上海熊のイベント塾

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運営ボランティア考

最近大型イベントやスポーツイベントでの主催者による運営の不手際や、ホスピタリティの低下が目に付く。

昨今のオリンピックなどでは、開催費用の圧縮のため、大量のボランティアを募り、これを配してかなりの人件費の圧縮を図っている。
結果、開会式のセレモニーで選手団が、ボランティアの誘導ミスから入場行進の途中からスタジアム外に誘導され、結局開会セレモニーを観戦できなかったり、マラソンなどでもゴールする疲労困憊の選手を横目で見るだけで、タオルや水を即座にケアーするスタッフがいなかったりと、主役であるはずの選手へのケアー、心遣いにかなり悪影響が出ていた。

運営は、建築や施設と違い、一見すると人の数が足りていれば何とかなると思われがちだ。
ボランティアは声高に市民参加の象徴のようにいわれることが多いが、主催者の本音は経費の圧縮といった場合が多々あるのも事実である。
また、アメリカのローズボールやローズパレードの様に恒例化され、ボランティアのスキルが高い場合を除いて、ボランティア参加者の専門的スキルも低く、参加動機に、イベント観戦が容易であるという理由が多い事も事実である。

経費圧縮をボランティア参加者によって補完すること事体は決して悪いことではない。

悪いのは、計画者が運営を誰のためにするのか、どこまで想定して現場を運営するのかという現実性をしっかり持たないまま、人数合わせで現場を乗り切ろうとすることだ。

ボランティアという素人の協力者をいかにして現場の運営に機能させるか。
主催者は運営計画の作成、事前研修の充実、モチベーション維持、そして専門職である指揮官の配置には、それ相応の予算を割り振り、本当に機能する組織を持たなければ、運営の失敗、悪くすれば事故に繋がる大変な問題である。
物と違い、数量化したり、評価することが難しい運営の世界を想像力を持って理解する主催者が増えてくれることを望みたい。

イベントの中止

開催準備に全力で取り組み、直前になってイベントが中止されることがある。
中止を余儀なくされる理由には様々なことがある。
主催者自身の準備不足から、開催を中止する場合、イベントの開催前後の気象条件など天候、天災等の理由からの中止、社会情勢からの中止、等々である。

幸いにも、私が開催直前にイベントを中止しなければならなくなったのは、一度だけである。
昭和天皇が崩御された折、日本全国はイベントなどの華やかな行事が次々と中止され、そのあおりで、大手家電メーカーの世界規模の社内スポーツ祭典が中止となった。ただ、このイベントは時期を変更して後に開催された。

先般中国での反日暴動の結果、またしてもイベントにまで影響が出た。
経済的圧力はもとより、音楽や映画祭、展示会までもが中止をよぎなくされた状況下、私の友人で、上海を拠点にイベントを手掛けている中国人女性は、半年以上かけて企画、調整、準備していた日本の大手家電メーカーの現地イベントが先週中止、日本に留学し日本の大手メーカーに勤務する上海出身の女性は、上海で開催される予定の日中共同開催イベントの出展に合わせて準備し、上海へ出張していたが、突然中止が決定。上海市当局から、当該時期の開催は安全が確保できないという理由だったらしい。

自分自身の原因でないところで開催が中止に追い込まれるのは、本当につらい。
開催に向けて、誰しも一生懸命に準備し、問題をクリアーしてきただろうことを考えると、本当に切なくなる。

イベントを創る側にとっては、来場者の笑顔や驚き、感動が一番の喜び。
開催直前に、中止はあまりにも辛い。こんなことは二度と起きてほしくない。
イベントは、一見するとお祭り騒ぎや仮設のイメージが強く、様々な法律に縛られたうえで、開催されていると思われないところがある。
パビリオンやインフラを新たに設置するには、建築基準法や消防法に規定された基準をクリアしなければならないし、飲食が伴ったり、一定基準の要件に合致した催事場は保健所の許可を受けなければならなかったりと、これ以外にもたくさんのルールの中で会場づくりや準備が行われる。

単発、短時間の開催を実施することが多いイベント会社の中には、各種の法律や、規制のあることを詳細に把握してない場合もあるが、これはプロとしては失格である。

道路使用許可、音楽著作権や、保険、労災、青少年条例、騒音防止条例、数え上げればきりがないほどのものがイベント実施には関わっている。

主催者が知らなくても、実施を請負う会社や、現場責任者は知っていて当然、知らなければ学習しなければ、現代のイベント業は相変わらず、近代化できないのではないだろうか。

プロとアマの違い!

最近イベントの現場で何か勘違いしているプロデューサーやディレクターが居ることに驚く。
彼らは、自分たちが何か特別な職業で特別な才能を持っているかのような言動を見かけることがあるのだ。
果たしてそうだろうか?
私の持論は、時間と熱意があれば、どんなイベントもアマチュア集団であろうと試行錯誤しながらも実施出来ると思っている。
昔から伝わる各地の大規模な祭礼から、商店街の集客イベントまで、印刷や建築、美術施工など、プロの業者さんに発注しなければならないものがあるにせよ、イベントを実施する主体に俗に言うプロが参加してない場合も非常に多い。

では、私たちプロと呼ばれるプロデューサーやディレクターがアマチュアの人達とどこが違うのだろう。
それは、様々なイベントを計画、実施するにあたり、過去の経験や知識をもってイベント実施のために以下のことが出来ることである。

1)やってはならないこと、やらなければならないことが判っていること。
2)短期間に業務を推進できること。

簡単に言ってしまえば、この二つが出来ることでクライアントからお金を頂いているのである。出来なければお金を頂くに値しないと思う。
ただ、クライアントの中には、プロだから集客数も含めて大成功にするのが当たり前だと思っている方々も沢山いらっしゃるが、我々プロが言えるのは、大失敗しないことは保障できても、集客を含めた大成功は、神のみぞ知るなのである。
成功を勝ち取るために、私たちプロはアマチュアである発注者の方々と熱意と誠意をもって、二人三脚で開催にこぎ着けるのである。

私たちプロとしてお金を頂いている側が、くだらない特別な意識を持たず、クライアントと一緒にイベントの開催目的の為に汗を流し、知恵を絞りつくしたときに「大成功」のイベントが生まれるのではないだろうか。
クライアントがプロデューサーやクリエイターに望むことを勘違いしていることがある。
クライアントは私たちに何を望んでいるんだろう。
クライアントから出された課題について、ある企画を提案するとする。
当然私たちは、クライアントが望む目的の為に内部で様々な提案を検討、検証し、実施可能な数種類の企画を書き上げる。
提案の際、よく間違うのは、何種類もの提案をレストランのメニューよろしく、強弱なく説明してしまうことだ。
こんなに企画してきましたから、どうぞお好きなものをお選びくださいという風に。
これは基本的に二つの間違いを犯している。
一つは、提案した数種類の企画に対して、どれも同じ程度の思い入れしかないはずがない。
必ずどれか、提案する側が考え抜いて最良のものがあるはずである。
二つ目は、クライアントがメニューが沢山あるものの中から選びたいと思いこんでいること。
プロがクライアントから課題を出されれば、当然複数の企画が生まれる。
しかし、クライアントは私たちプロにいくつか提案してくれた案の中で、あなたは何を一番最良であるか、お勧めなのかという事を本心では聞きたがっているのである。
したがって、私たちは複数案を提案しながら、最良の案を自信を持って提案しなければならないのである。

クライアントの真意は、複数案の中で長所、短所がそれぞれあるだろうが、プロであるあなたは自信を持って、私に何を勧めてくれるのか、それが知りたいのである。
当然、一番のお勧めの企画であっても、すべてがパーフェクトという事は稀なことで、クライアントとよく話し合いながら修正をかけるのは当たり前の事である。
私たちは常に謙虚な気持ちを持たなければならないが、自信を持って強くクライアントにお勧めすることも大切なことだ。

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Prof.Murakami
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