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 世界史を学んだことのある人であれば、ユリウス・カエサルの名は、誰もが知っているであろう。

 ヨーロッパにおいて、「カエサル」の名は、「皇帝」の語源にもなっているほど、世界史上において、最も有名な英雄の一人である。

 しかし、彼の死後、二千年以上が経過しているにも関わらず、実は、カエサルを主人公とした、文学作品は、皆無に等しい。

 1898年のバーナード・ショーの戯曲、『シーザーとクレオパトラ』は、カエサルとプトレマイオス朝エジプトの最後の女王、クレオパトラを主人公とし、1945年に映画化している。

 筆者の知る限り、カエサルが主人公の作品は、他には存在しない。

 1999年の佐藤賢一氏の『カエサルを撃て』、2005年の米国と英国の共同制作のドラマ、『ROME[ローマ]シーズン1』は、カエサルが、主な登場人物の一人であるが、事実上の主人公は、別の人物という作品が多い。

 本作、『ジュリアス・シーザー』も、タイトルこそ、カエサルの名を冠しているが、事実上の主人公は、ブルータスである。

 ウィリアム・シェイクスピアの名を知らない人は、少なくとも、先進諸国では、皆無に等しいであろう。

 1599年に執筆されたとの説が有力な、『ジュリアス・シーザー』こそは、カエサルが登場する、史上最初の古典文学と言える。

 ジュリアス・シーザーとは、無論、ユリウス・カエサルの英語名であるが、カエサルの登場は、わずかしかない。

 ヨーロッパでは、同一の名前でも、ヘンリー(英語名)=アンリ(仏名)=ハインリヒ(独語)=エンリコ(イタリア語)=エンリケ(スペイン語)=ヘンドリクス(ラテン語)と各国の言語毎によって、名前が変化するため、日本人には、わかりにくい。

 筆者は、ローマ史の登場人物を、ラテン語名で学んだため、本作の登場人物が、ローマ名の誰なのか、非常にわかりにくいため、ローマ史の知識と照合するのに、大変、苦労させられた。

 カエサル=シーザー、ブルータス=ブルートゥス、アント二―=アントニウス、シセロ=キケロぐらいまでは、即座に判断できるが、キャシアス=カッシウス、キャスカ=カスカ、ケイトー=カトーは、最初、誰のことなのか、全く、わからなかった。

 本作は、あくまで、演劇の脚本であり、何度か、映画化もされているが、小説ではない。

 正直、筆者は、演劇・ミュージカルなどは苦手で、正直、シェイクスピアの作品も、余り、好きではない。

 文字通り、「芝居」がかった台詞に、興醒めしてしまうのである。

 本作は、世界史上でも最も有名な事件の一つ、紀元前44年3月15日の前後数日間と、紀元前42年のフィリッピの戦いを描いた作品である。

 先述した通り、主人公は、あくまで、カエサル暗殺の実行犯の中心人物の一人、マーカス・ブルータス=マルクス・ユニウス・ブルトゥスであり、カエサルへの個人的な友情と、ローマへの愛国心との間で葛藤する、ブルータスの心情を描いている。

 ブルータスは、個人的には、カエサルを愛していたが、カエサルは、共和政のローマの伝統を打ち砕き、「王」になろうと欲した。

 ブルータスは、共和政のローマへの高潔な愛国心から、カエサルを暗殺するが、アントニウスの演説によって、形成は逆転する。

 そして、二年後のフィリッピの戦いで、アントニウスとオクタヴィアヌスの連合軍に敗北し、名誉ある、自殺を遂げるのである。


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