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多少ネタバレしてます。 未読の方ご注意下さい。 10代特有のその時にしか感じ得ないリンク感、言葉や形で表現出来ない「つながっている感じ」を見事にきれいな言葉で編み上げたかのように表現されています。
挿絵が一枚も無いのに、読むシーン読むシーン全てが目に浮かぶのに、決してしつこい描写が無いのです。 目に浮かぶシーンは個々で違うのでしょうが、個々の持つ思い出や憧憬といったものに直接語りかけてくるような、そんな一冊でした。 通り過ぎてしまった時間を丁寧に閉じ込めたような空間を、この本の中に見た気がしました。 登場人物のキャラクターというのは物語を好きになるかどうかに大きく影響してくるのでしょうが、つぐみのすごく嫌な女の子は、どうしても嫌う事は出来ず、老成した恭一も、優しい陽子ちゃんも、おおらかな父親と明るい母親、そしてつぐみ曰く「きちんとした大きさで物事を計る」語り部であるまりあ。 誰もかれもが、実に瑞々しく描かれてます。 「リアル」という表現より「瑞々しい」といった感じなのです。 物語の舞台である海辺の町から東京へ移り住んだまりあ、やがてペンションへ移り住むつぐみ。 東京で暮らし始めたころのまりあは眠れないほど海が恋しくなっていたのに、ひと夏を過ごし東京に戻ったまりあは、「ここで生きていく」と決意する。 一方、病床で死を覚悟したつぐみがまりあに宛てた遺書の最後に「この町で死ねる事は嬉しい事です」としたためる。 (物語の構成的にもリンクを感じるのは私だけでしょうか?) あとがきで作者はこれまでのつぐみが「死」これから生(ナマ)の人生をはじめると書いてありましたが、私には二人が子供から大人へと成長していく様のように感じました。 などと、エラソーに私なんかがガタガタ言うよりは、未読の方は是非一度とお勧めしたい1冊でした。 |
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はじめまして!TUGUMIについて書いてます。TBさせてください!
2007/3/15(木) 午後 2:28
はじめまして。 TBありがとうございます。
2007/3/16(金) 午後 0:13 [ noe(ダメ主婦kem) ]