貫井徳郎

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「殺人症候群」

症候群シリーズの三作目にして最終刊。話には聞いていたがこれまでの二作品と雰囲気が異なっていた。

原田、武藤と続いて今作では倉持が主人公。だがこれまでのようにメインで活躍する訳ではない。最初は環の依頼を断って姿を消す。後半になるまでその陰こそ見え隠れするが姿はほとんど現さない。それでも本作の主人公は倉持だろう。

環の依頼は一見繋がりのない複数の事件や事故。その被害者達の共通点は以前は加害者だったということ。彼等は過去に罪を犯しているにも関わらず未成年や精神異常といった理由により法で裁かれていない。そんな彼らへの復讐を企てる職業殺人者がいるのではないかと。

倉持が依頼を断った理由もここにあった。彼の過去はこれまでのキャラクタから想像できないものだった。もう一度読み返すと気付く部分があるのだろうか?

息子の臓器移植のために犯罪を繰り返す和子の末路はショックだった。因果応報。それは復讐を繰り返していた響子と渉の最期にも言えること。ただ…。響子と渉については元々の原因を考えると因果応報の一言で済ませて良いのだろうか?

ハッキリ言うと読んでいる途中は響子と渉を応援していた。ただそれを繰り返していては永久に復讐の連鎖は終わらない。法治国家である以上は個人による復讐は許されない。一方で少年法や刑法39条などにより正当に裁かれない犯罪者達。法で人を裁くと決めた以上は被害者が馬鹿を見るようなものであってはいけない。本作のように泣き寝入りをしている人が実際に多くいるのなら法律を変えないといけない時期にきているのだろう。

それでも…。自分が被害者家族になった時に響子や渉、そして倉持のようにならないと言い切る自信はない。

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「誘拐症候群」

症候群シリーズの第二弾。

今回は托鉢僧の武藤が主人公。出だしから印象がガラッと変わった。前作では無口だったのに今回はしゃべりまくり。そして熱い男だった。おっさんだと思ってたのに実は若かったのね。失礼しましたm(_ _)m

チーム環は後半になるまでおあずけ。前半は武藤の視点が中心。駅前で知り合った男性が誘拐事件に巻き込まれる。身代金の受け渡しに指名される武藤。この先は誘拐ものではお決まりの展開。

そしてもう一つ。この武藤の事件とは別に誘拐事件が発生している。小額を要求するため警察が介入せずに公になっていない誘拐事件。知らず知らずのうちにこの事件の片棒を担いでいるのではと不安になっている女性。もう一人被害者の男性。この二人の視点を交えつつ物語は進んでいく。

武藤は自分の関わった誘拐事件。チーム環は小額誘拐の事件を追う。ただ環たちの行動はかなり後半にならないと見えてこない。チームとしての活躍を期待していたのでこの辺りは残念。また武藤の方の事件は展開だけに留まらず結末もお決まりだったのも。

小額誘拐の方のラストは正に必殺仕置人。犯罪の痕跡を残していない真犯人に対して罠を仕掛けまくり。この部分は爽快だった。環と武藤の関係が微妙に悪化したのが気になるところ。

次の主人公は倉持?シリーズ完結編の次作でチーム環がどの様な結末を迎えるのか?最後の仕置はどの様な大掛かりなものなのか?サクッと次作に進むとしよう。

「失踪症候群」

お勧めがあったので読んでみる事に。
貫井さんの作品は多分初めて。(「慟哭」を読んだかどうかがあやふや)

岡嶋二人さんの「眠れぬ夜の殺人」を踏襲してる作品、
というだけあって出だしはほぼ同じ展開。

一見何てことのない事件に疑念を持った刑事局長(補佐官?)が
代々伝わる謎の調査組織に依頼をする、という流れ。

本作では謎の組織の窓口は警務部の環。率いるメンバは、
元警官の原田、工事現場で働く倉持、そして托鉢僧の武藤。
いやー、おっさんが揃いましたね(^^)

例の四人の銀行強盗の様に、それぞれ特殊な技能を持ってるわけではない。
ホントにただのおっさん集団、なんやけど地味に優秀(^^)
それぞれが群れずに行動できる辺りがなかなか良いチーム。

取り扱う事件は失踪事件。複数の失踪事件に繋がりはあるのか?
ミッシングリンクを探すのがメイン。

トリックは「ほぉ、こんなことが可能なのか。」と感心させられる内容。
犯人の意外性は…、まあトリックが秀逸やったんで良しとしますか(^^;)

ここからは勝手なイメージ。
環は水谷豊さん。『相棒』ってドラマの感じがビタッとはまった。
倉持は体育会系ってだけで赤井秀和さん。

ただ、武藤と原田がピッタリくる人がおらんのよねぇ。
特に原田は今回主役やったのに。。。

続編があることは知ってるので、武藤、倉持と主役が変っていくんでしょう。
二人の素性、特に武藤は私生活が見えないので、続編でその辺りを期待。
あと、今回は全員で同じ事件は追っているものの、個別行動が多かったので
次はチームワークも見せて欲しいな。

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