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共同通信が配信した記事の全文が見られるサイトがありました。
厚労省 効果疑問視、警告記載へ 通常、このような添付文書改訂はひっそりと行われます。関心を持ったマスコミが報道しない限り、市民にその情報は伝わりません。今回、厚生労働省が発表する一足前に報道されたということは、それだけマスコミも注目しているということです。今回の注意喚起は、子どもへの過剰投与(いや、正確には不必要投与)への警鐘となることでしょう。
しかし
こんな警鐘で安易な処方が止まるようであればこんなに苦労なんかしておりません。処方が「禁忌」になってようやく少し減速するというレベルの問題なのです。多くの皆さんが勘違いされていると思いますが、「禁忌」あるいは「併用禁忌」という表示のある処方をしたとしても、医師には罰則があるわけではありません。診療報酬の審査に引っかかる可能性はありますが、それくらいです。専門的知識のある医師の裁量によって処方されたという大義名分があれば、禁忌の処方すら正当化されるのです。
・・・また、「男児の症状がどのようなものだったかは分からないが、かなり暴れるなど、手が付けられない状態であれば、医師の裁量として、親の同意を取ってセルトラリンとピモジドといった併用禁忌の組み合わせを使わざるを得ない場合もあるだろう」と同氏(宮尾益知氏)は推測する。 例の、ピモジトと塩酸セルトラリンという併用禁忌の処方をされていた男児が突然死した事件ですが、実際には同意どころか告知すらありませんでした。この処方をした児童精神科医は、知っていて処方したと主張しているようです。 上記のニュースで「一方で、現場の医師には『薬の効き目には個人差がある』として、投与の必要性を訴える意見もある。」とありますが、どうしても使いたいという意見が出るのであれば、少なくとも保険適応外で対応すべき問題です。なぜ有効性が確認できない治療に対して保険が使えるのですか?
二重盲検試験を経ていない代替治療について、良くなった例があったとしても、それはあくまで個別のケースであってその治療法に科学的根拠が確かめられているわけではないという批判があります。薬物治療を推進し、代替療法を否定する精神科医が多用する批判のパターンです。確かにその通りですが、その批判は「投与の必要性」を訴える精神科医にこそ当てはまります。保険を使いたいのであれば、その個人の見解が臨床試験に勝るという科学的証拠を提示して下さい。
ちなみに、医薬品添付文書を無視する精神科医は、自分の見解が医薬品添付文書よりも優れていると本気で信じ込んでいます。その歪んだ自信のみが、あり得ない多剤大量処方等の投薬を正当化する唯一の根拠なのです。本当ですよ。
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向精神薬
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「とりあえずお薬を出しておきます。ただし、この薬には有効性はありません。しかし副作用はあります。7割くらいに何らかの副作用が出現し、特に60〜100人あたり1人に自殺関連行動が引き起こされます。衝動性が高まって暴力事件を引き起こすこともあります。もちろん突然死することもあります。他の薬と相性が悪く、併用することで双方の副作用がひどく現れる危険性があります。安全性は確かめておらず、劇薬指定です。ちなみに1錠100円以上します。」
あなたは、このような説明をされてもこの薬を服用したいと思いますか?わざわざ金を払ってまで、効果がないのに命にかかわる副作用のリスクに身をさらしたいですか?
この薬とは、18歳未満のうつ病患者に対する抗うつ薬のことです。パキシルに関しては、既に赤枠赤字の警告欄でこのような記載があります。
「海外で実施した7〜18歳の大うつ病性障害患者を対象としたプラセボ対照試験において有効性が確認できなかったとの報告、また、自殺に関するリスクが増加するとの報告もあるので、本剤を18歳未満の大うつ病性障害患者に投与する際には適応を慎重に検討すること。」 もちろん、このような警告を完全に無視した投薬は普通になされています。全くそのような事実が知らされないまま、普通に18歳未満に投与されています。
18歳未満に限って言えば、もはやこれは薬ではありません。「本剤の投与にあたっては、リスクとベネフィットを考慮すること」とありますが、ベネフィットが見当たりません。こういうのは毒と呼ぶに相応しいでしょう。厚生労働省へ圧力をかけ、一時期禁忌扱いになっていた18歳未満への投与を解禁させた、日本児童青年精神医学会の罪は深いです。
さて、パキシル以外のSSRI以降の抗うつ薬についても、ようやく同様の注意喚起がなされるようになりそうです。厚生労働省は、来週中当たりに添付文書を改訂するでしょう。
このような動きに関連し、子どもへの向精神薬投与の有り方を問うイベントが開催されるようです。お知らせまで
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発達障害の過剰診断、子どもへの危険な投薬など、児童精神科領域は問題があり過ぎます。日本児童青年精神医学会も建前上ですが注意喚起をしています。
平成24年11月12日
児童・青年期における向精神薬の併用に関する注意喚起
日本児童青年精神医学会 理事長 齊藤万比古
薬物療法に関する検討委員会 委員長 傳田健三 各位
新聞等でご承知の通り、本年10月に10歳の男児が日本脳炎ワクチンを接種した5分後に心肺停止をおこし、約2時間半後に死亡が確認されたという事例が報道されました。 本件については、平成24年10月31日に開催された第7回厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会日本脳炎に関する小委員会でも検討され、その内容が公表されております1)。 資料によりますと、児童は幼児期より広汎性発達障害と診断され、平成23年より児童精神科に通院、薬剤の変更を経て、平成24年6月よりピモジド製剤とアリピプラゾールにて内服加療、9月前記2剤に塩酸セルトラリンを追加投与し、内服薬3剤を併用していたとのことです。小委員会では、日本脳炎ワクチン接種後にアナフィラキシーショックを示唆する症状が確認されていないことから、その可能性を完全には否定できないものの可能性は低い。一方、アリピプラゾール2)、ピモジド3)、塩酸セルトラリン4)では、添付文書において心電図異常の可能性が報告されており、とりわけ塩酸セルトラリン4)についてはピモジド製剤と併用で、ピモジドの血中濃度が上昇し、ピモジドによる心電図QT時間延長を引き起こすリスクがあることから両者の併用禁忌とされており、これらの薬剤の相互作用により心停止を呈した可能性は否定できない。先天性あるいは薬剤の副作用として患児にQT延長が生じていた場合、予防接種を実施したことによる強い痛み刺激が心停止をおこした可能性については完全には否定できない、ただし、予防接種実施時の身体拘束による突然死の可能性も否定できず、一概に薬剤に起因するとはいえない、などの見解が記載されております。いずれも原因とは特定しておらず、発見時までの詳細な医学的所見や心電図所見、剖検所見、薬剤血中濃度など、より詳細な医学情報が求められるとしています。 本学会、および当委員会としましては、上記の小委員会資料以外の情報がない現状で、本児の死亡と投与薬剤等の関係についてはあくまで推測の域を出ないことから、何らかの見解を示しうるものではありません。しかしながら、今回このような事例が生じたという事実を踏まえ、会員諸氏には併用禁止薬について,下記のごとくより一層の注意を喚起したいと思います。 肝チトクローム酵素CYP3A4で主として代謝されるピモジドやアリピプラゾールは、CYP3A4に対する阻害作用を軽度に有する塩酸セルトラリン等との併用下で血中濃度が上昇する可能性があります。しかし、塩酸セルトラリン併用下におけるピモジドの血中濃度上昇は、CYP3A4阻害作用以外の機序による可能性も示唆されています5)。ピモジドはP糖タンパク質の基質であり6)、塩酸セルトラリンはP糖タンパク質を阻害することから7)、ピモジドの血中濃度を上昇させる可能性もあります。 会員諸氏におかれましては、薬剤の併用による相互作用がもたらす副作用リスク、とりわけ併用禁止薬の併用を回避するようご注意いただきますとともに、向精神薬を併用する理由とともにそのリスクについても説明し、必要に応じて投与前後の心電図等のモニタリングを励行なさいますよう推奨する次第です。 文献 1) 厚生労働省:第7回厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会日本脳炎に関する小委員会資料 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002ndoo.html (最終アクセス2012年11月8日) 2) 大塚製薬株式会社:エビリファイ錠・散 添付文書(2012年1月改訂) 3) アステラス株式会社:オーラップ錠・細粒 添付文書(2011年3月改訂) 4) ファイザー株式会社:選択的セロトニン再取り込み阻害剤ジェイゾロフト錠 添付文書(2012年9月改訂) 5) Alderman J: Coadministration of sertraline with cisapride or pimozide: an open-label, nonrandomized examination of pharmacokinetics and corrected QT intervals in healthy adult volunteers. Clin Ther 27 (7):1050-1063, 2005 6) Dresser GK, Spence JD, Bailey DG: Pharmacokinetic-pharmacodynamic consequences and clinical relevance of cytochrome P450 3A4 inhibition. Clin Pharmacokinet 38(1):41-57, 2000 7) Weiss J, Dormann SM, Martin-Facklam M, et al.: Inhibition of P-glycoprotein by newer antidepressants. J Pharmacol Exp Ther 305(1):197-204, 2003 あ、もちろん全然信用も納得もしていません。何しろ、薬物療法に関する検討委員会の委員長があの人ですからね。
彼の主張を読めば、どんな人物であるかすぐにわかるでしょう。
http://www.nhk.or.jp/heart-net/fnet/arch/tue/50201.html http://blog.goo.ne.jp/cuckoo-cuckoo4/e/93ebe1618028c9612d7cb4d63b569e7e http://www.hs.hokudai.ac.jp/denda/akademi/pdf/h21_5.pdf ちなみに、彼から治療を受けていた子どもの親から話を聞いたことがあります。言っていることとやっていることが全く違う典型でした・・・
とはいえ、これで子どもに対する向精神薬の処方に関して注意喚起がなされたことになります。処方に疑問があれば、「専門的な学会がこのように注意喚起している」と主張して主治医に説明を求めることができるのです。もっとも、安易に子どもに向精神薬を処方したり、ましてや説明もなく併用するような精神科医に、その処方の医学的、薬理学的、科学的正当性など説明できないと思いますが。
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こちらをご覧下さい。
素晴らしい質問です。例の併用禁忌の処方問題についてもタイミングよく質問しています。
質問に対する大臣、副大臣、政務官の答弁が興味深いです。
大臣は「無理解」
副大臣は「釈明」
政務官は「配慮」
行政側の人間になった以上、一議員であった時以上に様々な方面の顔を立てないといけないのでしょう。
答弁でわかったことは、国は実態をほとんど何も把握していないということです。
特に被害の実態は何ら把握しようとしていません。
しかし、処方や被害の実態を把握しようとせずに、どういう視点で患者の状態を把握しようとするつもりなのでしょうか?台風が来て堤防が決壊しているのに、その視察や応急措置、避難誘導をすることなく、各地の降雨量のデータを分析しようとするようなものです。
多剤大量処方、併用禁忌、過剰診断が野放しにされている状態は大惨事であるという認識が決定的に欠けているようです。
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こんな事実が判明しました。
炭酸リチウムは躁病・躁状態の治療に汎用されている薬ですが、適正な血中濃度が保たれない場合、リチウム中毒に至る可能性があります。
医科・調剤及びDPCレセプトデータ1)を用いてPMDAで調査した結果、炭酸リチウムが処方された患者2309例のうち、1200例(52%)で血清リチウム濃度測定が一度も実施2)されていない可能性がありました。 投与にあたっては、下記の事項にご留意下さい。 1)株式会社日本医療データセンターより提供された2005年1月〜2010年12月のデータ 2)特定薬剤治療管理料がデータ期間内に算定されている場合を測定実施と定義 9月25日にリーマスの医薬品添付文書も改訂されています。
ずさんなリーマス投与によってリチウム中毒の被害に遭った方、あるいはそのご家族の方いらっしゃいますか?マスコミの取材に応じていただけないでしょうか?ご連絡ください。
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