上海熊のイベント塾

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イベントの暑さ対策

最近の博覧会や屋外イベントでは、暑さ対策は必須になっている。

古くは1970年に開催された大阪万博、松下館で故松下幸之助さんが、暑い陽射しの中、長い待ち列を見て、待っているお客様に申し訳無いという気持ちから“National”と書かれた紙製のサンバイザーを急遽製作配布し、好評を博した。
その後の博覧会や屋外イベントでも、サンバイザー、うちわ等が観客サービスとして配布される様になった。
また近年、熱中症による体調不良が増加し、社会問題になる中で、博覧会や屋外イベントの主催者にも、予防対策が強く求められる様になった。

現在は会場計画の段階から、日陰や休憩所を会場の要所に配置する。
また、愛知万博からは、超微細な水滴を発生させるミスト装置を配置して、気化熱利用による高温対策を図る様になった。
年々、イベントに於ける熱中症対策は進化しているのである。
しかし、ハード面を充実させて行っても、完全に熱中症が発生し無いわけではない。

運営上は、会場内に救護所を設置し、
医師、看護師等の治療体制を敷き、消防署の救急隊との連絡体制を緊密に行なうのである。
スタッフも、事前に熱中症における初期対応を研修し、現場運営にあたる。
最近では、待ち列で塩飴を配布し、塩分補給を促し予防に充てる場合も見受けられる。

熱中症対策に限らず、イベント来場者への救護、予防は主催者の大切な仕事の一つである。

祇園祭りの屋台

祭りも伝統行事であると同時に、地域の重要なイベントである。

過日全国的に有名な、京都祇園祭のニュースをみた。

大学時代から大阪に住み、学生の頃は度々京都を訪れたり、祇園祭を見に行ったりしていたが、最近では祇園祭はテレビのニュースでみるしかなくなっていた。

その中継の中で、アナウンサーが、“今年の祭りで何か変わっている事に、気がつきましたか?”て画面の中から問いかけた。
画面には、夕暮れの中、屋台が連なる通りが映し出されていた。
祭り特有の、ごちゃごちゃした混雑が少なく、人通りは多いけれど、スッキリした混雑風景だった。

アナウンサー譲が説明した。
“今年の祭りから、昨年までと違って、屋台の出店が道路の両側に広がらず、片側のみの展開になった”と。

成る程、人の流れがスムーズなはずである。

混雑防止、雑踏事故予防の片側展示、出店の原則が、日本を代表する伝統的な祭りにも採り入れられる時代になった事を考えた出来事だった。

読書〜知識欲

私は高校生の頃までは、あまり読書をしなかった。
大学に入り、20人余りが住む小さな学生寮に入って、先輩達が廊下で夜な夜な議論している話が全く理解出来ず、政治や思想、心理学など、それまでまったく縁のなかった世界が急に広がり、むさぼるように様々な本を読んだ。
社会人になり、たまたまビルのゴミ箱の上に遺棄されていた司馬遼太郎の竜馬が行くの文庫本を拾ったた途端に司馬ワールドに入り込み、次から次に長編を読み漁った。
そして、社会人になって、悩みも仕事の悩みも増えると自己啓発本やビジネス書を立て続けに読みふけった。
そして現在、プロデューサーの仕事をしていると、社会風俗やプロジェクトに関係する書籍を都度読み漁る。
体験は非常に大切なことだ。百聞は一見にしかずというが、事前に吸収する知識も非常に大切だ。
どんな仕事でも、クライアントよりも最低半歩は新しい情報を知識として持ち、打ち合わせで会話できるように準備ができていないと、物を創っていく際にプロとしてクライアントが納得してもらえるようなものを考えづらい。
知識は多くて困ることはない。現役である限り、知識欲と柔軟な思考を維持したい。

映画とTVドラマ

今から40年程前に大学で映画とTVドラマの違いについてのレポート提出の課題にあった。
映画は有料、TVは無料。映画は自発的な意思で劇場へ足を運ぶがTVは自宅でくつろぎながら鑑賞する。映画の画面は巨大だが、TVは室内サイズ。映画は真っ暗な環境で見るが、TVは日常の中でみる、等々違いを列挙しながら両者の違いと、得意、不得意を検証していったのを覚えている。

最近、映画の鑑賞人口も劇場の数も、以前のどん底の状態から、かなり改善されていることをニュースで知る。
一方、飛ぶ鳥落とす勢いだったTVに視聴率等の低迷のニュースやTVドラマや番組が面白くないといった意見もよく聞くようになった。

TVが映画に代わって、娯楽の王者となっていった時代には、TVに対抗できる映像メディアは映画くらいしかなかったが、現在はPCやインターネット、技術の発達に伴って、視聴者の選択肢も録画視聴も含めて多岐にわたっている。

中でもTVドラマをみてみると、人気者の俳優陣やタレント、漫画や原作本がベストセラーになったもの等、テレビマンがオリジナルで創作したものが激減しているように思える。

映画は、お金を払ってみたい作品を観たい人が観る。映画は興業として投資した製作費を自ら稼ぎ出さないといけない。製作に関しては自己責任で観客に媚びることなく、監督の創作意図で観客と勝負する。

しかし、TVは無料で自宅で好きなように観る。TVは興業として製作費を稼ぎ出すのでなく、番組スポンサーからの広告費で製作費を賄う。製作に関しては、視聴率が取れなければスポンサーが悪くすると降りるため、合格点が取れることが必須の条件だ。

現在のTVドラマが、漫画や小説の原作ありき、そして売れっ子タレントや人気俳優陣の出演に偏り始めているのはそんな理由もあるように思う。
TVドラマ化した場合、ベストセラーの漫画や小説には、すでに相当数の固定ファンの数が読めるうえ、人気タレントや俳優陣を起用すれば、これまた固定ファンの数が読める。
かくして、大当たりするか否かは別にしても、合格点は取れそうな作品が出来上がる。

しかし、もっと重要なのは、会社の方針として、作品の内容や品質の前に、予算ありきで管理される考え方が横行し始めているのではないだろうか。
作品の制作にあたって、予算と製作費のバランスをとることは必要なことであるが、度を越したコスト管理は、品質と内容の劣化につながると思う。結果、視聴者離れが起こるのではないだろうか。

不況下の現在の日本では、あらゆる分野でこの創作に関する劣化が起こっているのではないだろうか。

イベントの業界でも、他人ごとではない。まさに、様々な現場でこのことが起こっている。

イベントに関わる皆が、この風潮に流されることなく、また、予算がないからという開き直りを持たず、凛としてプライドを持って仕事をしていきたいと思っている。

朝陽の県と夕陽の県

日本の神話には海彦と山彦の話がある。
狭い島国である日本だが、人が生活を営む平地は、国土の中でも海に面した僅かな土地に圧倒的に人々が集中している。
海彦は魚の漁と農業を中心とした定住型の生活を、山彦は山に住む獣の漁と木の実や果実を採取する移動型の生活スタイルを基本としている。
現在でも、海に癒されるタイプの人と、山や緑に囲まれた環境に癒されるタイプの人が意外にはっきりと分かれるのは、神話の時代からの流れかもしれない。

私の故郷は瀬戸内の愛媛だ。
海に面した愛媛は、当然海彦系だと思う。
しかし、海彦と山彦以外にも違いがある。
それは、朝陽が水平線から昇る風景か、夕陽が水平線に沈む風景かである。

私の故郷、愛媛のイメージは、波の穏やかな瀬戸内の海が、金色に輝きながら夕陽が沈む風景である。
同じ海に面した県でも、東に海が開けた所は、暗闇から朝陽が昇る風景をイメージし、海が西に開けた所は夕陽が海に沈む風景をイメージする。
伊勢神宮が京の都から近く、東側に海が開かれている三重県にあるのも、太陽(朝陽)信仰の理由もあるのかもしれない。

以前、TVで司馬遼太郎さんだったろうか語っていた事が思い出される。
日本には朝陽の県と夕陽の県がある。朝陽の県の県民性は、力強く、明るく昇る太陽を見ながら、志しを持ち、物事を切り開いて行く力強さを持つ。
夕陽の県の県民性は、沈む夕日を眺めながら、今日一日を振り返り、熟慮し明日の行動に役立てる、と。
坂本龍馬は、まさに朝陽の国、土佐の出身。幕末の暗闇の中、新しい日本の夜明けを信じ、能動的に幕末期を駆け抜けた。

日本全国、各県にはそれぞれの県民性がある。
イベントを開催する場所の県民性を考慮する事も、イベントを成功させるための大切な要素である。

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