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今、イベントや博覧会の仕事に携わりながら考えるのは、学生時代に観た1970年大阪万博の感慨だ。
アジアで初、当然日本では初の国際博覧会だ。

2010年の上海万博も国の発展期と開催のタイミングは、日本が戦後復興を遂げ、東京オリンピックの開催に続き、大阪で日本万国博覧会を開催したことをモデルとしている。

大阪万博が開催される前年に、米国のアポロ宇宙計画で人類初の月面着陸を果たした事もあり、米国館の月の石展示が、全国の話題となり、空前の人々が集う博覧会となった。

大阪万博について書くことはたくさんあるが、私がイベントに対して持っている一つの指針を感じ、今でも大切にしている考え方がある。
それは、大人気館ではなかったけれど、今でいうところの、企業共同出展館である《生活産業館》を観て感じたことだった。
生活産業館
写真は写真+記念スタンプ帳に掲載されているパビリオン全景写真とコメントである。
コメントには《テーマ : 朝な夕な 各企業が集まる共同館。音響、映像、照明、エレクトロニクスを利用、各企業がアイデアを競う。実演と映画を組み合わせた展示などが展開されます》と記されている。
上海万博で直接堺屋太一先生から伺って知ることになったが、これは先生がプロデュースし、上海万博の日本産業館の元になったものだという。

ここで、色々な展示や映像があっただろうが、私には一つの展示だけが鮮烈に印象に残った。
それは、未来の勉強部屋の展示だった。
角のない丸みを帯びたプラスチック(FRP?)の弧を描いたピカピカの机の前面にはパソコンの端末、正面には大型モニターに教師が映し出され授業を行っている。今でいうパソコンを利用した遠隔授業だ。そして、机の袖からは、アームでコーヒーが出てくる。
なんて、未来的で子供の心をわくわくさせる展示だろう。後に米国ディズニーのエプコットセンターの未来都市の展示の中にも同様なものがあることを知った。
このわくわくする感激は何なんだろう。
100年後、500年後の遠い未来の想像も魅力的だが、もう少しで届きそうな未来は、もっと現実的で、わくわくさせてくれる。
大阪万博は、生活産業館だけでなく、会場すべてにそんな雰囲気と展示があふれる博覧会だった。

私は、今も、博覧会では、何かしら明るく、楽しそうな《手が届きそうな未来》が表現されていることが必要ではないかと思っている。


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