日々是好日日記

心にうつりゆくよしなしごとを<思う存分>書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ・・・・、

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超電導型磁気浮上式リニアモーターカーという未開の科学技術に挑戦してきた科学技術者には心から敬意を表したいと思います。宮崎実験線開設当初、放言を専らとする時の運輸大臣に「豚小屋と鳥小屋を結ぶ鉄道」と揶揄された歴史は今となっては昔語りです。あれから、30年、実に丹念な改善・改良の積み重ねをしてこられました。
しかし、これを鉄道技術として現実にある鉄道網に適用しようというのであれば、いささか首をかしげざるを得ません。日本の鉄道はすでにその出発から軌条幅で苦しんできました。在来鉄道システムですらJRグループと、阪急系や東急系など一部の私鉄や地下鉄とは線路の幅が異なります。新幹線もまたしかりです。こういういわゆる狭軌・広軌の軌条問題を抱えたまま、その上にまた線路そのものを使わない鉄道が一部区間で始まるというのは、カオス以外の何物でもありません。こういう失敗はすでに電力の5060ヘルツでも十分に実感してきたところでした。
これを見ていると、このように、全体を見回して統合的にシステムを構築していくというパースペクティブに才能が無いのが日本人の特徴ではないかとさえ思えてきます。
リニア中央エクスプレスは、日本列島の東西を屏風のごとくに立ちはだかる南アルプス赤石岳の下を貫通することとされています。ここの入り口早川町新倉には、糸魚川静岡構造線の断層が屹立しています。ここはまさに巨大地震の巣。当然、難工事が予想されますが、それ以上に地震学や地質学の知見が十分に蓄積されていて、それゆえに高い確率で巨大地震の予知されている地域でもあります。だから、近接地にある浜岡原子力発電所は停止が強制されました。
それなのに、「この場合にはこうした」、しかし「あの場合にはああした」というように同じ時・空間で行う行為について全く別の判断がなされる(いや、判断しないのかもしれない)というダブル(トリプルまたはマルチ)スタンダードが平気で行われているようなのです。上野公園のお猿の電車ならいざ知らず、こういうご都合主義は如何なものでしょうか?「貞観地震の存在」という知見を無視したばかりに福島原発に起こった悲劇の教訓が、ここでもまた繰り返されるのでしょうか?
リニア中央エクスプレスは、これから2年間、環境アセスメントを誠実に行って結論を出すことになっています。歴史の批判に耐え得る真摯な事前評価を行って、間違いのない選択をしていただきたいものと思います。
 
 

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