「百錬自得」 剣道 達人への道

「守 破 離」を実践、稽古の中から剣道理論の考察

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打突動作の考察(1)

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◆打突動作の考察(1)
打突動作でつかわれる3つのテコ。

全日本剣道連盟発行の剣道社会体育教本に「剣道技術構造論」基本打突の技術的要素という項目があり、そこにはこう記載されています。

「正しく竹刀を保持し、合理的に力強く、素早く打突するためには、‘テコの原理”を活用することが重要である。」

上図は教本に記載されたものに独自の考えをプラスした図です。

●第1のテコ(8-1)竹刀のテコ
私にとってこの図は衝撃的なものでした、それは竹刀は左手で持ち、右手で操作し打つという感覚がありましたので、図8-1の右手が支点、左手が力点とは逆の感覚でした、私には左手が支点、右手が力点の感覚がありました。

皆様はどうでしょうか。

私はこの図を見てからこういう質問を学生によくしました。
「竹刀はどちらの手で振りますか?」
私の経験では100%左手で振ると答えます。

つづけてこう質問します。
「左手でどのようしてに振りますか?」
学生は首をかしげたり、困惑したりしながら、左手を動かしたりします。

皆様はどうでしょうか。

私は、「竹刀は両手で振ると考えています。」

私の第1のテコの使い方は、構えた時には左手の方がしっかり竹刀を支え(支点)で右手は柔らかく持ち動作(力点)であるが、
打突に向かい右手は打突部位に向け押し出され、打突の刹那右手に支点の役割が起こり、左手は手前に引かれ力点の作用をし、
その後以前に握りについての考察で述べたように、右手は打突直後は少し開きぎみから、竹刀の跳ね返りをつかむ感覚になる、その時左手はまた支点の役割が強くなり、左手で持っている感覚になる。

よく分からないかも知れませんが、私はそんなイメージです。

●第2のテコ(8-2)手の内のテコ
先に述べた剣道社会体育教本では、支点の黒点は親指の上にうたれていました、私の場合握りについての考察で述べたように、中指を中心に握りますので、支点の位置は中指の位置に来ることになります。

ここで再度握りについて考えたいと思います。
このテコを使おうとする時、以前握りについての考察で述べたようにもともとは、小指から順に薬指、中指と力を入れ小指中心に3本の指で握っていました、現実そう握っている方は多いのでないでしょうか。

その場合、手の内のテコは使えないのではないでしょうか、私も十数年前にこの図を見たときは取り入れることは出来ませんでした。

現在このテコを使うことが出来るのは、握りを変えたからだと考えています。

第1のテコで述べた、私の打突時のイメージで支点の移りや、第1のテコを円滑に行うためには、第2のテコを使う必要があると考えています、そのため握りも現在の形に変化することが必然的だったように感じています。

●第3のテコ(8-3)全身のテコ
剣道社会体育教本では、支点を示す黒点は肩にのみありましたが、それだけでは成立しない感覚が私にはあります、肩を支点にする場合腰に支点がなければ剣道の打突動作では成立しない、作用点が剣先、もの打ちとすると肩が支点だけでは十分力を発揮できないと考えます。

私が考える全身のテコでは、支点は腰を中心に、肩、左足の踵の3点にあり、力点は腕の振り、背筋、足の蹴り伸ばしの一連の動きで、竹刀に合理的に力強く、素早い打突を実現できると考えています。

特に頭を支える首から足先に、板バネのように3つの支点が一体となる感覚が必要だと考えます。

もちろんこの第3全身のテコに連動し第1、第2のテコも円滑に機能することが重要です。

この事をふまえ実際の素振りや面、小手打突動作の考察をしたいと思います。


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