華麗に舞った剣士たち

剣道で記録と記憶に残る少年〜青年〜中年剣士を追いかけます

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新年早々ブログがまたまた滞り気味で、大変心苦しく思っております。

先週末に高校の剣道部のOB会に行ってきました。
何度か紹介しましたが私の母校は茨城県の水戸第一という高校です。
今では剣道の強豪校とは言えないかもしれませんが、
一昨年には関東大会出場で盛り上がりました。

かつて私が高1の時に水戸一高がインターハイに出場するまでは、
水戸一高が25回中6回の出場で茨城県ダントツのトップ。
そして、この日に来られていた、
茨城県剣道連盟会長の高山陽好先生(八段)の時には、
関東大会の決勝戦で安房高校を破って優勝しました。

高山能昌先生(八段)、陽好先生(八段)兄弟の強さは、
子供心に「怪物」だと思って見ていたことを思い出します。




さて、この日に来られた
最年長の先輩が、
昭和29年卒でOB会長の宮田忠孝先生。

なんせ最高齢が81歳ということで、
私なんかまだまだ「ひよっこ」扱い。

懇親会では、大先輩グループと、
ひよっこグループの大きく2つに分かれた。

ひよっこのメンバーは私以外だいたいこんな感じ。

勝田若葉会 川上篤監督
多賀高校 浦井雅之監督
水戸一高 小澤剛監督
水戸啓明高 小野翔平監督
金砂郷中学 竹島謙治監督
東京大学大学院 中鶴槙二くん

ほろよい気分で、
茨城の剣道について侃々諤々。

少年剣道となると、宴会部長の川上が黙っていない。
「今の茨城はですねえ。
4強ですよ。先輩。
つまり、
いばらき少年剣友会
下館士徳会
勝田若葉会
芳明館ですね。
まあ、いばらきさんと下館さんが頭2つ飛び出してますが。
勝田若葉会としては悔しいっすね。
打倒、雨谷兄弟ですよ」

そして皆が口を揃えて強調したのが、
「今年の水戸葵陵は強いねえ」だ。

さて、水戸一高話はここまでにして、
今回は、
今年の水戸葵陵の戦力について少し書いてみることにする。


今年の水戸葵陵はとにかく強い。

まず直近の大会から。
1/5に開催された「茨城新聞社旗全国選抜高校剣道大会」で優勝。
12/27の「大野旗争奪剣道大会」で優勝。
12/24の「つくばね旗高校剣道大会」で優勝。
いずれも全国の強豪校が集まる大会だ(九学は出ていないが)。
そして11/23の「茨城県高校剣道勝ち抜き大会」では圧倒的な強さで優勝。

水戸葵陵の強さはここ数年で最も期待できる全国トップレベルだ。
私は、今年の関東は水戸葵陵と安房が双璧であると思う。


さて、水戸葵陵のメンバーを見てみよう。

まずは不動の大将・寒川祥。
昨年度は遅野井、高木といった強い先輩のいる中で2人生大将として活躍した。
安定感抜群で爆発力もある。
先日の茨城新聞社杯の決勝戦では
前橋育英との大将戦において30秒で2本勝ちという圧倒的な強さを見せ
観るものをアッと驚かせた。

寒川はまさしく全国屈指の大将だ。

寒川は香川の光龍館出身。
現在、君島監督とともに水戸葵陵の指導に当たっている大坂浩一郎も光龍館の出身。
もとをたどれば、大坂の1年先輩で水戸葵陵の大将としてIH団体優勝を果たした山下渉が、
光龍館から水戸葵陵へ進学したパイオニアである。
さらに1年生には光龍館の岩部広志館長の長男でスーパールーキーの岩部光がいる。
光龍館の岩部館長は、水戸葵陵の君島監督は国士舘大の同期で、
君島監督を心から信頼しているという。
そうでもなければ、わが子を含む大切な4名もの剣士を、
香川から茨城へ送り込むようなことはできないだろう。

おっと、寒川の紹介の途中だった。
寒川は中学時、全中個人3位。道連の全国大会でも個人3位。
小学生の時も全国3位となっている。
優勝こそないが、個人戦で全国3位を3回も取るというのは
きわめて安定した実力を持つ証拠だ。

また、昨年の国体茨城予選会では並み居る強豪の3年生がいる中で、
優勝し予選会トップ当選を果たしている。

この寒川がいる限り、他のライバルチームも
水戸葵陵とは大将戦にだけは持ち込みたくないだろう。


続いて、杉田龍太郎。
杉田は熊本の高森中の2年時に、全中団体優勝。
そして3年生になると、今度は個人戦で全中2位となる。
準決勝では後に水戸葵陵の同期となる寒川をメンで破っての決勝進出だった。
この時の個人優勝は勝浦中の岩切で、九学へ進学。
杉田も昨年よりレギュラーとして出場してきたが、
先日の茨城新聞杯には出ていなかった。
怪我と聞いたが心配である。


そして、貝塚脩悟。
貝塚は神奈川の神明中出身。
そう、鎌倉学園の貝塚兄弟の弟ということらしい。
日体大に行った兄の泰紀は、
今年の全日本学生選手権では準優勝となりその名を轟かした。
弟の脩悟も負けていない。
全中では個人戦でBEST8入りを果たしている。
ちょっとした運命も感じるが、貝塚が準々決勝で敗れた相手が寒川。
その寒川が準決勝で敗れた相手が杉田ということである。
全中個人BEST8中3人が水戸葵陵に来たのだから、
君島監督の鼻息が荒くなったのもよくわかる。
(彼らが入学してきた時、君島監督は私に、
「2年後は凄いことになりますよ」と言っていた)

その意味が今になってさらによくわかる気がする。


この3人に加え、1年生の岩部光が素晴らしくよい。

水戸一高OBの懇親会で、
現在茨城県中体連の役員をしている竹島が私に言う。
「岩部はホント強いっす。
 水戸葵陵の選手とはしょっちゅう合宿などで稽古をしていますけど、
 私は岩部が一番だと思います。
 特に構えが・・・」
何か説明してくれたが、
酔いながら聞いていたので忘れてしまった。
しかし竹島先生が言うのだから間違いないだろう。

先ほども書いたが、
岩部は光龍館の岩部広志館長の長男である。
小学生の頃から身体が大きく腕っぷしも強かった。
5年生の時の水戸大会では、1年先輩の寒川とともに出場し、
光龍館に2度目の優勝をもたらした。
さらに6年生の夏。
今度は光龍館の大将として、道連の全国大会に出場。
準決勝で東松舘を、決勝で京都太秦を破って見事優勝。
そして寒川先輩と同じ雲龍中に進学。
中3時に団体・個人ともに全中に出場。
そして道連夏の全国大会。
光龍館として出場し団体3位。
この年、50回記念として団体戦と同時に開催された個人戦で
決勝戦まで勝ち上がり僅差で敗れるも全国2位という立派な成績を挙げた。

ここ数年、茨城は4強がしのぎを削っている。
4強とはすなわち、水戸葵陵、土浦日大、土浦湖北、茗溪であるが、
昨年11月に開催された茨城県高校剣道勝ち抜き大会でも、
この4校が準決勝に残った。

ところがやっぱり今年の水戸葵陵は、頭一つ二つ飛び出している。
この大会、水戸葵陵が5連覇を果たしたわけであるが、
その勝ち方が尋常でなかった。
茗溪との準決勝を3人残し、決勝では、次鋒の岩部が、
土浦日大の次鋒以降4人をごぼう抜きし、4人残しで優勝した。
この時の岩部は手の付けようのない強さだった。


さて、ここまで紹介した4名は全て茨城県外出身の選手だが、
県内出身の青木心磨と牧野竜士。

青木は芳名館、阿見中出身。
中学時の道連全国大会では、個人戦でBEST16入りを果たしている。
今年度、水戸葵陵の先鋒として起用され大活躍。
先日の茨城新聞社旗大会では優秀選手に選ばれた。

牧野竜士は結城尚武館出身。
そう、今年の全日本選手権で大活躍した
国士舘大学の宮本敬太の、道場と高校の後輩となる。
ただ中学は栃木の小山三中に進んだ。
だから、全中には栃木県代表として団体・個人に出場し、
道連の全国大会には茨城県の代表として出場するという珍しい経歴を持つ。
結城尚武館の牧野としては中学生の茨城チャンピオンだった。
牧野は年末より杉田の代わりに出場し活躍している。

そしてもう一人有力な2年生が波間陽平。
波間は北海道・札幌の真駒内少年剣道会、常磐中学出身。
中3で道連の北海道チャンピオンになる。
日本一を目指して遥々水戸葵陵の門を叩いた。

さらに水戸葵陵の1年生には、
岩部の他に、山室和士、棗田龍介という強豪選手がいる。
山室は徳島県の石井中出身。
全中では個人BEST8。
棗田は広島県の亀山中出身。
道連の全国大会では個人BEST16。

ここまでに9人の選手を紹介してきたが、
中学時の個人戦での実績を並べると凄い。

全国2位が2人
全国3位が1人
全国BEST8が2人
全国BEST16が2人
北海道チャンピオンが1人
茨城県チャンピオンが1人

眩いばかりの輝かしい実績を持つ彼らを、
入学してからここまで徹底して鍛え上げてきた、
ベテランにしてカリスマである君島監督。
それを支える、水戸葵陵OBである大坂の絶妙のコンビ。

今年の水戸葵陵は、
九学の驀進を止めるに十分足る実力を持っていると思う。
いずれにせよ今年の高校剣道が楽しみである。

最後に、
偉大なるそして信愛なるわが後輩の君島監督が、
この一年、健康で大活躍することを心より祈っている。

(文中一部敬称略)


【おまけ】

イメージ 1

水戸第一高等学校 稽古会


イメージ 2

水戸第一高等学校 懇親会
高山先生はお年を召されてもやっぱり大きい。
その2人となりが宮田会長(御年81、居合八段・剣道七段)
その右に座ってらっしゃるのが高山弟先生(茨城県剣道連盟会長)。

本当に楽しい会だった。

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閉じる コメント(19)

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宴会部長です。先日は楽しいひとときをありがとうございました!(^^)!
今年度の茨城県小学生は、ここまで
いばらきさんと下館士徳会さんが頭2つくらい出ていました(^_^;)最後の水戸大会で各道場ともどこまで仕上げてくるのか楽しみですね。
そんな中、一昨日水戸大会の審査員(審判員)の依頼文書がきました。水戸大会のお手伝いができることを光栄に感じております。微力ながら一生懸命努めさせていただきます。
今後ともご指導よろしくお願いいたします。 削除

2017/1/13(金) 午後 7:30 [ 宴会部長 ] 返信する

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いつも楽しく拝見しています!
細かいこととお思いかもしれませんが、自分は神奈川の出身なのですが、貝塚兄弟は神奈川の神明中の出身です。よろしければ訂正ください。 削除

2017/1/15(日) 午前 1:21 [ タコ ] 返信する

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宴会部長さん、こんばんは(^-^)
酔っぱらって適当に聞いて適当なことを書いてしまいごめんなさい。
茨城4強を修正しました。下館士徳会さんにもお詫び申し上げます。
またぜひお会いしましょう。

2017/1/16(月) 午後 10:41 [ 剣キチ ] 返信する

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タコさん、こんばんは(^-^)
ご指摘ありがとうございます。
修正させていただきました。

2017/1/16(月) 午後 10:45 [ 剣キチ ] 返信する

水戸の怪童 平岡さんのご実家は道場をしていた記憶があるのですが、彼は今、奥様と少年剣道指導されているのでしょうか?

2017/1/17(火) 午後 4:24 [ 一輝 ] 返信する

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市村さんこんばんは。
今回の記事も楽しく読ませていただきました。
水戸葵陵と安房の戦力分析見事です、中でも葵陵は世代でも五本の指に
入るチーム力だと私は思っています。
東京、神奈川の失速が残念ですが、高校剣士は夏に大化けする選手も多いですから期待したいですね。
これからも頑張ってください。 削除

2017/1/18(水) 午後 9:45 [ おーき ] 返信する

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ここへの書き込み失礼します。
ただ、時間がないのであえてここに書かせていただきます。
毎年楽しみにしている、横浜七段戦。今年は2/12開催。剣道の夢のオールスターゲームです。剣道時代の小林編集長が切り盛りしていますが、毎年大赤字なので続けるのが困難になってきたところで、起死回生のクラウドファウンディングをはじめられました。目標額100万円で現在82万円が集まっています。あと10時間あまりで100万円に達しないと82万円もパーになってしまうということで、厳しい状況です。剣キチ氏も非常に心配していました。1万円の投資で当日、選手と記念撮影ができるとか、3万円の投資で特別席+記念撮影とか、金額によって特典があります。(3000円、1万円、3万円、5万円)
どうか、この夢の七段戦を来年以降も継続させるために、皆様のお力をお貸しください。

横浜七段戦のクラウドファウンディングサイト
https://readyfor.jp/projects/9612 削除

2017/1/20(金) 午前 11:45 [ 剣キチの親友 ] 返信する

確かに、葵陵は全国から集まりますから、毎年相応の戦力は確保できると思いますよ。
でも、我々茨城県民としては、複雑ですよね。それでいいのかと。
であれば、県内の子たちを集めた学校をなおさら応援したいですよね。

2017/1/20(金) 午後 10:44 [ cjl***** ] 返信する

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一輝さん、こんばんは(^-^)
一心院道場は、現在お兄様の平岡永照氏が艦長をされており、前述の宴会部長(勝田若葉会監督)によると、「一心院さんは今年あたり古豪復活となるかもしれません」とのことで頑張っているようです。また、怪童氏については、奥様とは試合会場でよくお会いするのですが、どうされているのでしょうか。

2017/1/21(土) 午後 7:15 [ 剣キチ ] 返信する

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おーきさん、こんばんは(^-^)
ありがとうございます。
関東の頑張りに期待したいですね。

2017/1/21(土) 午後 7:16 [ 剣キチ ] 返信する

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剣キチの親友さん、こんばんは(^-^)
ありがとうございます。あなたが誰かは想像つきます。
おかげさまで、小林さんのクラウドファウンディング、最後の最後に100万円に届きました。ほぼ諦めていたのにミラクルです。もし、この書き込みを見て出資された方がいらっしゃったのなら、御礼申し上げます。

2017/1/21(土) 午後 7:19 [ 剣キチ ] 返信する

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cjl*****さん、こんばんは(^-^)
お気持ちはよくわかります。

選手たちはあの若さで故郷の親もとを離れてまで、君島監督のもとに集まってくるということを考えると涙が出そうになります。

2017/1/21(土) 午後 7:21 [ 剣キチ ] 返信する

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水戸葵陵、茨城県予選優勝しましたね!
決勝戦は土浦日大とのギリギリの攻防でした。試合を決着させた寒川選手の突きに会場がどよめきましたよ。 削除

2017/1/24(火) 午後 8:46 [ シガー ] 返信する

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> cjl*****さん
今更のレス失礼します。
まるで茨城の人全員が応援してないみたいな書き方ですね。私も茨城県民ですが、葵陵を応援していますよ。
遠方からトップレベルの選手が集まって来る環境があることを誇りに思います。 削除

2017/2/14(火) 午前 11:39 [ カカか ] 返信する

勝田若葉会さん。僕が剣道やっていた頃、全中個人優勝された黒澤さんがそちらのご出身だったような・・僕の記憶が正しければ。駿河台大学を卒業後刑務官になられた記憶があります。

2017/2/15(水) 午後 9:25 [ 一輝 ] 返信する

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剣キチさんはじめまして。いつも楽しく読まさせてもらってます。
一心院道場、私が小6のときの水戸大会で対戦し、我々は大将戦で敗れ、その後優勝されていたのをよく覚えています。あのときは5年生4人のチームでありながら、(私の記憶が正しければ)唯一の6年生で大将の吉川君を中心に恐ろしく強いチームだったと思います。
古豪の復活、楽しみですね! 削除

2017/2/16(木) 午後 6:13 [ はるはるパパ ] 返信する

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カカかさん、こんばんは(^^)
コメントありがとうございます。
なにより大切なのは、選手の心ですね。
頑張っている選手を応援したいです。

2017/2/19(日) 午前 1:56 [ 剣キチ ] 返信する

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一輝さん、こんばんは(^^)
黒澤尚希選手は、勝田若葉会出身、全中個人優勝で、水戸葵陵から駿河台大学へ。
インカレでも個人2位になる活躍をした素晴らしい選手です。

2017/2/19(日) 午前 2:02 [ 剣キチ ] 返信する

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はるはるパパさん、こんばんは(^^)
1997年の大会ですね。
大将の吉川洋成くん。そして他のメンバーたちも
その後どううされたのか、私もよくわかっていません。

2017/2/19(日) 午前 2:10 [ 剣キチ ] 返信する

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