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パンドラの約束

  僕の修士課程のコミッティチェアをやってくれているアンディが教える気候変動のふたつのクラスは、Facebookにグループを作っていて、クラスのほぼ全員が参加しているんだけど、そこに気候変動関連のニュースや情報などを投稿して共有し、ディスカッションをしたりしています。

  そこに、アンディがうちの大学であるドキュメンタリー映画の鑑賞会と、その後監督による質疑応答が行われるという情報が投稿されました。

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  「Pandora's Promise(パンドラの約束)」という、原発がテーマのドキュメンタリー映画を、原子力工学科の主催で無料で観ることができるそうです。
  今後増え続ける世界の人口への対応と、気候変動による平均気温上昇の原因となっている二酸化炭素排出量の削減を考慮に入れると、化石燃料や電力の供給が不安定な再生可能エネルギーではなく、原子力発電を増やすべきという内容。
  映画に登場する人たちは、原発反対から肯定へと考えを変えたそうです。
  その中には、スティーブ・ジョブスの伝説のスピーチの最後に引用された、「Stay hungry, stay foolish」で有名なスチュアート・ブランドもいます。なんちゅうことを。

  アメリカの環境保護活動家や気候科学者の中には、原発をもっと増やすべきと言う人が少なくありません。理由はこのドキュメンタリー映画と同じく、二酸化炭素の排出量が化石燃料と比較して少なく、また、化石燃料、特に石炭火力発電に比べて空気を汚さないため、ぜんそくや肺炎、肺がんを患って亡くなる人が少ないから。アンディも、「うちのこどもをどうしても原発か石炭火力発電所の近くに住ませるなら、死ぬ確率が低い原発の近くを選ぶ」と言っています。なんちゅうことを。

  ウランの採掘や放射性廃棄物の問題だけで、原発は倫理的にアウトなんだけどなー。

  来週の金曜日、午後2時半から5時半かぁ。

  観たらムカついて帰ってくる自信があるんだけど、観といた方がいいのかなー。
  うみゅー。



台湾の反原発CM

  台湾の反原発CMが話題になっています。



  まさに。
  日本でこんなCMをゴールデンタイムにやればいいのに。

  環境倫理では、現在の世代と未来の世代が環境から得る利益と不利益が平等かどうかを問います。
  原発から出る核廃棄物は、何十、何百もの世代を超えて管理し続けなければいけません。
  たとえその世界にもう原発が存在しなくても、です。僕たちの時代に作り出した毒を、何万年も後に生まれた子孫に管理させようなんて、傲慢もいいところです。

  今のために犠牲にしていい未来があってはいけません。

  僕たちが未来に残していいのは、美しいものだけです。

  大飯原発の再稼働から約1週間。
  9日には3号機(出力118万キロワット)がフル稼働に達するらしい。

  そんな折に、ヘンテコなニュースが流れてきた。

関電、来週85〜88%…でんき予報

関西電力は6日、節電要請期間2週目となる、来週の「週間でんき予報」(9〜13日)を発表した。大飯原子力発電所3号機(福井県おおい町、出力118万キロ・ワット)の再稼働で供給力が増強されることから、電気使用率は85〜88%の「安定」で推移する見通しだ。

日本気象協会によると、大阪市内の最高気温は30〜31度と平年並みの見通し。予想気温や直近の需要を基に、需要は2080万〜2170万キロ・ワットにとどまると見込んだ。

供給力は、大飯原発3号機が9日未明にもフル稼働に達することで、2421万〜2466万キロ・ワットを確保できるとし、最大8基の火力発電所(計384万キロ・ワット)の運転を停止する計画だ。

また、経済産業省が6日発表した9〜13日の電力需給見通しによると、各電力会社の最大電力使用率の中で高いのは、北海道電力の91%(10日)、四国電力の85%(11、12日)、九州電力の84%(10日)、北陸電力の83%(9日)。

【ソース】 読売新聞


  ふむ。118万キロワットの原発が動き始めると、最大で384万キロワットの火力発電所を一時的にだとしても停止させることができるんですよね?
  電力が足りないから動かしたはずなのに、再稼働前より266万キロワット供給が減っても電力は足りる、と。
  原発が1基動くと、原発3基分の火力発電所を停止することができる、と。

  電力会社の計算方式はまったくわからん。

大飯原発再稼働

  日本時間の7月1日午後9時。関西電力大飯原発3号機が運転を再開。
  70%以上が反対しているという世論も、首相官邸前に10万人以上が抗議に集まったこともお構いなし。
  福島第一原発事故がまだ収束しておらず、補償問題も未解決で、事故の責任をとったものも誰ひとりいないままで再稼働。
  ベントもできない、免震棟もないままで再稼働。
  再稼働に対して反対署名をして、首相官邸前の抗議には出向いたのに、いざ原発が再稼働されるときには、現場に誰ひとりとして現れない国会議員たち。

  いったい、日本という国は誰のためにあるんでしょうね。

  再稼働される前日である6月30日の夕方から、再稼働に反対する市民たちが、原発敷地内の道路を封鎖し、抗議活動を続けていました。丸1日以上。激しい雨に打たれているときでも休まずに。

  再稼働の中止を訴える一般市民と、彼らを敷地内から排除しようとする機動隊。
  ずっとUstreamで抗議活動を見ていると、機動隊や警察官に挑発されても非暴力を貫きながら抗議活動を続ける人たちが野蛮であるというイメージを持つことはないのですが、メディアがそのシーンを延々と生中継でもしない限り、市民運動に対して良い印象を持つ人はあまり多くないと思います。

  1日以上に及ぶ抗議行動の中で、とても印象に残った光景を捉えた1枚の写真があります。

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  原発さえなければ、再稼働さえされなければ、ここでこんな形で対峙しなくてもよかった市民のみなさんと機動隊の隊員たち。
  自分たちを排除しようとする相手と傘を分かち合う女性たち。

  日本という国が国民に対して行使した暴力を、僕は絶対に忘れない。

  大飯原発3、4号機の再稼働が決定してから一夜明け、関連記事を読んでいると昨日枝野経産大臣が連呼した「一定のご理解」の意味がよくわかった。

  再稼働を歓迎しているのは、地元自治体と経済界だけといった印象。産経や日経新聞などは、「早く他の原発も再稼働しろ」という論調で、どれだけ国民感情から乖離したら気がすむんだって感じ。

  簡単に言えば、国は原子力村や産業界、自治体などの利益のために国民の安全を捨てたということなんじゃないかと。つまり、要はお金。それ以外の理由はないはず。

  周辺自治体からは事故が起ったときに対応できないという声があがり、安全性を追求するという政府の言葉の軽さが際立っている。

  第二次原子力安全神話が始まったというわけですな。

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