|
『新・判例ハンドブック憲法』 高橋和之 編 日本評論社 2012
20年ぶりにリニューアルされた
憲法判例のガイドブックである。
旧版は芦部信喜博士編集だったが、
今回は弟子の高橋和之教授の編集となった。
執筆陣も、弟子筋の宍戸常寿准教授を中心に、
現在の新進気鋭が担当している。
内容は、223件の判例を、1ページ1件で、
事実,判旨,解説で構成している。
簡単にいうと、判例百選のⅠとⅡを
圧縮し,コンパクト化したようなものだ。
分厚い資料集ではなく参考書としてみれば、
過不足がなく、すごく便利だと思う。
「百選は解説がいまいちだし、かといって
判例六法だけではよくわからない」という
ケースがままある中、
その間をとった使い勝手の良さがある。
要約はかなり短いが、
勘所を突いていて、無駄がない。
論文式試験にはどうかわからないが、
短答式の資格試験には相当有効だろう。
「初心者の入門と、試験対策の復習の2通りの使用」
を想定しているらしいが、(法律系の本にはめずらしく)
その狙いに狂いはなさそうだ。
価格が安いので、あてが外れても痛くないのも嬉しい。
ただ、あえて一つ個人的好みから難点をいえば、
B6版ではなく、A5版またはB5版だったら
もっと良かったなと思う。
B5の大判なら、まさに百選を“食う”ほどの
注目書となったろう。
また、文字がぎゅうぎゅうで小さいので、
老眼の人には厳しい。
内容そのままでA5版にした方が受けたかもしれない。
もちろん「B6版だからいいのだ」という意見もあろう。
一概にはいえない。とはいえ、
「ハンドブックの伝統だから小さく」
という形式論理だとしたら、
ちょっともったいなかったかなと思う。
|
憲法・行政法の本
[ リスト ]




