華麗に舞った剣士たち

剣道で記録と記憶に残る少年〜青年〜中年剣士を追いかけます

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御礼と高輪記事掲載の予告

皆さま、
私の誠に身勝手で一歩的な休止宣言に対して、
心温まるたくさんのコメントを頂戴し、
目頭が熱くなる思いでした。

こんなにも、
愛読してくれていた人がいたんだなあと
改めて実感させられました。
ブロガーとしては、
この上ない幸せ。感無量です。

それと同時に、
やっぱり他人に何と言われようが
「書きたい時に書きたい記事を書いてみようかな」
という気持ちにすらなりました。

特に、今の大学4年生については、
ゴールデンエイジとして彼らの少年時代から注目して見てきたので、
私の思い入れも深いものがあります。

「最後の全日本学生優勝大会を前に
休止宣言を出すのはあまりにも寂しすぎる」
との声もいただき、
やっぱこの世代の最後の大舞台を書かずにいられない
という気持ちにもなりました。
せめてこれだけは全日本前には書かせてもらおうと思います。


それから、
約2年半に渡り、甲斐先生(元高輪高校監督→現日章学園監督)のもとへ通い、
また高輪高校にも何度も足を運んで書き上げ、
やっとの思いで出版した
【剣道名監督列伝】「常勝軍団・高輪を育てた甲斐修二」
を最後まで掲載するというお約束を果たしたいと思います。

これは甲斐先生の歴史であると同時に、
高輪高校剣道部の、
もっと言えば高校剣道の歴史を凝縮したものでもあると言ったら、大げさですかね。
でもまあ、今まで書いてきたものの中では
最もまとまった作品かなと思っています。

明日から22回に渡り続きを連載させていただきますので、
まだ読まれていない方は、
ぜひ暇つぶしに見に来ていただければ幸いです。



ちなみに、今まで掲載した分を改めて紹介します。

【剣道名監督列伝】常勝軍団・高輪を育てた甲斐修二

1.生い立ち【2014年1月29日ブログに掲載】
2.学生時代【2014年1月31日ブログに掲載】
3.新米教師 【2014年2月3日ブログに掲載】
4.黎明期(1991年〜92年)【2014年2月23日ブログに掲載】
5.スーパールーキーたちの参戦(1992年〜94年)【2014年2月25日ブログに掲載】
6.高輪大躍進(1994年)【2014年3月1日ブログに掲載】
7.偉大なる父の壁に阻まれ(1994年)【2014年3月6日ブログに掲載】
8.小池を襲った悲劇(1995年〜96年)【2014年3月19日ブログに掲載】
9.運命の年(1997年)【2014年3月21日ブログに掲載】
10.喜びと悲しみと(1997年)【2014年3月25日ブログに掲載】
11.高輪を目指す中学生たち(1998年〜99年)【2014年7月13日ブログに掲載】
12.ミレニアムの奇跡(2000年)【2014年7月19日ブログに掲載】
13.全国制覇ふたたび(2000年)【2014年7月23日ブログに掲載】
14.二十一世紀の幕開け(2001年〜02年)【2014年12月3日 ブログに掲載】
15.鬼門の玉竜旗初入賞(2002年)【2014年12月6日ブログに掲載】
16.驀進するライバル桐蔭学園(2003年〜04年春)【2014年12 月8日ブログに掲載】
17.怪物入学(2004年)【2014年12月10日ブログに掲載】
18.ジュース事件(2004年)【2015年2月7日ブログに掲載】
19.2004年インターハイに向けて。【2015年2月17日ブログに掲載】
20.三度目のてっぺんへ(2004年)【2015年2月24日ブログに掲載】
21.夏みかん事件(2005年)【2015年3月14日ブログに掲載】


そして、この続きを次の通り掲載していきます。

22.初の連覇を目指し(2005年)
23.超高校級の衝撃(2006年)
24.怪物ついに日本一となる(2006年)
25.新入部員ゼロ(2007年)
26.インターハイ5度目の入賞(2008年)
27.3年生なしで大健闘(2009年)
28.悪夢の大逆転(2010年)
29.春の二大会中止(2011年)
30.期待の超大型チーム(2012年)
31.日本一に向けて着々と(2013年)
32.幻と消えた大旗(2013年)
33.努力の天才、二人目の頂点に(2013年)
34.開催地東京の威信をかけて(2013年)
35.オヤジ達の挑戦(2013〜14年)
36.もう一度頂点を狙う(2014年)
37.最後の戦いへ 2015年)
38.最後の戦いへ◆2015年)
39.高輪8人目の選手(2015年)
40.高輪最後の舞(2015年)
41.甲斐が影響を受けた三人の指導者
42.高輪オールスターズ発表
43.名将・甲斐語録

ちなみに今春亡くなった私の父は、「35.オヤジ達の挑戦」がすごく気に入ったようでした。
私の少年時代から、忙しいながらもあちこちの試合についてきてくれた剣道未経験者の父。
そんな父親として共感するものがあったのでしょう。

【文中敬称略】

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いよいよ明日に迫った関東学生剣道優勝大会。
9月に入ってバタバタと忙しくて何一つ更新できずに
毎日訪問される方には本当に申し訳なく思っています
自分としても何ともフラストレーションが溜まるばかりで。。

明日は、何もかも忘れて思いっきり観戦したいと思います。


さて、今回の大会は、
黄金世代の最後の関東大会。
この世代は少年時代からずっと追いかけてきたから、
とりわけ感慨深いものがある。
小中高大と続いた学生最後の、
ある意味、総決算となる大会である。

まだパンフレットを見ていないので、
この記事で紹介する各校の選手はあくまで私の推測である。

優勝候補は、
中大
国士舘
筑波
そして明治。

また、シードになっていないダークホース的な存在が
専修
そして日体大。

もっとも常にシードだったが、昨年ベスト8決めで
東海に敗れたことでシード外となった日体大をダークホースと呼ぶには少々違和感はあるが。


この6大学に続くのが法政、早稲田、国際武道大といったところだろう。

昨年3位入賞した東海大は、
大活躍した大将の後藤をはじめ、
大半が入れ替わってしまっているので昨年の実績は参考にならない。
ちなみに今年の全日本学生選手権の出場者は残念ながらゼロだった。
せっかく勝ち取ったシード権は、絶対に渡したくないところだろう。
新生東海大の活躍を期待する。

また、上記9大学に加えて、
注目チームが、東洋大、立教大である。

東洋大からは今年は3名が全日本学生選手権に出場した。
我妻拓(京北高出身・4年)、三山宙(九州学院出身・3年)、三輪佳史(麗澤瑞浪出身・2年)だ。
特に我妻は高校時代から東京では高輪や佐々木を悩ます選手で、
小柄ながら確かな実力を持っている。
今日も東洋大の桐生選手が100mで日本人初の9秒台を出したり、
昨年は萩野がオリンピックで金メダルを獲るなど、
スポーツにも本格的に力を入れてきているのが東洋大だ。

立教大も全日本学生選手権に3名出場。
今村圭太(東福岡出身・4年)、澤田武秀(九州学院出身・4年)、古田智也(九州学院出身・3年)だ。また昨年関東BEST16の松下もいる。昨年の新人戦では、法政に互角の勝負を展開するなど、勢いはある。

さて優勝候補に話を戻す。


まずは中大。

昨年の関東大会は、稀代の大将・梅ヶ谷を中心に
現3年生・2年生が活躍するチームで
見事優勝を果たした。

全日本では大体大に決勝で敗れるも、
準決勝までは圧倒的な力を見せつけた中大。

さらに、3月に行われた東京都剣道祭では、
あわや優勝というところまで警視庁を追い込んだのには驚いた。
中大が怪物チームに見えた。

この時点では、今年の中大は
タイトルを総なめする旋風を巻き起こすだろうと思われた。

しかし、そう順調にいかないのが剣道である。

5月の関東選手権。
昨年は全日本学生選手権に9名を送り込んだ中大。
今年は2ケタ出場も夢でないと期待される中、
中大選手が次々と敗れ、
全日本への切符を手にしたのはわずか3名に終わった。
その全日本でも優勝候補の梅ヶ谷が初戦敗退。
松井、川井も上位入賞にはならず。
中大に一気に暗雲が立ち込めた。

あの時点から、夏を経てどこまで調整が進んでいるかが中大優勝の鍵となる。
メンバーは次の通り。
梅ケ谷翔(福大大濠出身・4年)
曽我貴昭(九州学院出身・4年)
兵藤佳亮(桐蔭学園出身・4年)
松井航汰(清風出身・4年)
佐藤大洋(桐光学園出身・4年)
染矢椋太郎(高千穂出身・3年)
川井太誠(酒田光陵出身・3年)
本間渉(九州学院出身・2年)
丸山大輔(高輪出身・2年)

実にいい面々である。
夏の部内戦で2位となった兵藤が初のレギュラー入り。
攻撃型で1本を獲れる選手が揃っている。
部内戦優勝の染矢の実力は本物。
2年生の本間、丸山も楽しみな選手だし、
あとは大将の梅ヶ谷の調子次第だ。

優勝するためには、
明治や国士舘と当たれば大将戦までもつれる可能性が高い。
その時に、梅ヶ谷が山田凌平や宮本敬太に勝つことができるか、
そこにかかっている。


国士舘大学。

昨年は関東決勝で中大に涙を飲んだ国士舘。
しかし、昨年からはメンバーの大半が入れ替わる。
私の予想では、学年順に、
宮本敬太(水戸葵陵出身・4年)
杉野翔耶(PL学園出身・4年)
黒木伊織(国士舘高出身・4年)
矢野貴之(福大大濠出身・3年)
山本冬弥(九州学院出身・3年)
中西港(清風出身・2年)
福居義久(水戸葵陵出身・2年)
あたりか。

宮本は、昨年の全日本選手権で、
学生最高の3位入賞で注目を浴び、
今年の関東選手権優勝。
全日本学生選手権では、優勝した鹿屋の牧島に敗れるも、
学生トップレベルの安定感抜群の選手である。

矢野は昨年の関東学生チャンピオン。
キレとスピードは天下一品。
調子のよい時の矢野はまさに無敵の存在だ。

また、山本は関東学生選手権で3位に入賞するなど、
ついに実力が開花した。
体格も高校時代と見違えるようにガッチリとし、
その体は相手からすれば岩のように感じるだろう。

そして今回、2年生の中西、福居が出場するのかどうかは不明だが、
この2人の戦力も既に他校を圧倒するレベルだ。

国士舘が勝ち上がるためには、
準々決勝で、国際武道大か法政大と当たり、
準決勝が、筑波か日体、もしくは早稲田と当たる可能性が高い。
そして決勝が中大となれば、
大将戦で、宮本と梅ヶ谷、宮本と佐々木、宮本と久田松、宮本と田中といった、
少年時代からのライバル同士の対決もまた楽しみの一つである。


筑波大。

筑波大のメンバーだが、
まあ、普通に考えれば、学年順に、
佐々木陽一朗(高輪出身・4年)
筒井雄大(秋田南出身・4年)
田内雄大(東福岡出身・3年)
初田彪(高千穂出身・3年)
多賀谷歩(小山出身・3年)
加納誠也(桐蔭学園出身・2年)
佐藤祐太(九州学院出身・2年)
星子啓太(九州学院出身・1年)
あたりだろう。

ところが、筑波大関係者に聞いたところ、
私の予想に対して「ブブー!」と不正解のブザーを鳴らされた。
そして「きっと誰も当てることができない、驚きのメンバーですよ」
と言われ、結局は教えてくれず。

「この、ケチー!」

と叫んでやった(笑)

しかし1年生は星子のみということなので、
山下(4年)、堀川(4年)、甕(3年)、松井(2年)、元吉(2)あたりが出てくるのか。
全くわからないが、明日パンフレットを見るのを楽しみにしよう。

佐々木は、関東選手権では梅ヶ谷と3回戦で当たるというありえない不運により、全日本出場を逃した。東西対抗では、東軍の副将を任せられるも、チームメイトの筒井が活躍しすぎて(笑)、結局試合することなしに終わる。
粘りの剣道でわずかなチャンスをものにできる選手なので、
同点で迎えた大将戦では、たとえ相手が誰であっても勝利できるポテンシャルはある。
学生最後となる、関東、全日本団体で有終の美を飾って欲しい。

筒井は、今年に入って関東選手権2位という好成績を収め、
また上記にも書いたが、東西対抗では久々に見た5人抜きという偉業を遂げて、一気に注目が高まった。筒井のメンは健在。そして筒井のドウも鋭さを増した。

また、初田がいい。
関東選手権ではBEST8に食い込む。
宮本を追い詰めた試合など、
その恐ろしいほどの闘争心と底力を見た。

そして何と言っても飛ぶ鳥を落とす勢いの
ゴールデンルーキー、星子だ。
全日本3位、関東3位の実力は本物だ。
おそらく何度か対戦すれば、牧島や宮本を破る力を持っている。
ハッキリ言って星子がいる筑波は他チームにとって恐怖だ。


明治大学。

明治のメンバーを見ると豪華絢爛だ。

私の予想では、学年順に、
津田祐輝(高輪出身・4年)
漆島伊織(九州学院出身・4年)
山田凌平(九州学院出身・3年)
千田海(仙台育英出身・3年)
山田将也(育英出身・3年)
槌田祐勢(九州学院出身・2年)
梶谷彪雅(九州学院出身・1年)
あたりではないだろうか。

やはり明治は山田凌平の調子が重要なウエイトを占めると思う。

昨年2年生で全日本学生チャンピオンとなった山田。
やっぱり山田の強さは本物だったと誰もが納得した。
しかし、関東団体・全日本団体と2回連続で梅ヶ谷に敗れ、
関東新人戦ではチームは勝ったが早稲田の秋山に敗れ、
今年の関東選手権では、宮本との決戦を皆が楽しみにしていたが、
そこに行きつく前の3回戦で、亜細亜大の山崎に敗れ、
全日本出場さえも逃した。
スランプが続いている様子であるが、
これは決して山田本来の力でないことは
誰もが知っている。
昨年の全日本学生選手権の時の、
強い強い山田が戻ってくることを期待したい。
おそらく山田にしか打てないだろう、あの鋭いコテをもう一度見せて欲しい。

今の3年生に注目を奪われてきた明治の4年生であるが、
関東選手権では津田がやってくれた。
津田らしいタンターンという連続技や返しドウなどが冴え、
BEST8まで上り詰めたのには、彼をずっと見てきた私は嬉しくなった。
あの津田ならば有力なポイントゲッターとなるだろう。

また安定感という意味では千田が頭ひとつ抜けている気がする。
全日本学生選手権では2大会連続でBEST8と、
屈指の実力者であるには違いない。
高校時代から強い選手ではあったが、
大学に入って確実に力強さとスピードが増した。
コワい選手だ。

そして、ゴールデンルーキーの梶谷。
関東選手権でBEST16。
しかも敗れた相手が星子でなければもっと行けたかもしれないという
勢いすら感じられた。
相手チームもこの梶谷には手を焼くだろう。

ある意味、九州学院オールスターズ的な明大。
他のメンバーも含め高校時代は全員が全国大会入賞経験者である。

明治が勝ち上がるには、
準々決勝で中大と当たる可能性が高い。

明治にとって中大は目の上のタンコブだ。
昨年の関東も全日本も中大に当たって敗れている。
さあ、今年はどうか。


専修大学。

「専修大学、22年ぶりの関東優勝!」
そんなニュースもありうる。
そう思えてしまうのが今年の専修だ。

今年の全日本学生選手権には5人が出場。
関東では国士舘に次ぐ2番目である。
その5人とは
安藤修平(秋田南出身・4年)
平野青地(東福岡出身・3年)
了戒一彰(東福岡出身・3年)
森光聖(福大大濠出身・2年)
秋吉涼平(東福岡出身・1年)
である。

そして上段をとる平野が大驀進を見せた。
準決勝では星子を倒し、ついに決勝進出。
牧島に敗れはしたが全日本2位は立派である。

さらに、もう一人の上段選手、
原三四郎(福大大濠出身・3年)がいる。

また1年生には大西優斗(福大大濠出身・1年)もいる。

えっ?
専修大というのは、
福大大濠と東福岡の連合チーム?
そんな錯覚さえ覚えてしまうほどだ。

専大の監督は梅山義隆。
監督が福大大濠出身なのだ。
高校時代には九州個人チャンピオン。
玉竜旗優勝、IH団体優勝。
専修大時代には関東団体優勝、個人2位。
そしてNTT東日本で全日本実業団優勝、関東優勝。
全日本選手権にも出場経験のある超一流選手である。

専修大は今年も強いが、
来年はさらに期待できるだろう。

今大会、専大はノーシード。
シード校としては、最も自分のヤマに来てほしくないチームだったろう。
その当たりくじというかハズレくじというかを引いたのが、
流通経済大、そしてBEST4をかけては東海大だ。
この左下ブロックからは専大が勝ち上がってくる可能性は高いと思われる。


さて、このへんで時間が来てしまった。

最後に私が少年時代からずっと追ってきた黄金世代。

そのメンバー(関東)のおさらいだけして終わりにする。

宮本敬太(国士舘大)
梅ヶ谷翔(中大)
佐々木陽一朗(筑波大)
久田松雄一郎(早稲田大)
勇大地(早稲田大)
田中芳秀(法政大)
曽我貴昭(中大)
筒井雄大(筑波大)
杉野翔耶(国士舘大)
貝塚泰紀(日体大)
狼輪樹明(流経大)

明日が楽しみすぎて
今日は眠れないかもしれない。

【文中敬称略】

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今年の高校剣士MVPは誰だ


もう夏も終わりを迎え、
インターハイ熱もだいぶさめてきてしまったと思うが、
今年活躍した高校剣士を様々な角度から検証してみた。

高校4大大会の個人別の対戦は3,000試合を超えるが
そのすべての結果をデータベース化した。
大会ごとに試合結果のフォーマットが異なるため、
1つのデータにまとめるのにけっこう苦労したが
コツコツとやってようやくできあがった。

そうすることで、
誰と誰とがいつ戦ってどちらが勝ったか
ということが瞬時に検索できるようになるし、
また、個人別の勝率なども簡単に計算できる。


まずは、高校4大大会における勝数の多い順にランキングを作ってみた。

イメージ 5

栄えある第1位は24勝で諸岡と黒川が同点。
3位が地頭、4位が的場でこの4人が20勝以上。
実に立派な結果である。
地頭は玉竜旗で15人抜きを師岡は13人抜きを果たした。

当然ではあるが勝数上位の選手は、
玉竜旗・魁星旗での勝ち抜き勝利が圧倒的に多く、
中でも先鋒をつとめた選手の多さが目立つ。

玉竜旗・魁星旗では、強豪校ほど大将まで回ってくる機会が少なく、
いざ回ってきた時には一大事。
相手も一筋縄ではいかない強豪選手ばかりということになる。
そんなギリギリの大将戦での1勝と
先鋒が1回戦で5人抜きした時の1勝とではやはり重みは同じとは言い難い。


そこで次に考えたのが、
対戦相手が、全国選抜またはインターハイに出場した
チームとの対戦に限った場合の勝利数ランキングだ。

イメージ 6

4大大会における勝利数ということでは、最初の表と同じだが、
相手が、県予選を勝ち抜いて全国大会に出場したチームに絞ったため、
勝利するのも随分とハードルが上がる。

結果を見ると、先ほどとは変わり
今度は大平と長尾が14勝で1位となった。
この2人はIH個人戦での勝利数が寄与している。

2年生・大平の勝数もさることながら、
彼の勝率の高さにも驚かされる。
21試合を戦いわずか2敗というのだから。
来年が楽しみな選手である。

また島原の林田も同じく21戦して2敗。
林田の場合、島原でなければ、どの高校に行っても大将候補だろう。
それだけの勝負強さを持っている。
しかし大将は志築に任せ、
自分は副将(あるいは中堅)というポジションで必ず勝つことを使命としてきた。
その結果がこの勝率なのだと思う。
素晴らしい選手である。



さて、ここで少し趣向を変えて、引き分けに注目してみた。
引き分けの少ない選手は、えてして「決定力」と「思い切りの良さ」
そして「豪快さ」を兼ね備えている。
だから見ていて楽しい。

決着をつけにいけば、負けるリスクも当然高いが、
そこを敢えて勝負に出る潔さ。

そんな姿が私は好きだ。

イメージ 1

この表では引き分け数が同数の場合は、試合数の多い方を上にした。
試合数も同数の場合は勝ち数の多い方を上にした。

佐世保北の大島が1年生ながら堂々1位である。

長崎には強い選手。強いチームがゴロゴロとしている。
島原、島原中央、西陵は全国区だ。
加えて、佐世保北、長崎日大、長崎東などがシビれる試合をしている。
今年の玉竜旗において、佐世保北は1・2年生のチームで6回戦まで勝ち上がった。
私も注目して見ていたがここは来年が楽しみなチームだ。
長崎東はこれまた2年生チームで帝京第五を破ったのには驚いた。


話を戻す。
引き分け数の少なさランキング2位が札幌日大の小山。
思わず「福岡マリンメッセに怪物現る」という見出しをつけたくなるような
玉竜旗においてとんでもない強さを発揮した小山。
彼の決定力もずば抜けていた。
小山については次回に触れようと思う。

この表の全体を見渡すと、なるほど、
百田、廣澤、志築、そして向坂、長田などは、
勝負をつけるタイプだと思う。

豪快に白黒つける姿勢が、
見ていてとてもエキサイティングである。



注目選手同士の戦い

次に注目選手に絞り込んだ結果をだしてみた。

まず、今年の4大大会に出場しデータベースに登録した2,500人以上の高校剣士の中から、
私の独断と偏見で強豪選手60人を選抜した。
その60人の中での対戦結果を調べて勝数の高い順に並べたのが次の表である。

なぜ60人にしたのか。
それは50人に絞ろうと思ったけど絞りきれなかったというだけの理由だ。

イメージ 2

勝数が同じ場合は、負け数の少ない方を上位に
負け数も同じ場合は引き分け数が少ない方を上位とした。
3勝以上・勝率5割以上の選手のみに絞った。


やっぱり、この勝敗表が今年の高校剣道を物語っているのかなと思う。

ちょうど1位から7位まで、
すなわち、
寒川、長尾、志築、清家、横藤、林田、岩切の7名を、
剣キチの独断と偏見で選ぶ今年のベストメンバー、
オールジャパン高校生代表としたいと思う。


そして次に、究極の対戦表を紹介する。
上記7人の今年に入ってからの対戦表である。
(4大大会+九州大会の対戦)。

イメージ 3

この7人の中の対戦に絞れば、志築が4勝で一番勝っている。
勝率で言えば長尾と横藤だ。
しかし、大将でない長尾と林田の対戦数は圧倒的に少ない。
その中での長尾の2勝は大したものだ。
さらに、横藤はこれだけの猛者の中にあって
勝率が実に7割5分というのには驚く。




最後に、頼れる大将は誰かという視点で、データを抽出してみた。
4大大会において、
「副将までで負けている」あるいは「全くの五分」の状態で
大将戦を迎え勝利した数と、代表戦で勝利した数の合計。
また、「副将までで負けている」状態から
大将戦で逆転した数を「逆転」とした。

イメージ 4

清家と寒川と志築が6回で並ぶ。

特に清家はIHで2度の逆転を果たしている。
予選リーグで大社に対して、
1本勝ち以上しなければ負けという状況から2本勝ちで大逆転。
続くT1回戦でも仙台育英に同じ状況となり、
これまた2本勝ち逆転勝利を収めた。
そして決勝では代表戦を制して優勝。
間違いなくIHにおけるMVPは清家だろう。
清家は玉竜旗では、
準決勝、育英の副将・松澤のところで引っ張り出されるが、
副将・大将と連勝して育英を突き放した。


寒川は、大将戦で負けた試合が印象に残ってしまっているが、
実は大将戦・代表戦の勝利は清家に並ぶトップである。
特に衝撃的だったのは、選抜の準々決勝、東海大札幌に対し、
大将戦で2本取らなければ負けという状況で小田に2本勝ち。
さらに代表戦では廣澤を制すという至難の業をやってのけたのだった。

志築について、最も印象的だったのは、
やっぱりIH決勝で清家から強烈なツキを取って代表戦に持ちこんだあの試合だろう。
あれは志築の強さを象徴する試合だった。
また魁星旗では、決勝で水戸葵陵の副将・杉田に引っ張りだされた。
九州学院を破った龍谷に競り勝った水戸葵陵が優勝だろうと多くの人が思ったようだが、
志築の怒涛の反撃で島原が逆転優勝を果たした。

そして、忘れてならないのは横藤だ。
横藤が最も活躍したのは何と言っても玉竜旗。
福大大濠の副将に引っ張り出されるも2人抜き。
地元応援団にとって完全にヒールとなった瞬間だった。
さらに水戸葵陵の寒川を破って初の玉竜旗3位を手にした。
また、選抜では2回戦で高千穂と激突し、清家との大将戦を制したのも見事だった。



さてここまで見てきて、
今年最も活躍したMVPは誰かということを改めて考えてみる。

志築、清家、そして個人優勝の岩切は候補だ。

上記のさまざまなデータから見れば、志築と清家に絞られそうだ。
そして、やはり最後のあの試合が目に焼き付いて離れない。

剣キチが勝手に選ぶ、今年の高校生MVPは、

清家羅偉(高千穂3年)

に決定したいと思う。

素晴らしい試合をありがとう。


国体ブロック予選では、
九州を宮崎が、そして関東を茨城がトップで勝ち上がった。
この対戦も大変楽しみである。


さて、次回は来年の勢力について見て行こうと思う。
IH個人2位の大平(佐野日大)、
そして西から、九州学院の重黒木、島原の黒川、東福岡の中山、福岡第一の内村、大濠の木島、明豊の武蔵、育英の松澤、磐田東の野瀬、水戸葵陵の岩部、
さらには、玉竜旗で怪物並の強さを発揮した日大札幌の小山。
個人としても魅力ある選手がズラリと並ぶ来年の高校剣道も面白いこと間違いなし。

【文中敬称略】
(次回に続く)

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インターハイ雑感(2日目)

今日はほんとに雑感です。
本来ならまとめて記事にするのですが、
とても書かずにはいられなくて。

昨日、50分20秒という史上最長の激戦の末、
決着がつかなかった岩切と林。
剣道で再試合というのは私も聞いたことがない。

今日に疲れを引きずらないか若干心配していたのだが、
案の定、2人とも今日の団体戦での動きがあまりよくないように見えた。
九学も高千穂も予選リーグを突破したものの、
林は2引き分け、岩切にいたっては2敗。
岩切が一つの大会で2敗するのは初めてじゃないだろうか。

そして、17:15。
女子個人戦の合間を縫って2人が再び登場してきた。
昨日引き分けで終わったので、
今日は再試合であって延長戦ではない。

さてどんな試合展開となるのだろうか。

ちなみに、私の目の前にはパソコンが3台とタブレット1台
そしてスマホが1台。
4つの会場を同時に映し、左右に別々のイヤホン。
そして、スマホで速報結果をチェックする。

忙しいなどというものではない。
あっち見たりこっち見たり。
はたから見たら不気味なオタクでしかない。

そろそろ再試合が始まるが、
実は、第4会場も気になる。
女子の妹尾舞香(中村学園2年)vs柿元冴月(守谷1年)戦が次の次だ。
3回戦だが事実上の決勝戦かもしれない。
この2人のガチンコ対決は楽しみにしていたから。
(結果はやはり延長戦となり最後は妹尾がメンを決めて勝利)

おっと岩切vs林が始まった。

この2人は本当に相性が良いというのか悪いというのか、
互いに決着がつかないタイプなのだろうか。
そういう相手って必ずいるのだが、この2人は特にバッチリなのかもしれない。
案の定、今日も延長戦となる。

しかしその時は思ったよりも早くやってきた。

延長戦の開始まもなく、

林が前に出ながら思いっきり
逆ドウ!
岩切の胴を捉えたかに見えた
次の瞬間、
あらわになった林の頭めがけて
岩切が竹刀を振り下ろす!
メーン!

主審が赤旗(岩切の方)を挙げる。
副審の1人が一瞬迷いながら赤旗を挙げた!

岩切勝利。
1時間近い勝負にようやくピリオドが打たれた。

私の見る限り、岩切の竹刀は部位を外し、打ちも軽く見えたが、
タイミングとしてはバッチリだったのだろう。

ただ私のこの何ともやるせないような
もやもやとした気持ちは何だろう。

まさに命がけで死闘を戦い抜いた2人。
そして決着をつけるために再び臨んだこの大舞台。
観客の多くが、2人とも勝ち上がらせてやりたいという
気持ちで応援していたに違いない。
その2人に対して。。。
せめて両者ともに納得のいく1本であってほしかった。
しかし、こうなったからには、
明日、岩切は林の分まで頑張って欲しい。



決勝トーナメントの抽選結果を見て、
「あぜーん。。。。」
しばらく開いた口がふさがらなかった。

なぜ?
なんで?
どうして?
Why?
Puor quoi?


抽選の結果
1回戦 九学vs水戸葵陵

「それだけはやめて!」

と抽選する前から誰もが思っていたのではないだろうか。

九学にとってみれば、
「どこが来ようと同じだ」と言うかもしれないが、
今日の予選の九学を見ると、
少なくとも今日は今年最悪に近い状態なのではなかっただろうか。
試合を見ながら「どうしたんだ九学」と何度も心の中で尋ねた。
九学は、辛うじて予選リーグ突破という厳しいスタートを切った。

一方の水戸葵陵は、
驚くことにあの東海大札幌に5-0勝利、
桜丘に4-0と、予選リーグを驀進突破。

いやあ、特に寒川が廣澤に最後に決めたメンにはしびれた。
岩部が桜丘戦で決めたツキなどは鳥肌が立った。
貝塚は相変わらず調子いいし、
杉田も小田相手に一歩も引かず、引き分けでもよい場面なのに
最後にメンを決めるし。
青木も動きが今一つと思っていたが
目の覚めるような飛び込みメンを決めるし。

昨日までは、
九学vs水戸葵陵だったら
8-2で九学という感じだったが、
今日の様子を見ると水戸葵陵が一歩リードしたように感じる。

さあ、これで明日が益々楽しみになるが、
それにしても1回戦で当たることないよなあ。

君島監督に聞けば、きっとこう答えるだろう。
「優勝するために、どうせいつか当たるのだから、
早いとこやっといた方がいいっすよ!」



今日しびれた試合は、
水戸葵陵vs東海大札幌の他にもいくつもあったが、
特に印象的だったのが浜名。

このブログでも何度も登場する2枚看板の長田、楠だが、
今日の試合を見てあらためて「こいつらやっぱりただ者じゃないぞ」と思った。

特に長田のイケイケな突進力。
いや、ただのイケイケではない。
決定力が半端じゃないから怖い。

浜名の緒戦は興南。
長田が豪快な飛び込みメンを2本決めた。試合時間2分4秒。
さらに2戦目が八頭。またまた豪快なメン2本。試合時間なんと41秒。
あっという間の出来事だった。
これだけの決定力を持つ選手は全国見回してもなかなかいない。
打たれることを考えれば、なかなかこれだけ豪快には攻められないはずだ。
長田を見ていると、なんだか国士舘の落合を思い出す。

そして豪快さでは長田に一歩譲るが、
メンの鋭さというか遠間から一歩で打ち抜く飛び込みメンの鮮やかさは
何と言っても楠だ。
今日、興南戦で「はじめ」の合図と同時に決めたメン、
また八頭戦でのメンなど、惚れ惚れする。

そして、浜名はこの2枚看板だけではない。
中堅の米澤が力をつけてきた。
玉竜旗そして今日の予選と実によい働きをしている。
前衛2人の出来次第では上位入賞もありうると思えた予選だった。

ところが、
運命とは残酷なものである。
浜名にとってみれば、明日のトーナメント1回戦の相手が島原。
もし島原に勝ったとすると次の準々決勝では、九学と水戸葵陵の勝者と当たる。

トーナメント上のこの4校のかたまりは、
インターハイ史上でも珍しいくらいに強豪が一か所に集まったものだ。
もっとも、浜名に聞けば「関係ないですよ」と言うかもしれないが。
ちなみに浜名は選抜では龍谷を破っている。



さて、この塊(右下)以外を見ると、

左上はやっぱり高千穂か。
しかし安房もポテンシャルは高い。また仙台育英が地元の意地を見せるか。

左下は、本日桐蔭学園を破って勝ち上がった育英と、
個人団体ともに大平が絶好調の佐野日大。

右上は、やっぱり龍谷か。
本庄第一とPL学園との一戦も面白い。
そして、南東北という意味では地元の平工業が
明豊を破って予選突破したのは立派である。

泣いても笑っても、
明日すべてが決まる。

乱筆乱文、そして乱心
失礼しました。
【文中敬称略】

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■高校剣道クライマックスへ(2)

昨日の続き。

育英が玉竜旗で初の3位入賞を果たした。
猛将・飯田良平監督率いる関西の雄。
全国選抜大会:優勝1回、2位2回、3位4回
インターハイ:2位1回、3位5回
そして、前回の世界大会では網代忠勝が世界チャンピオンになるなど、
全国屈指の強豪校として名を馳せてきた名門チームなだけに、
玉竜旗の入賞が初めてという方が不思議な気もする。

しかも、今回驚くことに、5人中4人が2年生という若いチームだ。

唯一の3年生で近畿チャンピオンの横藤竜平が、
まさに鬼神の強さで、強豪チームを面白いようにバッタバッタとなぎ倒して勝利を重ねた。

育英は緒戦、立教新座と対戦。
これは最初からもったいないカードだと注目していたが、
育英が何と2年生の前3人で勝負を決めた。
5回戦まで副将・大将の出番なし。

そして運命の6回戦、福大大濠と対峙する。
大濠の玉竜旗への気合いは半端じゃない。
応援も地元とあって大変なものだ。
育英は完全にアウエー状態。会場の大半を敵に回しての勝負に挑む。

育英の先鋒・大津が勝利し、大濠・次鋒の実力者木島と引き分け。
次鋒の福岡が、大濠の中堅と引き分け。
しかし、京都出身で中学時に近畿チャンピオンの大濠・副将の村上真之が、
育英の中堅・副将と2人抜き返し、大濠が逆転。
ここへきて、やっぱり大濠の風が吹いたか。
副将の村上に引っ張り出された、育英の大将・横藤。
この段階だと、引き分ければ育英の負け。

育英ピンチの一戦は、
村上が手元を上げて攻めてきたところを、
横藤がトンと小手を決めた!
育英、当面のピンチを脱す。

いよいよ大濠の大将・井上達登の登場。
大将戦だ。

井上からは、何としても勝つぞという執念のようなものが伝わってくる。
惜しい技を連発するが、なかなか一本にはならない。

横藤の武器は、スナップを効かせた、どこまでも真っ直ぐ伸びるメン。
そしてコテメンの2段打ち。
横藤の場合、コテからメンに行く間隔が極めて短い。
普通の選手が、コテッ!メーン!と打つところを。
横藤は、コメーン!である。
これは脅威としかいいようがない。

大濠の井上も、この横藤のコメーン!にやられた。

横藤が鮮やかな2人抜きで、ついに大濠を下した。

7回戦(パート決勝)の相手は本庄第一。
前3人が引き分け。
そして育英の副将・2年生の松澤尚輝が
なんと、井田、泉という強豪選手2人を立て続けに抜いて、
横藤が登場することなく勝利した。
松澤もここぞというところで力を発揮する素晴らしい選手だ。

準々決勝の相手は、
打倒九学の筆頭チームと目される水戸葵陵。

先鋒、次鋒と引き分け。
育英中堅の榊原彬人が岩部を抜く。
しかし、葵陵副将の杉田がメン・コテで抜き返す。
そして副将同士は引き分け。
抜きつ抜かれつでついに大将戦に。

水戸葵陵の大将は寒川。
近畿チャンピオンと関東チャンピオンの激突だ。

最初に1本を獲ったのは寒川だった。
この時、大多数の人は葵陵の勝ちを確信しただろう。

ところがである。

横藤のノーモーション面が炸裂!
寒川慌ててコテで応じるも時すでに遅し。
これでタイに戻した。

そして運命の瞬間はすぐにやってきた。
横藤が先ほどよりもさらに数cmの遠間から、
足継ぎをせずに飛んだ、
刺すような剣先が、グーンと寒川の目前に向かって伸びる。
ロケット横藤の身体には明らかに加速推進機が搭載されてている。
おそらく寒川が経験したことのない、
遠間から猛スピードで伸びてくる横藤の剣先。
寒川の頭上に着弾するまでの時間が、
寒川の咄嗟の計算を超越していた。
「メーン!」


茫然自失。
水戸葵陵陣営は、何が起きたのかにわかに受け入れられない状況だった。

私も言葉を失った。
何という選手だ。

強いことは重々承知していたが、
あの寒川がこのような形で敗れるとは、驚いたなどというものじゃない。

恐るべし横藤のメンだ。

ついに育英が水戸葵陵を破った。

準決勝の高千穂戦については昨日も書いたが、
あと一歩というところまで高千穂を追い込みながらも涙をのんだ。


試合後に育英の飯田先生に声をかけた。

剣キチ「飯田先生、おめでとうございます」

飯田「いやあ、高千穂にやられましたわ」

剣キチ「でも葵陵を破ったのには驚きました」

飯田「葵陵には勝つもりやったからな」

剣キチ「横藤くん強いですね。それと2年生の選手たちも」

飯田「インターハイ見とってや」

剣キチ「予選リーグは桐蔭学園ですね」

飯田「そうなんや、いややなあ冨田のやつ。いつもまとわりついてきよる。まあええわ。剣キチさん一緒に写真撮ろう。おい○○、写真とってや」

パチリ!

見るからにコワモテの飯田先生。
いつもついつい先生のペースにハマってしまう。


今回の育英は本当に強かった。

出場した選手は横藤以外全員2年生だが、彼らの実績も豪華だ。

大将 横藤竜平(3年)
京都・久御山中出身。中学時は京都チャンピオンで近畿個人2位。
春の選抜大会では、2回戦で高千穂と大将戦となりメンで清家を破る。また準々決勝では九学に敗れるも、横藤は岩切にコテで勝利。近畿大会個人チャンピオン。

副将 松澤尚輝(2年)
茨城・結城東中出身。中学時は茨城チャンピオン、全中個人BEST8。
先日の近畿大会では個人3位に入賞。2年生ながら頼れる副将だ。

中堅 榊原彬人(2年)
兵庫・高砂中出身。中学時は1年生にして県新人戦で個人優勝して度肝を抜く。近畿個人2位。都道府県対抗では兵庫県の大将を務める。

次鋒 福岡錬(2年)
兵庫・安室中出身。中学時は兵庫チャンピオン。全中では3回戦で現チームメイトの松澤に敗れるも、兵庫予選決勝で福岡が破った阿部が全中個人2位となりレベルの高さを証明。今回の玉竜旗はフル出場して6勝7分けで負けなしという抜群の安定感を見せた。

先鋒 ‖臘杜貿(2年)
大阪・蒲生中出身。都道府県対抗では大阪Aの大将として出場し準優勝。全中は蒲生中の大将として団体BEST16。今回の玉竜旗は6回戦から出場し1勝4分けで負けなし。

先鋒◆^ど壮己(2年)
兵庫・加古川中出身。全中個人2位が光る。団体は加古川中の大将として、準々決勝で九学中に敗れるもBEST8。今回の玉竜旗は5回戦まで出場し6勝3分けで負けなし。

スゴイ実績を持った選手たちを、
飯田監督が鍛えまくる。
ハッキリ言って、育英が本気を出したら強い。
そしてもっと言えば来年の育英がさらに怖い。

育英の横藤は個人戦でも優勝候補である。


今年の玉竜旗で、
九学を最も苦しめたのは佐野日大と言える。
組合せ上、BEST16に終わったが、もしかすると準優勝だったかもしれない。
そのぐらいのポテンシャルを感じさせた佐日である。

育英が3年生は横藤だけと言ったが、
実は佐野日大も3年生は大将の但馬圭太郎だけという
これまた驚くべき事実、しかも先鋒の原田は1年生。

佐野日大のメンバーを簡単に紹介しよう。

大将 但馬圭太郎(3年) 栃木・小山三中出身。栃木チャンピオン。
全国選抜では筑紫台の百田に怒涛の2タテ。
関東大会でも大将戦、代表戦を次々と勝ち抜き「頼れる大将」と絶賛された。

副将 大平翔士(2年) 東松舘出身。
道連全国大会団体優勝。中3時には個人BEST16。
玉竜旗5回戦は、ピンチとなった倉敷戦で、大平が次鋒以降3勝1分けと一人で逆転勝利を実現。また、九学戦では黒木に勝利。

中堅 志良堂有将(2年) 神奈川・潮田中出身。全中団体2位。
 九学戦では長尾に引き分け。

次鋒 \礁邊何(2年) 栃木・間々田中出身。全中個人BEST8。

次鋒◆\郷繙涜(1年) 埼玉・芝中出身。関東個人3位。

先鋒 原田光(1年) 東松舘出身。
道連全国大会・小中で団体3回優勝。中3時に個人BEST8。
この玉竜旗でもフル出場。6勝1敗5分け、
九学戦でもあの重黒木に引き分けるなど、1年生とは思えない活躍をした。

ちなみに、佐野日大はIH栃木予選で、個人のBEST4独占という圧倒的強さを発揮。
残念ながら但馬がIH個人出場を逃したので、
その意味でも但馬の団体に賭ける執念は凄まじいものがあるだろう。

育英同様に、佐日はもちろん今年も台風の目となる可能性が高いが、
本当に怖いのは来年かもしれない。


東海大札幌は、
この玉竜旗では九学に敗れBEST8。

今年の東海大札幌はハッキリ言って強い。
と言い続けてきた。
その最たる理由が小田・廣澤の2枚看板ということも言ってきた。
この玉竜旗を見て、私が悟ったのは、
いや待てよ。
2枚看板はもとより、
それを支える栄花と川口の強さにあるのだということである。

栄花の強さについても前回書いたが、
この玉竜旗、栄花は4勝4分けで負けなし。
国士舘も2勝1分けと一人で相手3人を消した。
安定感がある。
そして副将の川口。
この玉竜旗、副将の川口で決めるという場面が2度あった。
最初が川口初登場となった6回戦の佐世保北。
そして7回戦の東海大相模。
決定力を持っている。

小田については、剣道の次元が違う気がした。
大学生に混じっていても全くわからない。
国士舘大学にいそうなタイプである。
威圧感、打ちの強さ、スピード。
どれをとっても超高校級である。
唯一、ちょっとしたスキをつかれることがある。
小田に隙が無くなったらこれこそ超高校級。
IHまでにどこまで調整してくるのかが楽しみである。

さて、またしても時間切れとなってしまった。
もっともっと書きたいことがたくさんあるのだが残念。


いよいよIH幕開けですね!!!


【文中敬称略】

イメージ 1
2017玉竜旗優勝の九州学院


イメージ 2
2017玉竜旗準優勝の高千穂


イメージ 3
2017玉竜旗3位の育英


イメージ 4
2017玉竜旗3位の東福岡


イメージ 5
原口あきまさ氏による
近本選手のインタビュー

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