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仕事が忙しいというのに、こういうときに限って昔やって忘れていたような案件の再検討依頼メールや、歯にものが挟まるような私事お願いメールなどが舞い込んできて、さらにあろうことかハリケーンまでやって来た。 おかげで丸一日きっちり停電、さらにハリケーン襲来前後の天災バタバタで、三日分ほど仕事にならなかった。 仕事がさほど忙しくないときならば、「ほう。ハリケーンか。じっくり拝見しようではないか、カリブのハリケーンとやらを」と高みの見物を決め込むのだけど、9月初旬にせまる一旦帰国の日までに、仕上げなければならない仕事が山ほどあるので、気持ちがあせり、それどころではないのだ。 とくに停電の日の無為な感じといったらなかった。 山ほど時間があり、そして自分も仕事をする意欲があり、材料もある程度そろっているのに、電気が来てないからパソコンがつかない。 真っ黒な画面の冷たいパソコンは、ぴくりとも動かない。 「妙子〜っ!」とパソコンの名前を呼んだりするが、死んだままである。 むなしい。 すべてのデータはパソコンの中にあるので、これが使えないと話にならない。 すごくもどかしい。 しょうがないから、電気が復旧してパソコンが使えるようになったらこんなことするぞと仕事のメモなどを手書きで書いたりするのだけど、そんなものはすぐ終わってしまうのだ。 さらに、現場で行うはずだった実証実験も、ハリケーンでめちゃくちゃになったはずだ。 すべてはやり直しである。 そもそもこのハリケーン・グスタブは、ジャマイカからほど遠い沿岸を通過するはずだったのに、急に進路を変えてこちらにやってきた。 まずそうやって気分がころころ変わるところがいけない。 さらに、すぐに通り過ぎればいいのに、ものすごく遅くて、いつまでもジャマイカにべったりと居座って離れないのだ。 この執拗かつ人の気持ちを読めない感じも、人から嫌われる要素である。 「いい加減あっちへ行け!」 と蹴飛ばしてやりたいところである。 招かざる客の長居は本当に迷惑である。 「1988年に来たギルバートは、1時間半で通り過ぎたけど、今回のは長いわね」 ホテルの掃除のおばちゃんが部屋の床をモップで拭きながら言うのだ。 ぼくはそのとき、首都キングストンから離れて、モンテゴベイというジャマイカ第二の都市にいた。 美しいビーチを有する観光地で、そのホテルの目の前も、ビーチではないけどきれいな海である。 その海が、激しい雨で白く煙っている。 断続的に振るその雨は、ホテルの通路に降り込み、雨は通路を伝ってぼくの部屋に入り、床がびちょびちょになっていた。 「神の仕業よ」 掃除のおばちゃんは、モップで床を拭きながら、むしろさばさばした明るい顔で言う。 ハリケーンを気にしていない。 この国はキリスト教が根付いているので、そういう発想もわかる。 神の行い、そうかもしれない。 そう思えば、しょうがないとあきらめられる。 確かに今回のハリケーンは規模が小さいので、通り過ぎるのをのんびりと待つのが最善の策だろう。 1988年に1時間半で通り過ぎたというハリケーン・ギルバートは、時間こそ短いものの、最大級の破壊力によってジャマイカに恐ろしい被害を残していった。 今回のはそれよりずっと小粒である。 ホテルですることもなしに窓の外の吹き荒れる雨や、風でしなる木々を見て判断すると、今回のハリケーンの規模は、東京で経験する小型台風程度である。 しょうがない。 あきらめて本でも読むことにした。 しかし停電だから、日が暮れたらそれでおしまいなのだ。 ビールを飲もうと思っても、すでに生ぬるい。 窓から差し込む明かりで本を読んだ。 幸い、親切な隣室のおばちゃんがろうそくをくれたので、それに火を灯し、その明かりで夜も読んだ。 そしてその夜、台風は去った。 電気は復旧したけど、水道が止まった。 明くる日、ぼくはモンテゴベイを出発してキングストンに戻った。 電気と水道のある暮らしは、すばらしい。 さて、早く仕事をせねば。
うかうかとブログを書いている場合ではないのだ! |
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・・・の割にいっぱい書きましたね(笑)
妙子さんが意識を取り戻してよかったよかった◎
お仕事がんばってくださ〜い^^
2008/8/31(日) 午前 9:21 [ - ]
kenさんに見習って、私もパソコンに命名しました。
「DAIGO」です。←今、大人気の竹下元総理のお孫さんにちなみました。ご存知ですか???
2008/8/31(日) 午後 1:23
うかうかと、いっぱいブログ書いてください。
妙子さんも厳しいお仕事よりその方がいいって言ってます。
(・∀・)ニヤニヤ
2008/8/31(日) 午後 6:19
うーん、読んだ感じでは忙しいとはぜんぜん思えない・・・。
それしても台風はねえ。どうしようもないですよね。
私もよく沖縄の時、マンションで監禁されました。
暗闇で過ぎ去るのをじっと待つしかない。やーよね。
ほんと電気と水道は大事。ライフラインですね。
何度も痴呆老人のように言うけど、台風で電気と水道止まったときには、墓に水汲みに行ったなあ。つらかったなあ。
近所の人もわらわらと集まってきたなあ。
なんで墓やねんって思ったなあ・・・。
2008/8/31(日) 午後 10:41 [ momo ]
妙子さん復活、おめでとうございます(^-^)/
それにしても、「神の仕業」ですかあ〜♪ いいなあ★ そういう達観の仕方、私は大好きですね★
2008/8/31(日) 午後 11:15 [ John ]
はちみつさん、そうなんです、書き始めると、止まらなくなるんです。困ったものです。こんなに書いている場合ではないのに。でも。仕事、ちょっと目途がきました。おかげさまで。
2008/9/1(月) 午前 0:15 [ ken*og*go68 ]
ようよさん、えーっ、DAIGOですか、そういう趣味ですか、趣味広いですね。もしかして、叩いたり馬鹿にしたり、いじめて遊ぶのに都合がいいからそういう名前なのかな。
2008/9/1(月) 午前 0:17 [ ken*og*go68 ]
ぺきんだっくさん、妙子も、感激しています。ぱちぱちキーボードを叩かれて、身をよじって喜んでいます。かなり加熱気味です。
2008/9/1(月) 午前 0:20 [ ken*og*go68 ]
Momoさん、墓に水汲みへ行ったこと、痴呆老人のように繰り返して、そうとうトラウマになっているみたいですね。まあ、いつか自分も進行して本格的にそこに住むことになるから、いいじゃないですか。
2008/9/1(月) 午前 0:25 [ ken*og*go68 ]
Johnさん、こちらがあせっているときに、相手が妙に達観していると、さらに焦りが増したりしませんが?相手の達観を理解して、落ち着くこともありますけどね。
2008/9/1(月) 午前 0:29 [ ken*og*go68 ]
妙子さん復活してよかったですね。
自然が相手だと勝ち目がないから、うまく時間作ったもの勝ちですかね?
お仕事がんばってくださ〜〜い(^O^)/
2008/9/1(月) 午前 0:42
今回のオリンピックのソフトボールアメリカ代表の4番の名前がこれなんですよ。破壊力抜群でしてねぇ...ちょっと当てただけでバックスクリーン...ついにハリケーンの名前になるとは。カトリーナとかは可愛い感じがするんですけどね
2008/9/1(月) 午前 0:55 [ メッチ ]
こっちもハリケーンとは行かないけど、毎日集中豪雨がすごいです。機構が完全に変わっちゃったのかななんて思ったり。きっつい状況でお仕事、生活、がんばってとしかいえないけど、応援してます。
2008/9/1(月) 午前 6:43
になさん、そうですね、自然相手は、勝ち目がないから、うまく自分を調節しないといけないですよね。仕事、がんばります!
2008/9/1(月) 午前 9:34 [ ken*og*go68 ]
toshiさん、ソフトボールの選手の名前ということは、グスタフって、女の名前なんですね。男かと思った。今、グスタフはアメリカに進撃中のようです。ハリケーン、ぐんぐん成長しているから、アメリカきっと大変ですよ。
2008/9/1(月) 午前 9:36 [ ken*og*go68 ]
けひさん、なんだか世界で気候が確かにおかしくなってますよね。この先、どうなるんだろう?
2008/9/1(月) 午前 9:40 [ ken*og*go68 ]
100メートル走のボルトといい、グスタフといい・・・タイムリーな場所に居ますね(笑)
2008/9/2(火) 午後 0:22
電気がない生活もたまにはいいかもよ。一日ぐらいならね
2008/9/2(火) 午後 9:19
Motoneさん、ボルトはいいけど、ハリケーンは遠慮ですよ、いくらタイムリーでも。
2008/9/3(水) 午前 9:16 [ ken*og*go68 ]
ケンケンさん、電気と水道がない生活は、さみしいですよ。特に、ぼくは風呂・シャワーのない生活が耐えられません。昔は大丈夫だったのになあ。
2008/9/3(水) 午前 9:18 [ ken*og*go68 ]