【正義】と【平和】

英雄千人をランキング。『千人の英雄伝』連載中。

全体表示

[ リスト ]

 評価:70点/作者:島田裕巳/ジャンル:歴史/出版:2013年


 『なぜ八幡神社が日本でいちばん多いのか』は、日本の宗教学者の島田裕巳氏による、神社信仰の解説書。

 島田氏は、東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了後、放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員、NPO法人葬送の自由をすすめる会会長を歴任している。

 宗教学者の島田氏は、1991年に、オウム真理教を評価し、教学と布教に利用されたため、その後、地下鉄サリン事件など、オウム真理教の事件が、次々と明るみに出ると、各種のメディアから、パッシングを受け、大学教授の辞任へと追い込まれた。

 しかし、週刊誌の根拠卯のない、誹謗・中傷の報道に対し、名誉棄損で訴え、全面勝訴した。

 宗教に関する、著作が多く、オウム真理教などの新興宗教の他、創価学会の著作もある。

 主に仏教に関する著作が多いが、キリスト教、イスラム教、そして、本作と同様な、日本の神社信仰など、多様な宗教の著作があり、その数は、軽く、100冊を超えている。

 本書は、神社本庁が、1990年〜1997年に行った、「全国神社祭祀祭礼総合調査」の結果に基づき、神社の傘下の7万9355社の内、上位の神社、即ち、数の多い、神社とその信仰、及び、歴史について、解説している。

 第一位は、「八幡」である。

 本書は、十一章の構成で、「八幡」「天神」「稲荷」「伊勢」「出雲」「春日」「熊野」「祇園」「諏訪」「白山」「住𠮷」について、その歴史と祭神、信仰形態について、解説している。

 ただし、十一の神社は、必ずしも、上述の調査のトップ11社ではない。

 本書の「はじめに」に記されているように、日本人は、八百万の神々を信仰していると言われている。

 しかし、実際に八百万の神が存在するわけではなく、例えば、『古事記』に登場する神々は、327柱しかいない。

 日本人は、神社の祭神が、『古事記』『日本書紀』等の神話に登場する、神々と思っているが、実は、それ以外の祭神の方が多いのである。

 神社本庁の調査のトップ10社は、八幡、伊勢、天神、稲荷、熊野、諏訪、祇園、白山、日吉、山神であるが、この内、『古事記』に登場するのは、伊勢神宮の天照大神、諏訪大社の建御名方神のみである。

 宇佐神宮の八幡神は、応神天皇と習合するが、『古事記』には、それについて、全く、触れられていない。

 稲荷の宇迦之御魂神、祇園の須佐之男命、白山の菊理媛神も同様で、後世に習合されたと考えられている。

 八幡神が、最初に文献に登場するのは、『日本書紀』の続編の正史、『続日本紀』である。

 八幡神は、奈良時代に、急激に朝廷の重要な神社になり、東大寺の大仏建立、宇佐八幡宮信託事件など、朝廷に絶大な影響を与えた。

 その後、京の石清水八幡宮の創建によって、伊勢神宮に次ぐ、国家第二の宗廟になるのである。

 本書は、各神社の祭神の神仏習合について、詳述し、「神道」という、一種類ではなく、各信仰が、各々、独自の信仰形態を有していることを解説している。







[https://book.blogmura.com/bookreview/ranking_out.html" target="_blank にほんブログ村 書評・レビュー]

この記事に

閉じる コメント(0)

コメント投稿

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

名前パスワードブログ
絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
投稿

開く トラックバック(0)


.


みんなの更新記事