乾くるみ

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乾さん久しぶり。

本作は元々文庫で出版されていた『マリオネット症候群』に書き下ろしの『クラリネット症候群』が追加されたお買い得版。買ってないけど。

それぞれの感想メモ。

『マリオネット症候群』
人格転移もの。入れ替わるのではなく元々の人格が残りながら別の人格が入ってくる。しかも元の人格は別の人格が入ってきた時点で体を制御できなくなり、新しい人格の人と会話をすることも出来ない。ただ操られているだけ。ということでマリオネット症候群。

女子高生の里美に憧れの森川先輩の人格が入ってくる。その森川の本体は殺害されていた。人格はなぜ移動してきたのか?森川を殺害したのは?という謎で序盤は大いに盛り上がるのに…。こんなに暴走する終盤を誰が予想できるだろうか。ミステリ?ではないと思う。

『クラリネット症候群』
韻を踏んでるだけで『マリオネット症候群』とは全然関係ない話。クラリネットを壊したことがきっかけで主人公の翔太はドレミファソラシの音が聞こえなくなってしまう。
元ネタは誰もが知ってるあの歌。タイトルが「クラリネットをこわしちゃった」だったのを始めて知った。

こんな設定なので翔太の会話シーンではドレミファソラシが抜かれた形になってる。
「はい、もしもし」は「はい、も も 」という風に。「ドとレとミとファとソとラとシ」は「 と と と と と と 」、
「どーーーーーーーーーー」は「           」。なんのこっちゃ。

そんな中、翔太の保護者である関が失踪する。その鍵を握っているのは一枚の手紙。ドレミファソラシも含めて暗号解読がふんだんに散りばめられていて頭の体操として楽しめた。

さすがに「イニシエーション・ラブ」以上の衝撃はないけど、乾さんは色々な引き出しを持ってると思う。

図書館で予約している本が全く回ってこない。
なので、適当にフラついて二冊ほど借りることに。その一冊目。

主人公は元法医学者の林真紅郎。彼が日常の中で巻き込まれる事件を謎解きしていく短編集。
キーワードはシンクロ。色々な情報が集まってそれがシンクロした時に謎が解かれる。

以下、それぞれの一言感想。

『いちばん奥の個室』
名探偵コナンと逆転裁判4で見たトリックが組み合わさった感じ。
ミステリ馴れしてくると、やっぱり突飛なトリックにはなかなか出会えない。

『ひいらぎ駅の怪事件』
この事件の原因、私もやってしまうから気をつけよう。
モラルを守るための『自己矛盾』という考え方は気に入った。

『陽炎のように』
バカらしいオチだけど霊の正体という意味ではいいオチかも。

『過去から来た暗号』
最後の表を使って暗号解きをしたのは私だけではないはず。

『雪とボウガンのパズル』
きちんと伏線が張られてて意外に本格。本作の中で一番良かった。

「イニシエーション・ラブ」のようなアッと驚く仕掛けはないが、
ちゃんと本格してる。乾さん、こんな作品も書けるんだな。

「匣の中」

裏表紙を見ると『全宇宙を揺るがす真相。』と。

宇宙とか言われるとトキメクじゃないか!

密室、作中作、暗号、推理合戦、と本格要素が盛り沢山。
乾さんが本格ものを書いたらどうなるのか楽しみ……
あれ?すげー疲れる…。

これまで読んできた乾さん作品はかなり読みやすかったのに。
陰陽師のくだりとか何度も休憩。。。なんか無駄な話が多くないか?
A型の人がAA型なのかAO型なのか、の話は面白かったkedo(^^;)

で、肝心の内容については…。
作中作や推理合戦など好きな要素は多かったのに、
いまいち乗り切れなかった。

終章直前に語られる一つの推理。
大きな驚きは無いものの十分完結してたと思う。

で、その後に終章。
ここを面白いと捉えるかどうか。メタ・ミステリって言うんですかね。
こういうのはちょい苦手。理解不足なのか、全然消化しきれてない。。。
こりゃ、他の人のネタバレ感想見ないとダメだな。

結局、竹本健治さんの「匣の中の失楽」のオマージュって言ってるんで、
こっちを見ないとわからないのかな。こっちも読んでみるか。

「塔の断章」

誰もが驚くジグソー・ミステリ!

この『ジグソー・ミステリ』ってのは何なのか?
気になったんで借りてみることに。

乾さん、またまたやってくれましたね。
ネットに書き込まれてる感想を見ると賛否両論やったけど、
私にとっては今まで出会ったことのない仕掛けやったんで、
判定は、技あり!読む価値あり!!

作家・辰巳まるみが書いた小説『機械の森』。
そのゲーム化をはかるスタッフ八人が湖畔の別荘に集まった。
その夜に悲劇が起こる。社長令嬢の香織が別荘の尖塔から墜落死したのだ。
しかも彼女は妊娠していた。自殺なのか、それとも?

あらすじだけ読むと全然目新しくない。
ここから何人も死んでいけば、それこそ雪山の山荘もの。

と思ってたら…。ここからは完全ネタバレのため文字反転。


まず『塔の序章』。最初に読んだ時と最後まで読み終わった後で、
自分が理解してたことがガラッと崩されるのが気持ちよかった。

冒頭にラストシーンを持ってくる、という手法は良くあるけど、
この序章がラストシーンだと途中で気付く人は少ないのでは。

そしてジグソー・ミステリの意味。物語を断片的に描くことで、
時間のトリックを使ってるのか?一人称やけど実は二人いるのでは?
なんて事を考えさせておいて、実は全て走馬灯。

反則っちゃ反則な気もするが、他の人はもう真似出来ないって意味で技あり。

短編でも良いのでは?と思わないこともないけど、
色々考えながら読むのが楽しい作品と考えると丁度良い長さ。

ミステリをある程度読んでいる人の方が、
ミスリードされやすく、その分楽しめるんやないかと思う。

ちょっと気になったのが、
・最初の見取り図は何の意味があったんやろう??
・『塔の解説』は仕掛けが全てわかるのは嬉しいけど作者自らやるってのは・・・。
の二点。


もっと評価されてもいいと思うんやけど、
作者が自ら解説しないと全容がわからないってのがマイナスなのかな。

とりあえず、未読の人は文庫版がお勧め。
既読の人も文庫版の最後にある「塔の解説」だけ立ち読みを。

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「リピート」

何の予備知識もなしにタイトルだけで借りてみることに。

『リピート』−。それは現在の記憶を保ったまま
過去の自分に戻って人生をやり直す時間旅行のこと。

ある日、主人公・毛利の元に風間と名乗る男から一本の電話が入る。
「あなたを10ヶ月過去へと向かう旅にご招待したい」。

この旅には10人の男女が招待されていた。
『リピート』は本当に可能なのか?10人が選ばれた理由は?

こういう時間ものは、あらすじ紹介もネタバレになるんで、
ここから先は文字反転で。


中盤までは『リピート』が本当かどうかで引っ張られる。
このあたりはちょっと退屈。

で、なんだかんだで『リピート』は物語中盤で成功。
しかし、何故か『リピート』したメンバが次々と不審な死を遂げていく。
事故なのか、それとも『リピート』を知ってる者の犯行なのか?

「イニシエーションラブ」が衝撃的なラストやったんで、期待しすぎた感があったかな。
もっと意外な展開を想像してたんやけど、なんか普通やった。

主人公がちょっとイヤなやつで応援する気にならんのがマイナス。
ただ、本当に『リピート』出来たらこういう考え方になるやろうな、
と考えると人物描写はよく出来てるんやと思う。


タイトル借りってのはやっぱ難しいってことがわかった。

時間ものと言えば「リプレイ」をまだ読んだことないんで、
カタカナを我慢して読んでみるかな。

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