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H.003【獅子の時代】壱

 NHK大河ドラマ【獅子の時代】

 評価:090点/1980年/大河ドラマ/脚本:山田太一/全51話/平均視聴率:21.0%
 出演:菅原文太、加藤剛、大原麗子、大竹しのぶ
 

 明治時代を描いた、異色の大河ドラマ。

 まず、大河ドラマでは珍しく、主人公の二人、会津藩士の平沼銑次(菅原文太)と、薩摩藩士の苅谷嘉顕(加藤剛)は、本作の創作上の人物であって、実在の人物ではない。

 次に、第一話から第五話までは、フランスのパリを舞台としており、主人公の平沼と苅谷は、万国博覧会に参加した、幕府と薩摩藩の使節団の一員として渡欧し、パリで出会うのである。
 
 本作は、パリの万国博覧会に始まり、戊辰戦争、西南戦争、そして、秩父事件に至る、幕末から明治十七年頃までを描いている。

 会津藩士の平沼銑次の視点からは、明治維新の敗者の会津と明治の世を生きる、庶民の様子が描かれ、薩摩藩士の苅谷嘉顕の視点からは、薩長による新国家建設の様子が描かれている。
 
 本作は、オープニングの楽曲から異色である。宇崎竜童の作曲の勇ましい曲が流れる中、獅子(ライオン)が登場する映像に加え、随所に、その回のハイライトシーンが流れる。

 大河ドラマとは、とても思えぬ、カッコイイ、オープニングである。

 本作は、パリに始まり、六話で、ようやく、日本に戻る。

 しかし、彼等が日本に戻った時には、既に明治維新が成り、徳川幕府は終焉し、江戸開城が行われる。

 そこから、会津藩士の平沼銑次の苦難が始まる。

 銑次は、なんとか会津に戻るが、官軍が既に会津に攻め込んでおり、鶴ヶ城の攻防が始まる。

 この辺りは、2013年の「八重の桜」と同じテーマの物語である。

 銑次は、鶴ヶ城の落城後、会津を離れ、榎本武揚の蝦夷共和国に参加する。

 五稜郭が陥落した後、銑次は、苦心の末に、何とか北海道を脱出するが、既に会津藩は失われ、斗南藩として、下北半島に流されていた。

 その下北半島での暮らしは、想像を絶するほどの過酷さで、平沼家を餓死の恐怖が襲うことになる。

 銑次は、作物も実らない、下北半島での生活を諦め、現金収入を得るために出稼ぎに旅立つ。

 大河ドラマは、基本的に日本史を動かした、時代の英雄を主人公に据えることが多い。

 幕末から明治にかけての時代も同様で、徳川慶喜・坂本龍馬・板垣退助・桂小五郎・高杉晋作・大村益次郎・西郷隆盛・大久保利通など、時代を動かした人物を中心に物語が描かれることが多かった。

 しかし、本作では、架空の会津藩士を主人公に据えることで、特に明治維新で敗北した側の人々の苦難の歴史を描いている。

 一方、薩摩藩士の苅谷嘉顕は、勝者の側の人間として、会津には軍監として赴き、東京に戻ってからは、大久保利通、江藤新平等に見出され、新政府の創設に邁進する。

 しかし、勝者のはずの薩摩藩士にも、苦難の道が待っていた。

 薩摩藩士が、敵味方に別れて戦う、西南戦争である。

 新政府側の苅谷嘉顕は、田原坂の攻防戦において、父と敵同士となり、終戦後には母から、頑なに拒まれることになる。


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