がついに行われることになった。

散々子どもたちを薬漬けにしてきた米国は、今反省期に入っている。リタリンや抗うつ剤を処方されていた子どもが、コロンバイン高校で銃乱射事件を起こしたことがきっかけとなり、子どもたちへの安易な薬漬けに対する反対の声が起こり、コロラド州で子どもに対する強制投与を禁止する州法が成立した。そして、その声は米国全土に広がり、連邦法でも正式に強制投与が禁止された。また、ADHD治療薬や抗うつ剤の危険な副作用について情報が公開されてきた結果、薬漬けにされた子どもの数が減少している。同様に、欧州でも子どもに対する薬漬けに対する非難の声が上がり、規制が広がってきている。

ところが、日本にはほとんどこのような情報が入ってこない。当然ながら、精神医療産業の関心は、まだ規制が入っていない、未開拓の日本市場に目が向いている。現在、コンサータの他にも、ストラテラというADHD治療薬が承認申請されているが、コンサータの製造元のヤンセンファーマも、ストラテラの製造元のイーライ・リリーも米系の製薬企業である。

一部産業の利益と引き換えとなる代償はあまりにも大きい。なぜなら、それは日本の未来そのものだからである。

適応外処方のリタリンですら、現在も満足な副作用の説明もなく、安易に投与されている現実がある。都内の小学校でも、「リタリンを飲まないと登校させない。学校の方針でそう決まった。」と言って親を脅す校長がいるという話を聞く。また、発達障害の診断もでたらめが横行している(このあたりは、Dr ミカのメモ帳: 脳・栄養・心 (発達障害)が非常に参考になります)。このままコンサータが認可され、さらに安易な診断や処方が蔓延し、服用した子どもが副作用で死亡したり、自殺したり、凶悪事件を起こしたりした場合、一体誰が責任をとるのだろうか。

このまま対策がなされなければ、将来必ず悲劇が起こるだろう。特に子どもの悲劇を防ぐためにこのブログを続けているが、残念ながらそれは絶対に起こってしまうことである。承認に関わっている専門家たちは、塩酸メチルフェニデートの危険性や、ADHDの診断のあいまいさについて知っているはずである。それでも承認を出すということは、それだけの責任を取るということだろう。将来、被害を受けた人がこのページを参照にできるよう、責任ある人々の記録を残しておく。
厚生労働大臣:舛添要一氏
厚生労働省医薬品食品局長:高橋直人氏
厚生労働省審査管理課課長:中垣俊郎氏
薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会長:永井良三氏
薬事分科会長:望月正隆氏
リタリン問題の背景にあったのは、精神医療特有の、診断のあいまいさと薬に依存した医療体制の問題である。精神科医が客観的な診断を下すことができれば、決してこのような問題は起きなかったはずである。ADHDの診断も、何らかの検査が義務付けられているわけではなく、専門家間で見解や診立てが違うため、同様の問題が十分に起こり得る。

今からでも決して遅くはない。純粋に何かおかしいと感じている人は、是非上記責任者らに声を届けてほしい。
仝生労働省審査管理課課長宛 FAX03−3597−9535
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<注意欠陥多動性障害>「克服できる」と思う親は欧米の半分
5月9日20時36分配信 毎日新聞
 ADHD(注意欠陥多動性障害)の子供を持つ親のうち「治療で障害を克服できる」と思っている割合が、日本では欧米の半分以下の24%にとどまることが、製薬会社「日本イーライリリー」の調査で分かった。日常的にストレスを感じている親も欧米より10ポイント高い82%に上り、専門家は「診断できる医師の絶対数が少なく、社会のケア不足が家族の不安を強くしている」と分析している。ADHDは発達障害の一種で、気が散りやすい、多弁、衝動的行動などの特徴がある。小中学校1学級に1人程度の割合との推定データもある。
 同社が04〜07年に欧米と豪州、日本の家族約1000人に行った調査では「治療でADHDが克服できると思う」が全体50%に対し日本は24%、「治療が子供の症状をよくコントロールしている」が全体41%に対し日本20%と、いずれも地域別で最低だった。調査を監修した北海道大学大学院の田中康雄教授(精神神経科学)は「教育現場や地域の理解のなさが、親を孤立させ、希望を失わせている」と訴えている。【清水健二】  
最終更新:5月9日23時11分
 さて、私にとって最も興味深いのは、この調査結果の数値ではなく、この調査を行ったのが「日本イーライリリー」であることです。この記事を読んで、なぜ製薬会社がこんな調査をするのか?と疑問に思った人も多いと思います。何のことはありません。日本イーライリリーは、ADHD治療薬の認可を目指して国内で治験を行っているのです。

 はっきりいって、この種の調査は初めから結論が決まっています。いかに日本が遅れていて、国内で治療薬を早く認可させる必要があるかを強調するだけなのです。その必要性を強調するために、国内最大のADHD親の会「えじそんくらぶ」やオピニオンリーダーとなる精神科医と共に、5月8日にプレスセミナーを開いたというわけです。

 日本イーライリリーのHPを見ると、調査結果の詳細や分析(というよりも宣伝?)がありますが、精神科医のこのようなコメントが引用されています。
「...日本では前出のように診断を下せる専門医が不足していることに加えて、他国では5〜7種が承認・使用されている治療薬が、国内で承認されている治療薬が1つもないなど、医療的な治療環境が充分に整えられているとは、言えない現状です。
 総合的な支援体制が確立していかないと、家族が抱える不安やストレスは軽減されませんし、おそらく国内での『治療に対する満足度』は向上しないと思われます。今後、家族・学校・医療の連携はもとより、社会全体がADHDを正しく理解する必要が求められ、医療分野においても専門医・専門機関の充実や、治療選択の向上としても効果的な治療薬の承認など、支援体制の一層の充実が求められていると言えます。」

 結局は治療薬の承認が解決策と言いたいわけですね。
 
 もうひとつ気になったのはえじそんくらぶの存在です。ADHDの診断や治療が一大産業となっているアメリカでは、ADHD親の会が製薬会社から多額の資金援助を受け、非常に大きな政治力を持っています。最大の親の会であるCHADDの全収入の約五分の一が製薬会社からの資金援助だそうです。

 CHADDは、露骨に薬物療法を勧め、それ以外の代替療法を徹底的に叩いています。ADHD薬の爆発的使用を追跡していた米国麻薬取締局は、「チバガイギー社(当時のリタリン製造会社)とCHADDの関係は、CHADDがリタリンの使用を勧めることにした動機に深刻な懸念を投げかけるものである」と、警告すらしています。このような団体は、はたして子どものために活動しているのか、それとも親のためなのか、あるいは特定産業の利益のために活動しているのかわからない部分があります。

 えじそんくらぶの代表は、CHADDの会員でもあります。えじそんくらぶは、発達障害者支援法を成立させるなど、国内で大きな影響力を持った組織です。最近、ADHD治療薬の早期承認を求めるため、厚生労働省への働きかけを強化している動きもあります。

 彼女たちの会が掲げる「理解と支援で『障害』を個性に」というメッセージはとても素晴らしいものがあります。彼女たちの活動が、そのような素晴らしい世界を実現するために向かっているのか、それともアメリカの親の会と同様、製薬会社や精神科医の援助を受けて精神医療産業のフロントグループに成り下がり、「レッテルと薬で『障害』を産業に」という世界を日本にもたらすのか、非常に気になるところです。

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