【正義】と【平和】

英雄千人をランキング。『千人の英雄伝』連載中。

全体表示

[ リスト ]

 各属州には、その防衛のために、軍団を配置する必要があった。

 そのため、属州民には、属州税が課されていた。属州総督は、絶対指揮権=インペリウムを有し、属州を防衛する、任務を負っており、その権限は、強力であった。

 しかし、カエサルは、各属州に、属州議会の存在を公式に認めた。

 議員の選出方法は、属州毎に異なっている。

 ギリシアなど、都市国家の歴史の長い属州は、選挙制が、当然の制度になっていたが、ガリア、ヒスパニアなどは、選挙は現実的ではなかった。

 彼等は、それまでの歴史的慣習通り、部族長会議を開催したのである。

 カエサルは、属州税の徴収を、プブリカヌスと呼ばれる、個人の徴税請負制度を廃止し、国家による、徴税機関を設置することを決定する。

 それまで、プブリカヌス達は、入札によって、徴税を請負、一定額を前払いで、国庫に納めていた。

 しかし、プブリカヌスは、規定額以上の税を属州民から徴収し、その差額を彼等自身の利益にしていた。

 そのため、プブリカヌスは、属州民に対して、苛烈なまでの徴収を行い、自分の財産を肥大化させる反面、属州民の負担は大きかった。

 カエサルは、徴税の公正を期すために、徴税を国家事業とし、納税者名簿を公開して、徴税担当者の恣意が働く範囲を、可能な限り、狭めたのである。

 直接税である、属州税の税率は、収入の十分の一であることは、変えなかった。

 多民族をその内側に包括する、「世界帝国」となった、ローマは、当然の帰結ではあるが、様々な宗教を抱えることになった。

 カエサルは、各民族に宗教の自由を認めたが、同時に、ローマの主神を最高神ユピテルと、その妻のユノー、そして、ミネルヴァの三神に定めた。

 属州に植民する、ローマ人達のために、各属州では、ユピテル、ユノー、ミネルヴァの三神を祭る日は、休日に定められた。

 しかし、各民族の宗教を奪うことはなく、ローマの神々を信仰しない人々には、三神を祭る日は、単なる、休日となった。

 ユダヤ人は、唯一絶対の神を信仰し、他の神を認めない。

 そのため、ローマの支配下に入った後、ローマ人が、自分達の信仰を強制することを恐れていたが、カエサルの処置に、熱狂的に感謝した。

 カエサルの暗殺を、最も悲しんだのは、ユダヤ人だったと言われる。

 カエサルの時代から、役一世紀程前、グラックス兄弟の弟、護民官であった、ガイウス・クラックスの「センプローニウス法」によって、いかなる罪でも、控訴の機会も与えずに、ローマ市民を刑に処すことは、禁止されることになった。

 しかし、元老院は、それに対して、「元老院最終勧告」という、非常事態宣言によって、共和政を脅かす者は、国家への反逆罪と断じられ、裁判もなく、控訴の機会も無いままに、即座に死刑に処せられた。

 その最初の犠牲者は、ガイウス・グラックスだったのである。

 カエサルは、三十代の頃から、一貫して、元老院は、助言を与え、勧告するための機関に過ぎず、非常事態宣言を発令する、権限などないと主張していた。

 元老院は、実際に、カエサルに対し、「元老院最終勧告」を発令したが、カエサルは、それを無視し、ルビコンを渡って、内戦に突入し、勝利を治めたのであった。




[https://history.blogmura.com/his_greatperson/ranking.html にほんブログ村 偉人・歴史上の人物]

この記事に

閉じる コメント(0)

コメント投稿

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

名前パスワードブログ
絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
投稿

開く トラックバック(0)


.


みんなの更新記事