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 「新選組」と言えば、近藤勇、土方歳三、沖田総司、永倉新八、斎藤一など、日本史上の人気者が、ズラリと並ぶ。

 筆者は、その中でも、土方歳三が、最も好きである。

 理由は、1964年に出版された、司馬遼太郎の『燃えよ剣』の影響である。

 筆者は、司馬遼太郎の著作を、約三十作品、八十冊近く、読んでいるが、『燃えよ剣』は、『竜馬がゆく』『坂の上の雲』『項羽と劉邦』に続く、四番目に好きな作品である。

 中でも、「泣ける」という意味においては、上記三作品を超えていると言える。

 「近藤勇」の項で述べた様に、新選組局長、近藤勇は、戊辰戦争の最中、流山において、新政府軍に捕らえられ、処刑される。

 しかし、新選組の真の物語は、そこでは終わらずに、ある意味では、近藤の死から、始まると言えるかもしれない。

 近藤の死後、新選組の物語の主人公は、土方歳三である。

 そして、その物語は、まさに、「滅びの美学」である。

 土方は、日本中の譜代大名、親藩までが、新政府軍に降伏する中、最後の最後まで、戦い抜き、箱館において、壮絶な死を遂げるのである。

 『燃えよ剣』は、その土方の生き方を、見事なまでに美しく、感動的に描いている。

 2004年の大河ドラマ、三谷幸喜の脚本の『新選組!』は、近藤の死で、最終回を迎える。

 しかし、番組終了後、NHKに対して、多数の視聴者から、続編希望の声が寄せられたため、一年後、大河ドラマ史上、初の続編が、『新選組!!土方歳三 最期の一日』が放映された。

 土方の人気は、それほどまでに、高いと言えるであろう。

 筆者は、個人的には、『燃えよ剣』を大河ドラマ化して欲しい。

 しかし、『燃えよ剣』は、フィクションの要素が、多過ぎるために、有名な作品でありながら、半世紀以上が過ぎた、2017年現在でも、大河ドラマにすることは、難しいのであろう。

 『新選組!!土方歳三 最期の一日』では、土方の最期は、史実に忠実に描かれている。

 それなりに感動するものの、『燃えよ剣』と比較すると、「泣ける」という点においては、明らかに劣る。

 『燃えよ剣』の土方の最期は、完全にフィクションであるが、滅びの美学を体現する、見事な物語と、美しい文章に彩られている。

 全文を記載したいところであるが、著作権があるため、最高の名場面の文章のみを、次に紹介したい。

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「名か」。歳三は、ちょっと考えた。しかし、函館政府の陸軍奉行、とはどういうわけか名乗りたくはなかった。
「新選組副長土方歳三」といったとき、官軍は白昼に竜が蛇行するのを見たほどに仰天した。
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 筆者は、数多くの歴史小説を読んでいるが、これほどの名文は数少ないであろう。

 特に、「白昼に竜が蛇行するのを見たほどに仰天した。」という文章は、敵の驚きを表現するのに、これほどまでに見事な表現を、他に見たことがない。

 土方は、近藤の死後、真田幸村と同様に、「滅びの美学」の体現者として、生き、そして、散った。

 その生き様は、現在においても、日本人に、清冽な感動を与え続けている。





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