日々是好日日記

心にうつりゆくよしなしごとを<思う存分>書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ・・・・、

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◎山梨県立大学の独立行政法人化について

・山梨県立大学は一年後に公立大学法人化を控えている。本学の基本線は、非公務員型の公立大学法人を選択することとなっている。すなわち、来年度から本学は、山梨県を設置者とする公立大学から、「公立大学法人山梨県立大学」という法人が経営する「山梨県立大学」となる。これに伴って、本学教職員は地方公務員の身分を失って、法人職員となることとされている。それまでに、すでに365日を切っているが、これについて教員への理解は必ずしも浸透しているようには見えない。

独法化は両刃の剣であって、法人としてその裁量権が拡大される半面、組織としての自立が求められる。分けても、経済的な自立が求められることは、今まで公務員として予算方式で守られてきた公立大学教職員には異文化の世界と言ってもいいほど異質の世界である。独法化の成否は、一にかかって教職員の理解と結束にかかっている。4月22日には「全学独法化説明会」を開催するので、全員の参加をお願いしたい。

法人化の中では、教職員個々人の成果は言うまでも無いが、全体組織としての成果が、県行政の末端組織という目立たなければ敢えて目立たずともいられた組織から、囲いの取れた露出した組織となる。それゆえに組織としての存在理由が不断に求められることになる。それゆえに、ミッションとアイデンティティが一層重要となる。その意味から、「我々は何者であるか」を語らなくてはならず、また誇るべき成果をあげなくてはならない。

こういう露出した環境の中では法人職員のモラルは常にチェックされている。それゆえ、教員層の勤務状況の管理が重要である。しばしば、「自宅研修」や「1泊2日」だの「2泊3日」勤務だのという言葉が、業界用語として語られたりするが、教育公務員特例法のどこにもそんな用語は存在しない。原則として、週40時間必ず公務に服するという当たり前のことを、今更のように確認したい。先頃の小沢一郎民主党党首の献金事件を見ても分かるように、普段政治倫理を主張し潔白を旨とする野党であるがゆえに疑惑が殊の外強調される。公立大学教員は弥が上にも厳しい倫理の求められていることを自覚して欲しい。特に、非常勤講師等学外での活動は社会貢献活動の一つには違いないが、原則的に週40時間の本務との関係説明が厳格につくようにしておくべきである。

すでに独立行政法人化の先輩である国立大学では、経営の視点が重要視されすぎて、教育や基礎研究という基本的な役割が忘れ去られているように見える。本来大学は豊かな文化の展示場であるべきであり、貸駐車場やコンビニエンスストアで収入を上げるなどは大学の使命では断じてない。経営の視点の重要性は論を俟たないが、貧すれば鈍するがごとき精神の貧しさだけは忌避していきたい。

◎山梨県立大学の将来計画について

本学では、大学設置審議会の評価に神経が集中し、また独法化の議論にかき消されて長期の将来像の議論が置き去りにされてきたようだ。今となっては、2009年度中に長期計画を語るのは時間的に相当難しいが、重要な問題なので可能な限り早期に議論を俎上に上げていきたい。特に、自己点検・自己評価活動は鈍化していたそうだが、独法化に引き続き大学認証機関の評価を考えるとこれを怠ることはできないので、今年は本腰を入れて進めていかなくてはならない。

大学院の設置については、国際政策学部と人間福祉学部にあっては学部完成時点で学年進行のように設置されるべきであったが、その機会をみすみす逸してしまったようだ。特にここへきて、大幅な人員の入れ替えがあったので振り出しに戻って議論をやり直す必要があるものと思われる。

まず、飯田キャンパス2学部の国際政策学部と人間福祉学部にあっては、夫々の研究科修士課程を、看護学研究科にあっては難関であるが「博士課程」を目指すべきである。それぞれ、学部毎に学部長・研究科長を中心にして積極的に議論を開始して欲しい。このためには、上述のように、一人一人の教員の研究実績の総和が重要であるので、研究成果について心してほしい。

言うまでも無く本学のキャンパスの中にも「少子化」による「定員割れ」から「破綻・廃校」というディーモンが居る。これに打ち勝つためには二つの勝負に勝つことが要請される。その一つは、偏差値競争に晒される世俗の悪しき風潮からは距離をおいて、本学の学生にとって入学してから卒業するまでの伸び率を極大化する教育を施すこと。つまり教育コスト/パフォーマンスを最大化する充実した教育を実践すること。そのために、「何を学ぶのか?」、「何故学ぶのか?」、「どのように学んでいくのか?」、「それが何に役立つのか?」、「どの程度の成績を期待するか?」をシラバスの形で丁寧に学生に知らせるべきである。また、成績評価もGPA(Grade Point Average)の導入などを含めて検討していくべきときだと思っている。

もう一つは、社会人市場に展開することである。これについては社会人の現代的・先端的ニーズにどの程度応えられるか、教員のプラグマティカルな実力が要求される。社会人をも対象とすることになれば、一段と、古色蒼然とした「パンキョウ」からハイレベルの一般教養科目が要求されるだろうが、学内だけで調達できなければ県内全域、とくに同じ碌を食む公設試験研究機関やその他の県立の付置機関に在職する県庁職員から調達することはコストの点からも、住民サービスの上からも、また職員のモラルや能力向上の上からも一石何鳥もの実益が有ることだろうと勝手に確信している。県知事にもお願いしながら善い仕組みを構築していきたい。

こういう拡張された仕組みの中に、学生が組織化されてインターンシップや卒業研究として投入されれば、学生にとっては社会との有機的な接点が得られ、学びの意味が明確になり、上述の教育コスト/パフォーマンスが極大化される。また、本学にとっては本学のミッションである「グローカリズム」の居ながらにして実践ともなる。つまり、三方一両徳のシステムということができる。このシステム設計を地域研究交流センターには期待したい。

◎その他

鶴見前学長および旧3学部長と旧研究科長、旧図書館長・旧学生部長・旧地域研究交流センター長から、それぞれの精力的な活動結果とそれでもなお残された問題点について引き継いでいる。これらに関して語るべき点も多々あるが、あまりに詳細なので別の機会に譲る。

私には、教職員・学生からの情報は、良いものも悪いものも常に伺う用意が有る。指導層を堕落させるには良い事だけ内申して、悪いことは隠しておくに限る。その結果、指導層は天狗になり、現実は破綻する。ぜひ、悪い情報を持って、各学部長室・研究科長室・図書館長室・学生部長室・地域研究交流センター長室・各学科長室へ気軽においで願いたい。わけても最悪の報告は学長室においで願いたい。そのために学長ブログを開設しました。まだ、はじめたばかりですが、折に触れて本学のステークホルダー(教職員・学生・その家族・非常勤講師・本学OB)との個人的な情報交換ツールとして役立てばと思っています。

「年年歳歳花相似たり、歳々年々人同じからず」、久しぶりに学長をはじめ全執行部総入れ替えの春となった。「Change」を合言葉に、今日から山梨県立大学の新たな歴史の創造に着手しよう。 

                                      以上

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学長さんがブログなんてすごいですね***

なんか感動です。
書いてあることは難しいけど、やるぞって意気込み感じます。

よさげな大学ですね。 削除

2009/4/5(日) 午後 3:49 [ 大学人11号 ] 返信する

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