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不登校というと、すぐに、
「学校でイジメがあったにちがいない。」あるいは、「親の愛情が足りないせいだ。」
と思われ、何とか学校に復帰させる事を不登校支援という・・・と、思われている節がある。
不登校の気持ちをわかってあげるのが仕事の筈のNPOなどでさえそういう所が有るのだから、
一般にそういう意識があるのは仕方が無いと思う。
けれど、私が知る、10人以上の不登校生で、上記の理由がメインの子は2人ほどだ。
高2の長女が初めて不登校をしたのは小6の頃
合唱交流会の為に彼女のクラスは音楽の時間以外にも、朝練・昼練があった。
ある日、長女は帰って来るなり、
「お母さん、私、口が大きくなりたい。手術を受けさせて!」
と言って泣き出した。
彼女のクラスは、児童を半分に分け、相手チームの、
「ココを直したらもっと良くなる所」を見つける。
つまり、欠点見つけだ。
ビデオに撮って、全員の体の揺れかた(体を左右に揺らして歌う)をチェックし、
ぴったりに揃っているこのクラスが、欠点を見つけようとしたら、
中で一番口が小さい子を探すしかなくなる。
彼女の口は横幅も狭く、2人で鏡の前で口を大きく開けてみたが、私の3分の1程度だった。
それから3日休んだ。初日に担任の先生に理由を言った。
「グループわけ練習で、口が小さいと毎回言われるがこれ以上開かない。
そのうち、『表情が暗い⇒下を向いてるせいだ』と言われたので、
思いっきり上を向いて歌ったら『バカみたい』と言われたそうです。」
すると担任の先生は、
「子どもは正直ですからね〜。」と言った。
え・・・絶句。
(確かに子どもは正直だ。担任の求めるままに、どこまでもついて行こうとする。
つまり、おかしいのは、あなたのやり方では・・・?)
って、こんな上手に言葉にならなかった〜。口がパクパクで言葉にならなかった。
3日目に担任の先生が、
「思っている事は言っていいんだよ。間違っていると思ったら、それが私でも言っていいよ。」
と、電話で言った言葉を胸に4日目に登校した。
3時間目、学校の音楽の先生にすごく誉められたあと、担任が
「音楽の先生はああ言ってくださったけど、あんたたちの力はあんなもんじゃないでしょう!」
バン!!(机を叩く)
「やる気のある人だけ音楽室にいらっしゃい!」
女の子たちが泣きながら
「先生、私、がんばります。」と言って音楽室に行ったあと、K君は椅子から立ち上がれなかった。
それを周りの友達だ抱きかかえるようにして音楽室に連れて行ったのを見た時、
「ああ、やっぱり学校は、違うと思っても違うと言えない所なんだ。」
と思って涙がこみ上げて、次の時間、歌えなかったそうだ。
長女からその話を聞く前に、担任の先生から電話がかかってきた。
「今日、4時間目の音楽の時間、何かジンとこみ上げて来るものがあったらしく、泣いてましたよ。」
長女に話を聞いて、担任の言葉とのギャップにまた絶句!!
「所で、K君はそんなに苦しんでいるのに学校に行ってるのに、
あなたはそんなに冷静に周りを見る余裕があって、何で学校に行けないの?」
と、素朴な疑問を投げかけてみると、
「だって、K君ちのお母さん、こわいやん。絶対、不登校なんて許してくれないよ。」
と言って、ニヤリと笑った。
ええ〜。あんたは「うちのお母さんなら許してくれる。」って思ってるわけね〜。
いや〜、子どもは親をよく観察してるな〜。
その後、1月24日に私立中に合格したあと、彼女は一日も小学校に行かなかった。
「私は行けないんじゃなくて、行かないの。」と言って・・・。
クラスの悪い事見つけは歌だけに限らず、彼女の本心がわかってからは、
私は彼女が不登校する事を支援した。
誤解の無いように言っておくが、これもほんの一例で、
担任の先生がどんなに良くても、友達が居ても、不登校になる時はなる。
大切なのは、決め付けずに気持ちを聞くこと。
そして、それも人生に必要な糧だと自信を持たせてあげる事だと思う。
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