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2015年06月

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全部繋がってる!

イベント制作をすればする程感じる事がある。
特に博覧会や大型イベントに関わると顕著に感じる。
一見すると、施設、展示、運営、催事、出店、広報、交通対策、警備、等々は個々に専門性があり、準備段階から実施迄担当する組織も別々の部として存在する上に、発注する業者も別な為に、連絡調整会議は存在するが、意外と会議で自分の部署以外の話にリアリティを持て無いものだ。
しかし、実際には施設計画の段階から展示も、運営も、営業も、大いに関係があり、各々の立場から意見を出さなければなら無い。
広報も、チケット販売やイベント内容の告知だけで無く、交通抑制、駐車場情報、等々イベント運営とも密接な関係があり、事前〜開催中〜終了後記録整理迄、様々な部署との関係がある。
どの部署も、専門的な職域だか、大型イベントは映画創りと同様に総合的なプロジェクトであるという事を具体的に意識しながら、
一つの目標に向かっていかなければなら無い。

集客の平準化

ある期間開催されるイベントでは、特に来場者が過度に集中する為に、運営の工夫だけでは対応する許容量が、施設の許容規模を超える事が予想される事がある。
名古屋で開催された“愛地球博”で、かなり大規模かつ計画的にこの抑制策を実施し、かなりの効果があった。
告知広報等の戦略をはじめ、考えられる対策を何重にも検討、実施した成果だった。
国際博クラスのイベントに限らず、また、屋内、屋外問わず、小規模かつ単発以外のイベントを計画、実施する場合は、考慮すべき事である。
特に来場者が集中しやすい曜日と時間帯である。
曜日は、当然ながら平日と土、日、祝の対応の違い。
時間帯では、出入りの重なる12時〜3時の滞留者がピークを迎える時間帯。
運営計画では、警備、整理員の配置、体制、そして、資機材の配備等である。
博覧会型のイベントのように、入退場時間が不規則な場合やスポーツイベントのように、大量の人数が特定の時間帯に入場、退場行動を伴うものなど、開催されるイベントの特性もよく把握した上で、観客の安全確保を優先した計画が望まれる。

子供に対する配慮

アメリカのディズニーには、勉強の為に何度となく訪れた。
小学生の頃、日曜の朝だったろうか、ディズニーの番組をやっていたのは。その頃はウォルトディズニーが存命で、彼自身が建設中のフロリダ オーランドのディズニーランドのジオラマを前に熱く語っていたことを覚えている。
まさか、大人になってテーマパークを勉強し、博覧会やイベントの仕事をするとは思ってもいなかった。
初めて出張でディズニーへ行ってから、(最近は行ってないが)随分時間がたった。
当時は、中でもらうガイドマップも日本語版はなく、英語ばかりだった。
色々学ぶことは多いいけれど、小学生以下の子供たちに対する配慮には驚いた。
幼児や小さな子供が主に遊んだり、興味を持つエリアでは、約60cmよりも下には、角ばった造作物が全くない。ほとんどが角を落としたアールで造作されている。これは、子供が角にぶっかって怪我をしないためである。
床は、ラバー状の床材が屋外でも使用され、こけても安全である。
なんと、細やかに子供たちの安全を考えているのだろう。
今でも、日本では中々見かけられない。
当然、アメリカは訴訟社会であるために、企業防衛の考え方もなくはないと思うけれど、昨今日本でも世界でも叫ばれるユニバーサルデザインにも通じる来場者への思いやりを感じた。
子供だけでなく、老若男女、高齢者、ハンディキャップを持つ人たちの事も考えた、会場づくりが、これからますます望まれる。
イベントを開催した場合、VIPを含めて来場者に関するカテゴリーが様々に定義分類される。
特別接遇対象で言うと、SVIP,VIP,IPの三分類で、これを接遇方法や対応、記念品などの内容でまた分類する。
VIPに関しては主催者や国柄、慣例によって考え方もまちまちである。

日本では席の順番や、読み上げ順等様々なルールがある上、行政が関係すると、また順番のルールがあったりする。
日本で長蛇の列がある人気パビリオンにVIPを優先入場していただくと、待っているお客さんの中には納得できずに苦情を言う方もいらっしゃる。
最近は、VIPが入場する入口を一般の入り口と分け、待ち列からはブラインドになるように計画している場合が多く見られる。

東京ディズニーランドの開業の際は、日本では当たり前だが、出資者や親会社の来賓者が来賓として胸に胸章をし、セレモニーに参加しようとする姿に、米国ディズニーの関係者からクレームが入ったという逸話もある。
ディズニーにおいては、すべての来場者が「ゲスト」であり、関係者はすべてが「キャスト」である。原則的にその関係以外に特別なVIPが存在しないのである。わかりやすい考え方である。

お隣の国、中国ではVIPと一般がはっきり区別されることは当たり前の事であり、日常的な事だ。
空港、レストラン、銀行等、どんな所にも存在する区別である。
上海万博のパビリオン運営をしても、博覧会事務局からのVIP、館独自のVIP、館どうしのVIP等数え上げればきりがないほどのVIPである。
ほとんどのパビリオンにおいてVIP専用入り口が設置されていたが、あの猛暑の中、長蛇の列に並んでいたお客さんから、大問題になるような苦情はほとんど発生しなかった。

このように、主催するイベントの内容、主催者の考え方、国柄、社会通念等を考慮しながら、VIPの接遇、対応には配慮したい。

また、最近ではハンディキャップを持った方(障害者、高齢者、妊産婦、乳児を伴う女性、幼児、外国人等々)への配慮も重要な課題となっている。
博覧会や展示会で展示を計画する場合、観覧想定層に対して、どの程度の表現内容にするのかは、大切且難しい問題だ。
専門家だけが集う展示会やトレードショーは目的がはっきりしている上、観覧対象層も明確な為、展示物や表記、説明も自ずと専門的になる。
しかし、一般的に老若男女がランダムに来場予想されるイベントの場合は、意外に説明表現をどのレベルで統一すべきか迷う所である。
博覧会では、一つの目安がある。
小学校の中学年〜高学年の生徒に興味を持って、理解される内容や表現に統一するのである。
言葉の内容が理解しやすいか、漢字のふりがなは適切か、等々。
この辺りで表現をまとめれば、幼稚でも無く、かと言って難解でも無く、意外と子供から年配の方迄、理解されやすい展示になるのである。

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Prof.Murakami
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