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ハツカネズミのように個体の寿命が短い生物は、
たくさんの子どもを産むことで種を存続し、
ヒトのように子どもを産む数が少ない生物は、
それぞれの個体の寿命を伸ばすことで、
子孫の繁栄をはかっている、と考えられますね。
ところで秋の終わり頃、からだじゅうを傷だらけにしながら、
自分が産まれた川をさかのぼってきたサケが、
産卵(や射精)を終えた直後に死んでしまう、というレポートを
ドキュメンタリー番組などでご覧になったことはありますよね。
もっと身近なのは、地表に出てきてわずか数日で命を終えるセミ……。
このように、生殖の終了とほぼ同時に、
寿命がつきてしまう生物というのは、決して珍しくありません。
いうまでもなく、生物に課されたもっとも重要な役割は、
“子孫を残し、種を存続させること”ということなのでしょう。
ですから、ほとんどの生物は繁殖できなくなったら、ほどなく命を終えるのですね。
いわゆる“お役御免”というわけなのです。
ところが、ヒト(と動物園の動物たち)だけは「老化」を体験できる時期まで、
長く生きる術を手に入れてしまった例外的存在なのです。
「老化」に関わる言葉として近頃、「エージング」という言葉がよく使われています。
健康や医学に関わるシーンでは、
「加齢」や「老化」というマイナスの意味合いで使用されていますが、
ワインの世界では“エージング=熟成すること”、
皮革製品や衣類なら“エージング=時を経て、味わいが出ること”を意味します。
時を経るにつれて、熟成し、味わい深い人間になる……。
そう考えてみると、歳を重ね、老化といわれることに対しても、
ちょっとステキな感じがしてきますね。
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そうですね。
TBします。
2011/9/19(月) 午後 10:55 [ 太郎 ]