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39面近畿経済B
低所得層向けに小口の事業融資をする「グラミン銀行」の総裁で、2006年のノーベル平和賞を受賞したバングラデシュの社会起業家、ムハマド・ユヌス氏が称賛する団体が、ワシントンから程近いバージニア州アーリントンにある。世界の社会起業家を支援するアショカ財団だ。
■60ヵ国1800人に
アショカのウィリアム・ドレイトン代表は「社会起業家が増えているのは、単なるビジネスよりもはるかに面白く、挑戦しがいのある仕事だからだ」と語る。財団が支援する社会起業家は世界約60カ国に約1800人。事業分野は福祉や医療、教育など多岐にわたる。
1943年に生まれたドレイトン氏はロースクールを卒業後、コンサルティング会社のマッキンゼーに入社。その後、環境保護庁に入って、カーター政権下で環境問題に取り組んだ。だが80年にレーガン氏が大統領に決まると政府の環境対策予算は縮小、ドレイトン氏は失望して退職する。そこで社会問題解決に取り組む人を支援しようと同年設立したのがアショカ財団だ。財団の名称は善政で人々の尊敬を集めた紀元前3世紀のインドの王から取った。
■面接に数十時間
「事業アイデアだけでなく、タフさとマネジメント能力、リーダーシップがなければ社会起業家にはなれない」とドレイトン氏。その言葉通り、アショカが「フェロー」と呼ぶ支援対象者の選考は厳格だ。事業の独創性、継続力、社会への影響、倫理性の4つの条件をクリアした者だけがフェローに選ばれる。書類審査で大半が落選し、合格者を数時間から数十時間かけて面接する。社会起業家が本物であるかをじっくり見極める。昨年は過去最高の142人をフェローに選んだ。
フェローになった社会起業家は活動に専念できるように、財団から3年間にわたって生活費が支給される。事業遂行のため、マッキンゼーや法律事務所などから無償で支援を受けられる。社会起業家がフェローに選ばれた5年後も事業を継続している割合は94%、10年後でも83%と高水準だ。フェローの活動が10年内にその国の政策変更を促したケースは71%に上るという。「社会起業家の活動は地域からその国全体へ、そして世界規模で社会を変え得る」とドレイトン氏は強調する。
80年にわずか5万ドルの資金でスタートしたアショカだが、06年の活動費は3400万ドルに拡大している。「米国の社会起業の父」とも呼ばれるドレイトン氏はこう言った。「まだ日本人のフェローはいない。だがアショカにはいつでも日本の社会起業家を支援する用意がある」
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参考になりました。私も近々アショカ(英国)で話を聞いてくる予定です。頑張ってください!
2012/7/15(日) 午前 5:49 [ toshi ]