Vie musicale

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全5ページ

[1] [2] [3] [4] [5]

[ 次のページ ]

le 5 oct. 2006 : Salle Pleyel

10月に入って、急に気温が下がった。日もどんどん短くなるし、雨も多くなってきたし、長く暗い冬に向かってまっしぐら・・・

と同時に、音楽の季節到来。真夏の強い日差しを浴びて、屋外での演奏を聴いたりするのもヨーロッパならではでなかなかいいけれども、それはどちらかというと雰囲気を楽しむという感じで、音楽そのもを聴くのは、やっぱりこういう寒いときが断然いい。薄手のコートとマフラーに身を包んで、ちょっと早足にコンサートホールへ向かう、窓を閉め切って、温かいミルクティーを片手にCDをかける・・・

昨夜は、この秋に改装再開したばかりのSalle Pleyelでパリ管の演奏を聴いた。実はプレイエルは初めてで、たしかにきれいだったけれど、どこがどう変わったのかはさっぱり分からなかった。でもとにかく音響がよいホールで、10ユーロの最後列の席だったのだけれど(でもたまたまど真ん中だった!)、十分に音が心に響いてきた。皆さんご承知なのか、2e Balconはほぼ埋まっていたのに、高いOrchestreの席はガラガラ。演奏者にとってはちょっとやりにくかったのでは。

昨日のもう一つのお目当ては佐渡裕さんの指揮。彼の指揮を見るのも実は初めて。どういう音楽を作る人なのか、さっぱり知らなかったけれども、なかなか凄い人。とても端正で丁寧、しかも最後まで音楽の流れが切れない、すばらしい演奏だった。モーツァルトの33番なんて、私が聴きなれていたものよりもずっとよかったし、ショスターコヴィチの5番など、それはもう圧巻。日本人でフランス人の集団に溶け込み、さらに統括することがどれほど大変なことか!まずそれだけでも凄いけれども、その上でこんなにいい音楽を創ることができるなんて・・・

それに、パリ管はうまいなあと改めて感心。先日、ミュジシアン・デュ・ルーヴルがいいと書いたけれど、それとは全然違う良さ。何より技術レベルが高い。弦なんて、ほとんど一つの響きにしか聞こえないほどよくまとまっているし、管は息がぶれたり、音が半端に出たりすることがまずない。パーカスも、十分な迫力を加えていて、かつ煩すぎることがない。なんだか前に聴いたときよりもさらに良かった気がする。

パリ管は今シーズン、フランスの現存作曲家Dutilleuxの曲を積極的にプログラムに取り入れていて、昨日も1曲演奏された。フランスではかなり人気らしく、Dutilleux本人が来場していたことも手伝ってか、演奏後はブラボーの嵐だった。

le 1er octobre 2006 : Minkowski

バーゼルから戻ったその日に、今シーズン初のコンサートへ。マルク・ミンコフスキ指揮、ミュジシアン・デュ・ルーヴル演奏、ハイドンのロンドンセット(99,100,101番)。昨シーズン、オペラで聴き惚れて以来、すっかりミンコフスキのファンになってしまい、最近はもっぱら2006年に出たばかりのモーツァルトのCDを聴き込んでいた。

最初の99番の演奏は、正直、まだこなれていないかなと思える所もあって、あまり心動かされなかったけれども、101番では曲調柄もあってか、何かが吹っ切れたように気持ちの良い演奏になり、最後の100番はもうノリノリ、ミンコフスキ+ルーヴルの良さがよく出ていたと思う。緩急と強弱のコントラストをはっきりさせつつも、とても率なく、上品にまとまっていて、耳に自然に入ってくる(急に大きな音にびっくりしたりすることがない)。そしてしばしば用いられる、鋭くシャープな切れのある弦。実際に演奏者の姿を見ながら、ああ、これこれ、と納得。ミンコフスキが演奏者を育ててる感じがよく分かる。

でも何より感激したのは、アンコール1曲目(なんと2曲あったのです!)、モーツァルトの40番第1楽章!!!CDで聴いて、これは歴史に残る演奏だと感動した、まさにその曲を生で聴くことができるなんて・・・最初のワン・フレーズから、もう胸がいっぱい。CDで聴いていたよりも、「緩」の部分が心持ち抑えてある感じ。全体にテンポが速めなのだけれども、それがシャープでちょっぴり洒落た印象を与えつつ、しかし決して上滑りしない、芯のしっかりした重みと品がある。きっと、モーツァルトの時代にはそぐわない演奏でしょう。でも、これだけ演奏されつくされてきたといってもよい曲に、現代人の感覚で、しかも品位を失うことなく、こんな風にあたらしい解釈を与えることができるなんて・・・やっぱり、これは歴史的名演です。

猛暑の間は音楽を聴く気が全く起こらなかった。肌寒くなった今日は無性に音楽恋しくなって久しぶりに手持ちのCDを漁る。暫く前から手元にあったのにちゃんと聴いていなかったラヴェルのピアノ。ラヴェルのピアノ曲は、鏡に反射する光のようなキラキラ七色のイメージで、これまでやや苦手、わざわざ聴こうとは思わなかった。そもそもフランス近代もの全般にそういう苦手意識を持っていた。でもこちらに来て、フォーレ、サティがいいなあと思えるようになり、ではドビュッシー、ラヴェルも聴いてみようという気持ちが芽生えたのだった。やっぱりこちらの音空間のなかでちょっと感覚が変わってきたのかな。今日聴いたペルルミュテールの演奏は、とても渋くて深遠な響き、弱い光を受けて上品な輝きを放つダイヤモンドのよう。これは快い驚きだった。やはりいい演奏は聴いてみるものだ。

オペラの2005-2006シーズン最後の舞台。ノイマイヤーの「椿姫」。期待度低。到着は開演ギリギリ。

ところが・・・

おおっ?これはノイマイヤー?
振付はクラシックだし、衣装や舞台美術もなかなか豪華。20世紀後半の振付家でも、ちゃんとこういうものを作れる人がいたんだ、と嬉しくなる。ノイマイヤーの解釈は、「椿姫」と「マノン・レスコー」をクロス・リーディングさせたもので、なかなか興味深いものだった。(最初は複雑で何のことやら分からなかったけれど・・・プログラムが売り切れだったのが残念!)しかも主演は、私の大好きなエトワール、アニエス・ルテテュ。99年に「白鳥の湖」を観て感動したのだが、あのときと同じように、足先と甲の使い方が実に美しい。今シーズン、たまたま一度もお目にかからなかったので、どうしたのかなぁと思っていたのだが、まだ健在だったのですね。嬉しい。ただ、アニエスは背があるので、相手役(招聘アーティスト)がちょっと・・・いや、たしかに巧かったとは思うけれど、見た目のバランスがイマイチで、リフトで危うさが感じられた箇所もあったのが残念。

そのリフトもそうだけれども、全体としてちょっと仕上がりが粗いなぁと思う部分もあった。たぶんそれは、この手の(古典っぽい)作品にしては振付が複雑だったということと、この演目は今回初めてパリ・オペラ座のレパートリーに加えられたものらしく、まだまだ自分たちのものになっていないということがあるのだろう。ともかく、演目としてとても気に入ったので、9月にまた観に行ってもいいかなぁと思っている。

イメージ 1

イメージ 2

ブローニュ森の中にあるバガテル公園で、ショパン音楽祭をやっている。友人に誘われて行ってきた。バガテル公園はユベちゃんが庭園設計に関わっているし、ぜひ行きたいと前々から思っていたのだ。何にもない道路でバスを降り、森の中の小道を抜けると大きな門。バガテル公園はその中にあって、とっても愛らしい、美しいところだった。オランジュリの前の庭には、百種類ほどのバラが植えられていて、ちょっとお高く留まった孔雀が散歩する。なんとも優雅な風景。

音楽祭はオランジュリの中で行われたのだが、これがまたすてきな舞台。こんなステージで演奏できたら楽しいだろうな!今日のピアニストは、95年のショパン・コンクールの入賞者で30台前半。前半にモーツァルトとベートーヴェンのソナタ、後半にショパンのスケルツォとエチュードというプログラム。モーツァルトのソナタは、ソナタ集に載っていて私もかつて練習したことがあるのだけれど、そのときには本当につまらない曲と思っていたものが、こんなに舞台栄えするとは驚き。ベートーヴェンもタッチがしっかりしているのですばらしい出来だった。

しかし、ショパンへの期待が高まったところで、もう終バスの時間・・・前半で帰ろうという人は他にはいなかったけれど、他の方々はみなさん16区にお住まい、お車でお越しのムッシュー&ダムという感じだったので、帰りの心配など無用だったのだろう。庶民のわれわれは、仕方なく会場を後にしたのでした。バス停まで、走った走った(体力の減退を実感・・・)。

全5ページ

[1] [2] [3] [4] [5]

[ 次のページ ]


[PR]お得情報

CMで話題のふるさと納税サイトさとふる
毎日お礼品ランキング更新中!
2019年のふるさと納税は≪12/31まで≫

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事