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10月に入って、急に気温が下がった。日もどんどん短くなるし、雨も多くなってきたし、長く暗い冬に向かってまっしぐら・・・
と同時に、音楽の季節到来。真夏の強い日差しを浴びて、屋外での演奏を聴いたりするのもヨーロッパならではでなかなかいいけれども、それはどちらかというと雰囲気を楽しむという感じで、音楽そのもを聴くのは、やっぱりこういう寒いときが断然いい。薄手のコートとマフラーに身を包んで、ちょっと早足にコンサートホールへ向かう、窓を閉め切って、温かいミルクティーを片手にCDをかける・・・
昨夜は、この秋に改装再開したばかりのSalle Pleyelでパリ管の演奏を聴いた。実はプレイエルは初めてで、たしかにきれいだったけれど、どこがどう変わったのかはさっぱり分からなかった。でもとにかく音響がよいホールで、10ユーロの最後列の席だったのだけれど(でもたまたまど真ん中だった!)、十分に音が心に響いてきた。皆さんご承知なのか、2e Balconはほぼ埋まっていたのに、高いOrchestreの席はガラガラ。演奏者にとってはちょっとやりにくかったのでは。
昨日のもう一つのお目当ては佐渡裕さんの指揮。彼の指揮を見るのも実は初めて。どういう音楽を作る人なのか、さっぱり知らなかったけれども、なかなか凄い人。とても端正で丁寧、しかも最後まで音楽の流れが切れない、すばらしい演奏だった。モーツァルトの33番なんて、私が聴きなれていたものよりもずっとよかったし、ショスターコヴィチの5番など、それはもう圧巻。日本人でフランス人の集団に溶け込み、さらに統括することがどれほど大変なことか!まずそれだけでも凄いけれども、その上でこんなにいい音楽を創ることができるなんて・・・
それに、パリ管はうまいなあと改めて感心。先日、ミュジシアン・デュ・ルーヴルがいいと書いたけれど、それとは全然違う良さ。何より技術レベルが高い。弦なんて、ほとんど一つの響きにしか聞こえないほどよくまとまっているし、管は息がぶれたり、音が半端に出たりすることがまずない。パーカスも、十分な迫力を加えていて、かつ煩すぎることがない。なんだか前に聴いたときよりもさらに良かった気がする。
パリ管は今シーズン、フランスの現存作曲家Dutilleuxの曲を積極的にプログラムに取り入れていて、昨日も1曲演奏された。フランスではかなり人気らしく、Dutilleux本人が来場していたことも手伝ってか、演奏後はブラボーの嵐だった。
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