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大阪高裁:「受刑者の選挙権制限は違憲」 賠償請求は棄却

 受刑者の選挙権を認めない公職選挙法11条の規定が憲法に違反するかが争われた訴訟で、大阪高裁(小島浩裁判長)は27日、「受刑者の選挙権を一律に制限する、やむを得ない理由があるとはいえない」として、違憲と判断した。受刑者の選挙権の制限を違憲とした司法判断は初めて。100万円の国家賠償などの請求は1審・大阪地裁判決と同様に退け、原告である元受刑者の控訴を棄却した。
 元受刑者は、労働組合執行委員長の男性(69)=大阪市西成区。判決などによると、公選法11条の規定のため、男性は傷害事件などで服役中の2010年7月の参院選で投票できなかった。同年12月、選挙権を否定されて苦痛を受けたとして地裁に提訴した。
 判決は、海外に住む日本人に国政選挙の選挙区で選挙権を認めなかった当時の公選法の規定を、違憲とした最高裁判決(05年)に言及。国民の選挙権を制限するには、選挙違反で有罪となった場合を除き、「やむを得ない理由が必要」との基準が示されたと判断した。
 その上で(1)受刑者というだけで公正な選挙権の行使が期待できないとはいえない(2)憲法改正の国民投票は受刑者を除外していない(3)判決確定まで拘置所などに勾留される人は不在者投票しており、受刑者も投票が可能(4)刑務所でも新聞などで立候補者の情報が入手できる−−などと指摘。「やむを得ない理由はない」と結論付けた。
 一方、選挙権の確認の訴えについては、男性が既に刑期を終えていることを理由に却下。また、立法側の不作為を否定し、賠償請求も棄却すべきだとした。
 今年2月の1審・大阪地裁判決は受刑者の選挙権の制限を事実上、合憲として訴えを退け、男性が控訴していた。

                     2013年9月27日  毎日新聞

 
 
 
 
大阪高裁の裁判例なのでどれだけ影響をもつかは不明。
 
争点は(1)の一点に尽きると思う。(2)(4)はおまけ要素だろう。
 
((1)の判断が覆らない限り、(2)〜(4)で覆ることは考えにくいから。) 
 
 
 
 
 
2013年度司法試験の結果が発表された。
 
 
受験者  7653人  
 
合格者  2049
 
合格率  26.8%
 
予備試験組  167人中120人  71.8%
 
 
法科大学院別合格率
 
1位  慶應義塾大学   56.7%   合格者201人    
2位  東京大学     55.1%    197人  
3位  一橋大学     54.4%    67
4位  京都大学     52.4%    129人       
5位  愛知大学     42.8%     12
6位  首都大学東京   40.6%     39
7位  中央大学     40.0%    177
8位  早稲田大学    38.4%    184
9位  千葉大学     36.9%     24
10位  神戸大学     36.8%    46
11位  大阪大学     36.4%    51
12位  名古屋大学    33.3%    40
12位  北海道大学    33.3%    50人  
 
 
一応順調といえるのは、慶応,東大,一橋,京大だけだろう。
 
ギリギリなんとかなってるのは、12位あたりまで。
 
以下は惨憺たる結果をダイジェストで。
 
15位   上智大学    26.4%    
18位   九州大学    24.0%   
19位   東北大学    22.5%
20位   同志社大学   22.1%
23位   法政大学    20.9%
29位   明治大学    18.3%
 
有名校が2割をウロウロしている。
 
34位   立命館大学   16.5%
38位   立教大学    14.8%
40位   関西大学    14.0%
45位   学習院大学   11.1%
53位   専修大学     9.0%
60位   日本大学     6.0%
 
 
 
 
統廃合で何とかしようと思うと、上位大学20校くらいを残し、
あとはすべて撤退させなければならない。
 
質がどうとか、教育内容がどうとかの問題ではない。
法科大学院制度を維持すべきかどうかの問題だ。
 
なお、もう呆れてしまうが、
毎日新聞は917日の社説で、十年一日のごとく、
「教育の質を高めて、各校は合格率を高めよ」と言う。
現状況では実施不可能な妄言である。
 
根本を打破する改革、つまり、
①法科大学院を受験資格とするのをあきらめる、または、
②合格者を3000人まで引き上げる、
のどちらかしかないと思う。
「ブラッシュアップして質を改善」はその後でしか
議論になりえない机上の空論だ。
 
 
なお、「予備試験通過者が強い」は、上記の大矛盾を
無視していることから生じる当然の副作用であり、
語るに値しない。
 
 
 
 
 
法科大学院18校の補助金削減へ 14年度、基準厳格に

 文部科学省は10日、法科大学院全73校中、実績の低迷が続く18校への2014年度の補助金を削減することを決めた。削減基準を厳しくしたため、13年度の4校から大幅に増えた。法務省が公表した13年の司法試験の結果から明らかになった。
 文科省は「今回の結果を重く受け止め、抜本的な見直しを検討してほしい」としており、法科大学院の再編の動きが加速しそうだ。政府は司法試験の合格者を年間3千人とする計画を撤回し、法科大学院に自主的な定員削減や統廃合を求める方針を7月に決めている。
 文科省によると、削減対象となったのは国立が2校、私立が16校。

                    2013年9月10日  共同通信
 
 
 
 
18校は、
 
島根大学、鹿児島大学、白鴎大学、独協大学、国学院大学、
駒沢大学、大東文化大学、東海大学、日本大学、神奈川大学、
愛知学院大学、中京大学、名城大学、京都産業大学、龍谷大学、
甲南大学、福岡大学、久留米大学
 
 
この18校は素直に撤退すべきなのでしょうね。
(日大などは、定員を2分の1にするなど“半撤退”をすべき。)
 
 
しかし、「撤退・合併」では、根本的な解決にはなりません。
20校程度が無くなっても、決定的な改善は望めない。
「法科大学院制度自体を考え直す」しか手段はない。
しつこいようですが。
 
 
 
 
 
婚外子:民法の相続差別は「違憲」…最高裁大法廷

 結婚していない男女間に生まれた子(婚外子)の遺産相続分を、法律上の夫婦の子の半分とする民法の規定が、憲法に違反するかどうかが争われた2件の裁判で、最高裁大法廷(裁判長・竹崎博允=ひろのぶ=長官)は4日、「規定の合理的な根拠は失われており、法の下の平等を保障した憲法に違反する」との決定を出した。合憲とした1995年の判例を見直した。
 規定は明治時代から引き継がれ、婚外子への不当な差別だとの批判が根強い。菅義偉(すが・よしひで)官房長官は4日の記者会見で「最高裁判断を厳粛に受け止め、立法的な手当てをする。できる限り早く対応すべきだ」と述べ、民法改正案を早ければ秋の臨時国会に提出する考えを示した。
 大法廷は決定理由で「婚姻や家族の在り方に対する国民の意識の多様化が大きく進んでいる」と指摘。差別を撤廃してきた欧米諸国の動向にも触れた上で、「家族の中で個人の尊重がより明確に認識されてきた。子に選択の余地がない事柄を理由に不利益を及ぼすことは許されないとの考え方が確立されてきている」と述べ、今回の裁判の被相続人が死亡した2001年7月には規定が違憲だったと結論付けた。
 最高裁判断は事実上の法的拘束力を持つとされるが、大法廷は「裁判や調停などで確定済みの他の遺産分割には影響しない」と異例の言及をした。既に確定した遺産相続を巡って混乱が起きることを回避するためとみられる。
 2件の裁判は、父親(被相続人)が01年7月と11月にそれぞれ死亡し、東京、和歌山両家裁で遺産の取り分が争われた家事審判。1、2審は規定を合憲とし、婚外子側が最高裁に特別抗告していた。今後は2審の東京、大阪両高裁で審理がやり直される。
 裁判官14人全員一致の意見。民法を所管する法務省の民事局長を務めた寺田逸郎裁判官は審理を回避した。
 最高裁が法令を違憲と判断するのは、戦後9例目。

                            2013年9月4日   毎日新聞
 
 
 
 
かれこれ30年くらい争われてきた
憲法・民法上の超有名問題に
ついに大転換が起こりました。
 
まだ細部で難しい議論は残るようですが、
司法の歴史に残る画期的判例の一つといえるでしょう。
 
 
 
 
 
東大名誉教授・碧海純一さん死去 批判的合理主義を提唱

 碧海純一さん(あおみ・じゅんいち=東京大学名誉教授・法哲学)が7月18日、脳梗塞(こうそく)で死去、89歳。追悼シンポジウムを9月28日午後5時30分から東京都文京区本郷7の3の1の東京大学山上会館で開く。申し込み不要で、当日受け付け順130人まで。樋口陽一東大名誉教授や長尾龍一東大名誉教授、井上達夫東大教授らが登壇する。
 カール・ポパーやバートランド・ラッセルらの影響を受け、批判的合理主義を提唱した。著書に「法と社会」「合理主義の復権」「法哲学概論」など。

                       
                     2013年9月3日  朝日新聞
 
 
 
 
日本法哲学の第一人者。
 
ただ、私が学び始めたときにはすでに引退されていましたし、
『法哲学概論』も、すぐに絶版になってしまいました。
 
かなり寡作な人のようで、今現在も入手可能なのは
中公新書『法と社会』くらいか。それ以外に拝読したことはない。
この本は法律学のすばらしい入門書です。
 
ご冥福をお祈りいたします。
 
 
 
 

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