【正義】と【平和】

英雄千人をランキング。『千人の英雄伝』連載中。

全体表示

[ リスト ]

 1994年〜1999年の「週刊少年ジャンプ」の『るろうに剣心〜明治剣客浪漫譚〜』では、主人公の緋村剣心の宿敵、かつ、盟友として、元新選組三番隊組長、斎藤一が登場する。

 同作品は、明治十年以降が、物語の舞台であり、主人公の剣心は、架空の人物であるが、斎藤一が、警官として、明治時代を生きたのは、史実である。

 『るろうに剣心』によって、斎藤一の名は、飛躍的に高まった。

 恐らく、斎藤は、現在の六十歳以上の人より、五十歳以下の人の方が、認知度が遥かに高い、日本史上において、稀有な人物であろう。

 同作品の斎藤は、「悪・即・斬」の正義を自身の信念とし、沈着冷静、孤高のダークヒーローとして、描かれている。

 筆者が、作中で、最も好きな人物である。

 同作の主人公、剣心は、幕末には、「人斬り抜刀斎」と恐れられたが、明治維新後には、「不殺」の信念を貫いている。

 一方、斎藤は、自身が「悪」と見做した存在は、その信念に基づき、容赦なく、斬り捨てる、主人公とは、対局の存在として、描かれる。

 剣心と斎藤は、幕末の京の時代からの宿敵であるが、互いの「正義」を認め合っていた。

 明治十一年の再会後、二人は、宿敵でありながら、「悪」に対し、共に戦う、同志である。

 しかし、「不殺」を貫こうとする、剣心とは、最後まで、その信念は、相容れなかった。

 『るろうに剣心』は、2012年以降、三部作が、実写映画化され、江口洋介が、斎藤一を演じている。

 オールバックの江口の斎藤は、漫画のイメージに相応しく、更に、元新選組三番隊組長の圧倒的な存在感を、遺憾なく、見せつけている。

 2004年の大河ドラマ、『新選組!』では、当時の人気若手俳優、オダギリジョーが、斎藤を好演し、『るろうに剣心』と同様に、冷徹かつ無愛想な人物として、描かれている。

 本作の終盤において、斎藤が、「この旗がある限り新選組は終わらない」と、皆の前で、「誠」の隊旗を掲げて、叫ぶ場面は、未だに忘れられない、屈指の名場面であった。

 幕末を描いた、物語において、新選組が登場する場合、その多くは、無論、近藤と土方、そして、沖田総司の三人である。

 しかし、2013年の『八重の桜』では、「Dragon Ash」の降谷建志が、斎藤を演じ、近藤と土方より、登場場面が、圧倒的に多かった。

 『八重の桜』は、会津藩士の山本覚馬の妹、山本八重を主人公とするため、会津を中心に描かれている。

 近藤の死後、土方が、戦いの地を求めて、蝦夷地へ向かうのに対して、斎藤は、会津に留まり、後に会津藩士の娘、高木時尾と結婚する。

 その後も、会津藩士と、斗南藩の苦労を分かち合うため、新選組隊士の内、斎藤に焦点を当てたのであろう。

 なお、同作では、山本八重の夫、新島襄を、オダギリジョーが演じている。

 後半の明治以降の物語で、八重は、親友の時尾と、京で再会する。

 その時、時尾の夫の斎藤と襄が、一晩、酒を酌み交わすのであるが、『新選組!』で、斎藤一を演じた、オダギリジョーが、その斎藤と酒を酌み交わす場面は、大河ドラマファンへの、NHKの粋な計らいであろう。

 なお、本節では、同じく、明治時代を生きた、永倉新八のその後も、取り上げる。


[https://history.blogmura.com/his_bakumatsu/ranking.html にほんブログ村 幕末・明治維新]

この記事に

閉じる コメント(0)

コメント投稿

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

名前パスワードブログ
絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
投稿

開く トラックバック(0)


.


みんなの更新記事