過去の投稿日別表示

[ リスト | 詳細 ]

全2ページ

[1] [2]

[ 前のページ ]

錯覚とサービス


巨大テーマパークには、観客サービスの為に人間の錯覚を利用した工夫がいくつも見られる。
例えば、ディズニーランド。
正面ゲートからシンデレラ城迄の道は、絵画の遠近法を利用して、僅かに道幅が城に近づくに連れて狭くなっている。当然ゲート側にあるマーケットゾーンの建物の外装も階高が1Fから2F.3Fになるに連れ低く造作されている。
まさに風景絵画を眺めたように奥行きが感じられる。
この効果は、来場者がパークの広さを実際のものより、もっと広く感じる事になる。広く感じさせるばかりで無く、実は遠くに感じる場所迄歩いた場合に思ったよりも意外と近くに感じると言う錯覚を起こすのである。
これは、広大な広さを誇るテーマパークで、来場者に対する精神的な疲労軽減に繋がるものである。
パビリオン前の蛇行並び列にも、待ち時間の精神的な軽減策が至る所に施されている。
錯覚は、サービスだけで無く、ショップにも利用されている。
先程のゲート側にあるマーケットゾーンは、外から見ると何店舗もの店が連なって居るように見えるが、ご存知のように、中に入ると大きな売り場が連なる一つの販売ゾーンである。
ところが、ヘビーリピーター以外のお客様は、一度外へ出ても、また違う入口からついつい中へ入ってしまう。結果、販売にも大きく貢献するのである。
博覧会やイベントでは、仮設、期間限定、予算規模などの制約から、恒久施設であるテーマパークの様な工夫をする事はなかなか難しいが、観客サービスの中で可能な施策は今後も検討、工夫していかなければならない。
イベントの制作にも理想と現実のバランスが大切だ。
まだ二十代の頃、大阪で開催された博覧会で初めてアシスタントプロデューサー兼催事ディレクターを任された時、今でもこの仕事をやっていく際に一つの制作指針となっている経験をした。

1970年の大阪万博の仕掛け人、作家、元大臣の堺屋太一先生のプロジェクト推進の在り方を間近に見聞きする事が出来た事だ。
基本構想が出来、実施計画をつくり、事務局総出で、具体的に作業を進めていく際に、先生は高い理想を掲げ、これでもか、これでもかと言うほどスタッフに限られた予算の中で、良きものを創り上げ、想像することを強要する。

この予算では絶対無理だと思うようなことを、平気で言ってくる。スタッフは、ない予算の中で、知恵を絞り、汗をかき、死に物狂いで要求される高き目標に届かそうとする努力を日々重ねる。
もうこれ以上は、絶対に無理だというようなところまで追いつめられたのを見るなり、非常に現実的なリアリストにかわる。
そこからは電光石火時間との勝負である。
この、理想と現実の切り替えが絶妙なのである。

知恵を絞り、汗をかき、死に物狂いで要求される高き目標に届かそうとする努力の結果が、限られた予算の中で出来うる最善の結果を生み出すのである。

私も出来るだけ見習おうと思いながら、もう六十前に。中々難しい。
いつになったら堺屋先生のような絶妙なタイミングを体得できるのやら。

全2ページ

[1] [2]

[ 前のページ ]


.
Prof.Murakami
Prof.Murakami
男性 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について

最新の画像つき記事一覧

1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

標準グループ

登録されていません

Yahoo!からのお知らせ

過去の記事一覧

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

CMで話題のふるさと納税サイトさとふる
毎日お礼品ランキング更新中!
2019年のふるさと納税は≪12/31まで≫

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事