|
バーゼルから戻ったその日に、今シーズン初のコンサートへ。マルク・ミンコフスキ指揮、ミュジシアン・デュ・ルーヴル演奏、ハイドンのロンドンセット(99,100,101番)。昨シーズン、オペラで聴き惚れて以来、すっかりミンコフスキのファンになってしまい、最近はもっぱら2006年に出たばかりのモーツァルトのCDを聴き込んでいた。
最初の99番の演奏は、正直、まだこなれていないかなと思える所もあって、あまり心動かされなかったけれども、101番では曲調柄もあってか、何かが吹っ切れたように気持ちの良い演奏になり、最後の100番はもうノリノリ、ミンコフスキ+ルーヴルの良さがよく出ていたと思う。緩急と強弱のコントラストをはっきりさせつつも、とても率なく、上品にまとまっていて、耳に自然に入ってくる(急に大きな音にびっくりしたりすることがない)。そしてしばしば用いられる、鋭くシャープな切れのある弦。実際に演奏者の姿を見ながら、ああ、これこれ、と納得。ミンコフスキが演奏者を育ててる感じがよく分かる。
でも何より感激したのは、アンコール1曲目(なんと2曲あったのです!)、モーツァルトの40番第1楽章!!!CDで聴いて、これは歴史に残る演奏だと感動した、まさにその曲を生で聴くことができるなんて・・・最初のワン・フレーズから、もう胸がいっぱい。CDで聴いていたよりも、「緩」の部分が心持ち抑えてある感じ。全体にテンポが速めなのだけれども、それがシャープでちょっぴり洒落た印象を与えつつ、しかし決して上滑りしない、芯のしっかりした重みと品がある。きっと、モーツァルトの時代にはそぐわない演奏でしょう。でも、これだけ演奏されつくされてきたといってもよい曲に、現代人の感覚で、しかも品位を失うことなく、こんな風にあたらしい解釈を与えることができるなんて・・・やっぱり、これは歴史的名演です。
|