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今日は、午後からお休みなので三連投を。
とんでもなく面白い古典・・・たくさんあるけれど、「万葉集」のお話を。
「万葉集」は、めちゃくちゃ当時の生活臭があり、下世話な部分も多くて、興味深いのです。
民俗学的にも非常に貴重な資料なのだそうです。
古典だから・・・と敬遠しているあなたも、もう一度浸ってみては?
ひとつ目のご紹介は風俗的に万葉集至上凄い内容。
トイレの描写が出てくる古典和歌は万葉集以外にないそうです。
●枳の棘原刈り除け倉立てむ屎遠くまれ櫛造る刀自
からたちのうばらかりそけくらたてんくそとおくまれくしつくるとじ
枳の影にしゃがみこもうとする櫛作りのおばさんがいる。
「ねぇ、そこで屎をしないでくれないかねぇ。そこは枳を刈って倉を立てる場所なんだからねぇ」
和歌にトイレの話を持ってくる&採用するとは、太っ腹です^^;
ちなみに、この時代、皇居や官庁のある平城宮は、天然の水洗というわけにはいかず、糞尿は排水路で処理しました。これが詰まったり、大雨が降ると道に汚水があふれ出したとか。
大寺では、瓦葺長さ20mに幅3mの建物を作り、貯槽も設けられていたそうです。
なお、一般庶民は、ネイチャーに処理していたらしいです^^
ふたつ目は料理名の入った和歌。
●醤酢に蒜つき合てて鯛願ふ吾にな見えそ水葱の羹
ひしほすにひるつきかててたひねがうわれになみえそなぎのあつもの
都の人のメニュー。醤油と酢のドレッシングをかけた野蒜のおひたし。鯛と水葱のシチューよ。
高官たちの食事はなかなか豪華ですね。
一般庶民はというと、一飯一菜でした。
ほかにも興味深い風俗の内容が盛りだくさん。
また、サラリーマン(遠くに左遷、赴任させられた今でいう官僚たち)の哀愁もたくさん出てきます。
「古今集」は平安人の生活臭はほとんどありません。それは、歌に芸術性を持たせることに腐心したためなのです。
彼らが手本を「古今集」に求めて、「新古今集」を作り、「新万葉集」を作らなかったのも、生活臭の有無にもあるといわれています。
しかし、今は、「平成万葉集」は作っても、「平成古今集」は作らないだろうと思います。
このほか古典で非常に面白いものに、こんなものが。
※宇津保物語は日本版、王朝アラビアンナイト
枕草子はワーキングウーマンの先進的意見が満載。
ことように古典は、非常に興味深いのです。
そして、「源氏物語」の奇妙な正妻妾一緒の大屋敷(この時代、光源氏のような住まいを持ったものはいない。普通は、正妻とお妾さんは別々の住居に暮らしていました)のユニークさ・・・・
もう一度、古典に触れてみては?!
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大変興味深く、読ませて頂きました(笑)。いつも、資料としてぱらぱらめくっていますが、読み物として見てみると、また違った味がありますね。偶然、今日、「この前、ネットで買った瀬戸内寂聴の源氏物語何時読むの?」と、催促されたところ。今読んでる、「ダビンチコード」(今頃?です。ハイ)を、読み終えたら、しぶしぶではなく、楽しく入っていけそうです。(笑)くまびー
2007/7/16(月) 午後 3:13 [ pkr*b56* ]
くまびーさん、書には万葉集は欠かせませんよね。私なんかより、ずっと和歌に親しまれているんじゃないかと思います。古典和歌は、訳者によっても解釈が微妙に違ったり、現代語訳だとかなりニュアンスが異なったりとそういうものを比べるのも面白いです。源氏物語は、膨大ですよね〜。「よいしょ」と腰を持ち上げなきゃならないですよね。以前、「月間 源氏物語」?だったかな? 漫画を多様した雑誌が出ていて、まさしく下世話な感じに編集されていた本がありました。週刊誌風のキャッチが付いていて、『光の君、紫の上と痴話ケンカか!?』『女御は見た! 光源氏の○○』な〜んて。正統派じゃない楽しみ方でした^^; 「ダビンチコード」も大作ですよね。制覇するの大変です。ご他聞にもれず、厚味のある本は、軒並み積ん読になってしまう私です。何冊たまっているんでしょう・・・・
2007/7/16(月) 午後 6:36
書を書く人全員ではないでしょうが、私の場合、字面で題材を探してしまうので、内容も「フンフン、大体こんな意味かなあ」位で、味わう域まで達していません。お恥ずかしい話です。「ダビンチ」読み終わりました。今回台風が来たので早かったんです。家の中で引きこもっていないといけなかったから。すぐ、DVDをまわしたんですが、寝ちゃってだめです。くまびー
2007/7/18(水) 午後 2:28 [ pkr*b56* ]
くまびーさん、ぜんぜんですよぉ。字面でも、身近で和歌に接している機会が多いというのは、凄いことだと思います。私も、ちょっとそういう機会を増やさなきゃ、です。
ダビンチ、もう読んだんですか〜〜、おお、早いですねぇ。いかがでしたか?
2007/7/18(水) 午後 5:23
左遷ということではないんですけど、編者と考えられている大伴家持が、藤原氏たちの策謀により、北陸、九州、陸奥と遠隔地を散々にたらいまわしにされ、死後は、反乱者とされ名誉を汚されるなど、大変な目にあってます。家持というと、華麗な恋愛遍歴を浮かべる人も多いと思いますが、藤原氏の陰にあって苦汁をなめ続けてきた貴族です。そんな苦労人の彼であるからこそ、防人の歌を集め、東歌を収録し、読み人知らずの歌を暖かく採録したのでしょう。
ちなみに、万葉集には以下のなまめかしい歌もあります。
「梓弓欲良の山辺の茂かくに妹ろを立ててさ寝処払ふも」
(信濃国欲良の山辺の茂みにて、あの子を立たせて待たせておいて
、俺は今宵の寝床を作るために草をなぎはらっているのさ。)
2007/10/4(木) 午後 9:23 [ ジョーンズ ]
へぇ、tommyleeさん、さすが! 家持は死後までそんなに辛い状態だったのですね。知りませんでした。家持で小説が書けそうですね・・・tommyleeさん、ぜひ書いてください^^
万葉集には確かに艶物がたくさんありますね〜。女性から誘う歌も多く「玉垂の小簾の隙に入り通ひ来ねたらちねの母が問はさば風と申さむ」(すだれの隙間から、風と共に入り、風と共に去ってね、お母さんがとがめたら、風だといっておくわ)
※風と共に去りぬはすでに古典の日本で使われていたのですね〜。米国小説よりもうんと昔に・・・^^
2007/10/5(金) 午前 1:22