恩田陸

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「きのうの世界」

恩田さん12冊目。

会社の送別会で失踪した男性が一年後にある町で死体で発見される。何故彼は死んだのか?一年の間に何があったのか?

章毎に異なる視点と異なる時間で謎が小出しに出てくる。この辺りは最近読んだ「ユージニア」と同じだが、恩田さんの文章が読みやすくなったのか、私が慣れてきたのか、あまり混乱することなく読み進めることが出来た。ただ、『これは伏線かなぁ。』と思えることが沢山ありすぎて、最初の頃の気になることをどんどん忘れていくという症状に見舞われた。

街全体の構造、謎の三つの塔、水路の流れの意味。この辺りの伏線がまず回収される。恩田さんにしては仕掛けがかなり大掛かりではないだろうか。

そしてメインの事件。街について隠そうとした人の犯行なのだろうか?

真相が分かる人はまずいないだろう。吾郎に起こっている障害は序盤に少しだけ匂わせる部分があるが、それでもここまでのものだとは思わないし、後半まで街の人物とは繋がらないし、ましてやあんなトリック…。いつもは「ハッキリさせろよ!」となるが、ハッキリさせたらさせたで「そんな終わり方…」となってしまった。本当に読者は勝手なもんだ(^^;)

真相に対して賛否はあるだろうが、ラスト数ページまで事件の真相が明らかにされないので、気になって一気に読んでしまう作品。

今回は真相はハッキリしたものの、色んな伏線がモヤモヤしたまま終わってしまう。恩田ワールドなのでこのままの方が良いのかもしれないが、願わくば文庫のあとがきで解説を入れて欲しい。

「ユージニア」

恩田さん11冊目。

かつて街を悪夢で覆った、名家の大量毒殺事件。数十年を経て解き明かされてゆく、遺された者たちの思い。いったい誰がなぜ、無差別殺人を?見落とされた「真実」を証言する関係者たちは、果たして真実を語っているのか?(裏表紙あらすじより抜粋)

過去に起きた事件を関係者達に少しずつ語らせることで徐々に事件の全容が見えてくる。この辺りは「Q&A」に近いかな。

語っている人物が誰かは少し読み進めないと分からず、章毎に時系列もバラバラ。一気に読まないと訳が分かんなくなりそうだが、前回あまりにも難解(=読解力の無さ)で投げ出してしまった「中庭の出来事」よりは読みやすかった。

実行犯はきっとあの人なんだけど裏で手を引いてたのは…。
ハッキリとした結末を書かない終わり方はとても恩田さんらしい(^^;)

どーしてもわからないのが、三章の久代という名前。何故ここだけ違うんだろうか?満喜子が書いた本だから名前をそのまま使ってないってこと?まあ、わからないのはこれだけじゃないんで別に良いけど…。

今読んでいる「きのうの世界」も同じような構成で混乱中。。。

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「中庭の出来事」

瀟洒なホテルの中庭。
こぢんまりとしたパーティの席上で、気鋭の脚本家が不可解な死を遂げた。
周りにいたのは、次の芝居のヒロイン候補たち。
芝居とミステリが融合し、まったく新しい恩田ミステリの幕が開く―。
(「BOOK」データベースから引用)

2008年度のこのミス第19位。

同じ展開が繰り返され、なかなか先が見えず、次々と変る場面、
何度も挫折しかけた。恩田さんでなければ断念していたと思う。

中盤で何が起こっているかは整理できたが、
女優三人が同じ様な話を繰り返される展開。

最後もスッキリという感じはなく、虚構(芝居)と現実が曖昧なまま。
よく読めば理解できるのだろうし、そこを楽しむ作品なんだろうが、
もう一度最初から読み直す気力が沸かなかった。

かなり絶賛されているようだが、私にはちょっと難解すぎた。。。
これを理解できるのは相当読解力のある人だと尊敬します。

作品の内容自体はおいといて、女性の心理に関する恩田さんの考えは面白かった。

『いつも一緒にいる女の子でも、実は仲が悪い、そう言われるのがイヤで一緒にいる。』

『結婚する前に昔の男と会いたがるのも女。要するに、自分を惜しんでいるんだな。
 他の男のものになる自分というものに、感傷的になっている。』

などなど。

恩田さん継続中。本作はタイトルに惹かれて借りることに。

四章立ての作品で登場人物は異なるが
全てで本作品と同タイトルの本が関係してくる。

一番好きなのは一つ目の「待っている人々」。

ある日、会社の会長に呼び出された読書好きの青年。
彼は会長を含めた4人の好事家から、ある本の捜索を依頼される。
屋敷内にあるとされる10年以上探しても見つからない本。
その本のタイトルは「三月は深き紅の淵を」。

基本的にはミステリ好きなので
人が死なずとも謎があり、二泊三日という期限があり
その中で解明していく過程を楽しめるこの章が一番かな。
最後のオチもあり。

次が二つ目の「出雲夜想曲」。
二人の女性が「三月は深き紅の淵を」の作者を探しにでる旅の話。

出雲行きの夜行列車の中で繰り広げられる作者が誰か?という推理。
導き出された答えは多少予想できたが十分満足。

と、ここまでいい感じできて三つ目。
あれ?「三月は深き紅の淵を」はどうなった?
まぁ話は面白かったから良いか。
きっとラストのアレが「三月は深き紅の淵を」に繋がるんや。

で、四つ目。ん?全然ついていけん…。
恩田さんはたまにこういうのがあるのを忘れてた。。。

トータルでは満足。
ようやく他の方の記事で見ていた『理瀬』も出てきたし。

次は「黒と茶の幻想」に進むか?「麦の海に沈む果実」に進むか?

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「エンド・ゲーム」

常野物語の三作目。

常野一族の中で『裏返す』能力を持つ拝島親子と
それに対抗する『アレ』との『裏返し』対決。

更に『洗う』という力を持つ洗濯屋・火浦も登場する。

この『裏返す』『洗う』『アレ』といった
想像しようにも想像できない世界観が好きやったんやけど
本作ではある程度説明されてしまう。そこが逆に残念。

あくまで『どういうことやねん!?』という状態のままが良かった。

物語自体の感想は、前半は先が気になる展開、後半は…という感じ。
(私の理解力が低いだけなのか??)

光の帝国は怖さの中に温かさがあったので好きやったけど
本作は全編暗い雰囲気のままだった気がする。

結局、洗濯屋にいいようにやられたという感が否めなくて。

まだまだ常野の話は広げられると思うので次作に期待。

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