【正義】と【平和】

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 海賊の多くは、封鎖作戦により、飢えに耐えられなくなり、イ・ドヒョンを見限って、投降する者が続出した。

 そして、遂に、チャン・ボゴは、イ・ドヒョンの本拠地を突き止め、その陣営を急襲する。

 その時、ヨンムンは、たまたま、食糧と武器の調達に出ており、本陣にいなかった。

 チャン・ボゴは、遂に、父の仇であり、ソル・ピョンの仇でもある、イ・ドヒョンを殺害したのである。

 彼は、ヨンムンの冷静さを失わせるため、敢えて、イ・ドヒョンの死体を放置する。

 食料と武器の調達から、本陣へと戻った、ヨンムンは、イ・ドヒョンの亡骸を前に慟哭し、彼を葬ると、チャン・ボゴへの復讐を誓う。

 一方、イ・ドヒョンと手を組み、新羅王を自らの手で擁立しようとの野望に燃える、ジャミ夫人は、イ・ドヒョンとの繋がりを消そうと必死になる。

 しかし、新羅貴族の腐敗を一掃しようとする、興徳王とキム・ウジンによって、武珍州都督のチャンギョムは解任される。

 チャンギョムは、ジャミ夫人に、なおも支援を求めるが、夫人は、チャンギョムを見捨てた。

 この後、チャンギョムは、心を改めて、清海へ赴き、チャン・ボゴの側近として、働くようになる。

 悪役として登場し、ジャミ夫人の手下として、常にチャン・ボゴの敵であった、チャンギョムであるが、チャン・ボゴの部下になってからは、顔つきも優しくなり、すっかり、イイ人になる。

 チャンギョムに代わり、新任の武珍州都督として赴任したのが、チャン・ボゴの最後にして、最大の敵となる、キム・ヤンである。

 キム・ヤンは、実在の人物であり、『三国史記』の列伝に、チャン・ボゴよりも先に、独立した項目が立てられている、新羅史上の英雄である。

 しかし、本作における、キム・ヤンは、野心に燃えた人物であり、陰謀家が数多登場する、本作の中でも、最大の陰謀の能力を有する、悪役として描かれている。

 そして、本作において、最後の最後に勝利を治めるのは、チャン・ボゴでも、ヨンムンでもなく、37話という、物語終盤から登場した、キム・ヤンなのである。

 一方、イ・ドヒョンを殺された、ヨンムンは、ジャミ夫人の支援を得て、チャン・ボゴとの最終決戦に挑む。

 そして、遂に、チャン・ボゴは、ヨンムンを捕え、二人の宿命の戦いは、一度は幕を閉じた。

 チャン・ボゴは、ヨンムンの額に、罪人の烙印を押して、海岸に晒し、奴隷の身分に落とすと、強制労働場へと送り込んだ。

 ヨンムンは、改めて、チャン・ボゴへの復讐を誓う。

 筆者は、チャン・ボゴは、ヨンムンを捕えた後の処置を誤ったと考える。

 ヨンムンを処刑し、完全に禍根を断つべきか、ヨンムンの罪を許し、寛大な処置を取るべきかの選択を行うべきであった。

 チャン・ボゴは、ヨンムンに、自分の罪の重さを思い知らせるため、そして、彼自身に過酷な人生を味合わせた、復讐のために、ヨンムンに過酷な刑罰を科した。

 しかし、それは、ヨンムンに、悔恨の念を生じさせることなく、チャン・ボゴに対する、更に強い復讐心を植え付けただけであった。

 海賊としてのヨンムンは死んだも同然で、二人の宿命の対決は、終焉を迎えたかに見えたが、ヨンムンが、チャン・ボゴへの復讐心を捨てない限り、二人の因縁は終わらなかったのである。

 そして、二年が過ぎた。

 興徳王は、再び、チャン・ボゴを都へ招聘すると、彼を、清海鎮大使に任命する。

 本作中において、ジャミ夫人が言うように、「大使」という官職はなく、奴隷の出身者は、官職に就けないため、チャン・ボゴのための異例の役職であったのだろう。

 チャン・ボゴは、清海鎮大使として、生まれ故郷の清海を、身分に関わりなく、能力を重視する、自由な地を作ろうとする。

 それは、奴隷の息子として生まれ、辛酸を嘗め尽くした、彼だからこそ、理想と考える、新たな国の姿であった。


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