日々是好日日記

心にうつりゆくよしなしごとを<思う存分>書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ・・・・、

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◎自己紹介
 1940(昭和15)年1月27日 市川三郷町出身
 専門:電磁界理論・プラズマ物理学・情報伝送工学
 趣味:バッハからストラビンスキー・武満徹までのクラシック音楽。古典落語は少しうるさい。
     趣味を同じくする人はぜひ話しに来て欲しい。

◎はじめに

山梨県立大学は県行政の中における教育・研究部門の中核的組織である。それゆえ、地域における、人と文化と産業に寄与すべき義務と役割が課せられてきた。もちろん、本学はそれには一定量応えてきたが、地域間格差の拡大の中でかならずしも勝ち組に属しているとは言い難い山梨県の現状を見れば本学が寄与すべき役割はまだまだ有り余るほど有ると言わなくてならない。

ところで、冬の時代を迎えた大学にとってその「役割と使命」として「ミッション」の重要性はいくら強調してもし過ぎることは無いほど重要である。4年前の山梨県立大学発足時に、本学のミッションとして「グローカリズム」なる新造語を掲げたと聞いている。研究活動の水準のグローバルであることを標榜しつつ、それをローカルに適用していくという意味であろう。地域の暗黙知を知覚知として明確化・定式化すること、あるいは地域の問題の論理化と実践的ソリューションの開発と提示、と言い換えても良いのかもしれない。「グローかリズム」なる言葉が、流行語を使った単なる奇抜な掛け声で終わらせないように、これを本学の真のミッションとして、今一度、血や肉を注入してスタッフ一人ひとりの行動指針にまで具現化・具体化していく必要がある。

「グローカリズム」に血肉を注入していくためには、本学を中心に、産業界、行政、住民とのいわゆる産学官民の連携を組織化しその中心的機能を本学が果たすことである。今までも、地域研究交流センターを中心によく活動してきたが、さらにその活動の質を高めるべく一層注力していきたい。そのために、県や市町村の指導機関・公設試験研究機関と本学との有機的で定常的な、強固な関係を構築し、交流の実績を具体的に上げていくように努力していきたい。そこを通じて、本学に地域の問題点が持ち込まれ、それらのソリューションを開発して、かつその実行について教職員のみならず学生や市民までを積極的に巻き込んで、実践的学習に導いていくという取り組みが考えられるべきである。

以上、山梨県立大学を地域の知の創造のシンクタンクとも、また、知の集積のセンターとも、集積された知を配信する知の情報・交流センターともしていく。究極的には、ひろく専門家と市民との「出会いの場」として、県立大学を地域と世界に開いていきたいと思う。それゆえに、本学のキャンパスは飯田5丁目と池田1丁目に細々と存在しているというのではなく、少なくともブドウの葉によく似た山梨県土の全面積4,200㎢をもって山梨県立大学キャンパスとする。くわえて、本学をそこに住むすべての人々の知的公共財として位置づけることが重要である。

「ミッション」の重要性について付言しておきたい。
 ミッションの重要性は、教育面、すなわち、どういう卒業生を輩出すべきかというところで発揮されなければ意味が無い。人間福祉学部や看護学部は、目的学部としての性格がきわめて明確であるので、外部から普遍的に定義されたミッションが存在する。これに対して国際政策学部については、そういうものは一義的には存在しない。それゆえ、国際政策学部にあっては「グローカリズム」というミッションとの間に何かを架橋しなくていけない。学部の中で煮詰める議論をして欲しい。また、他の二学部でも目的学部だからといいながら、その専門家集団の社会的位置づけや社会的役割が不断に変化しているのであって、常にチェックをしておく必要がある。特に、今日のように変化の激しい時代においては日常的に点検をしていなくてはならない。

◎山梨県立大学の経営について

大学の活力の在り処は学部である。学部に活力が無ければ大学のプレゼンスは生まれない。学部長を中心に学部教授会を活性化して、民主的で明るい学部運営を心がけてほしい。民主主義は非効率だと言われているが、北朝鮮の独裁政権は言うまでも無いが、強権をほしいままにして国家を破壊してしまったブッシュ政権や、大統領型首相を標榜して行った粗雑な政治の結果、かくも民生を不安定に陥れた小泉政権の結果を見れば、広く英知を求めることの重要性はいくら主張してもし過ぎることにはならない。

大学経営について、学長として私がすべての最終的責任を取るが、大学運営は評議会を中心にして、ここで万機公論に決していきたい。そのために、学長の独演会のような堕落した評議会には決してしないつもりでいる。また、大学の決定について教職員が後日メディアを通じて初めて知るなどというような事態は決してあってはならない。国立大学独法化の議論の中で「学長の強力な指導力」の必要性が語られてきた。それが誤解されて、「独裁」や「独善」を「指導力」と誤解する輩が数多く出現し、そのために学内の自由に議論する知的環境を破壊してしまった例を、遠く近くに、実に多く見ている。これは立派な「他山の石」の一つとして有り難く見ている。

本学は、生まれも育ちも全く異なる二つの大学を併せてできた。それゆえにこの間、相互理解に相応の苦心をされたことと思う。引き続き、相互に関心と理解を持ち合いながら、総合大学として、学部間に成熟した大人の関係を構築していきたい。その試金石が今年度から始まる基本教養科目の全学総出動である。ぜひこれを成功させるよう関係者の努力をお願いする。上述の「ミッション」と関連して一般教養の充実は、これからの大学の死命を制すると考えなくてはならない。

各学部においては、昇任、採用、特別昇給等の教員人事の扱いについては公正さを旨として、またその不服のある者についてはその意見が聴取できるような人事の扱いについて透明な運営を心がけてほしい。情実や派閥や圧力などは厳に排除していかなくてはならない。後述するが、今後大学院を設置するについては、豊かな実績を持つ者を採用していかなくてはいけない。そこには公正さが絶対条件である。
 
 〜 其の二 に続く 〜

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