これで撤退(募集停止)は、
姫路獨協大学、大宮法科大学院、明治学院大学、神戸学院大学、
駿河台大学、東北学院大学、大阪学院大学、島根大学、大東文化大学、
信州大学、東海大学、関東学院大学、龍谷大学、久留米大学、
新潟大学、鹿児島大学,香川大学,広島修道大学,白鴎大学,独協大学
の20校。
あと予想として、いつ撤退しても不思議ではないのは、
愛知大学,愛知学院大学,神奈川大学,金沢大学,京都産業大学,
甲南大学,國學院大学,駒沢大学,成蹊大学,西南学院大学,中京大学,
桐蔭横浜大学,東洋大学,名城大学,福岡大学,山梨学院大学,
あたりだろうか。
ただ、「統合」や「廃止」をだらだらと待っていても、
焼け石に水であって効果は期待できない。不公平かつ非効率でもある。
各大学の自助努力の問題ではない。問題は国家の対応にある。
法科大学院制度を根底から考え直す以外に道はないと思われる。
予備試験の位置づけの矛盾・不合理性も考え直さなければならない。
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『改憲の何が問題か』 奥平・愛敬・青井 編 岩波書店 2013
憲法改正が現実味を帯びてきた中で、それに真っ向から反論をする本が出てきたという感じである。たしかに今までも、いわゆる“護憲派”と目された人々による散発的な改正に反対する本はいろいろあった。しかしこの本は、より本格的。今までそういう対立を一歩引いて見ていた憲法学者でさえも、危機感を表明せざるをえなくなっていることに、今の動向の際立った特徴がある。
序では、
自民党「日本国憲法改正草案」に代表される「改憲論議」のあり様は,従来の「九条改憲」という問題にとどまらず、更により根源的に、自由・立憲主義・個人の尊重といった概念と、抜き差しならない緊張関係にある。私たちは憲法学徒の一人として,近代公法学の育んできた諸概念に対する危機、すなわち私たちの法文化への危機であるとさえ考えている。しかし、メディア等での議論をみるかぎり、この「危機」の意味が然るべく評価されていない印象がある と、強い問題意識が表明されている。今回の改正議論は、従来のものを越えて、憲法学上、許容されがたい領域にまで踏み込んでいるということである。
まず、とりあえず、奥平康弘名誉教授による国家主義回帰への批判と、高見勝利教授による「憲法改正の限界を超えており、さらに軟性憲法化は憲法破棄と変わらない」という二つの論考で、この改正の極端さははっきりと示されている。
さらに、長谷部恭男教授が、今までの「必要最小限度自衛権」論を敷衍する形で、集団的自衛権を容認することには無理が生じることを明確に述べていることも注目に値するだろう。
後半第Ⅱ編では、改正草案の具体的な問題が論じられる。第1章では、全体の概観が示されるが、まず天皇の位置づけが目につく。「助言と承認」を廃し、明示的に天皇を内閣よりも「目上」と記述する。これは国民主権を尊重する意味からは問題があるだろう。この雰囲気は前文冒頭にもある。さらに、自然権思想や社会契約思想からの離脱が目的になっていると分析されており、やはり復古的な改正案であることは自明と言わざるを得ないのかもしれない。
2章では前文が扱われるが、やはり、「国家のため」の憲法となっていて、「個人」が著しく軽んじられていることが問題とされる。民主主義国家であっても個人のために守るべき一線があるという立憲主義の大原則が無視されている。憲法改正条項から「国民の名で」の文言がしれっと削除されているのもこれと同根といえるだろうか(3章)。
4章では「国防軍」,5章では「緊急事態条項」が扱われる。それを「明文で認めること」が180度、現在の国家の状況を変えてしまうことは、納得できる。要するに「規定しないこと」が最大かつ最後のブレーキになっているのだと、私もそう思う。また、両制度については「具体的な詳細がなく、法律に丸投げになっているのに、抑制をかける効果的な規制がない」ことも共通した大問題である。それにしてもこれだけ反対意見があり、世界各国でも軍縮について議論がある中、躊躇なく再軍備条項を導入しようとする改正草案の姿勢はどうかと思う。
6章では人権規定の後退が、7章では統治機構の議論をせずに人権規定ばかりを改正する態度が批判されている。いずれも外国の状況、とくに国際人権法の発展をまったく考慮せず、個人の人権尊重に対して無理解であることが問題となる。
7章では統治機構改正の問題点が扱われる。やはりどれも唐突で議論が十分でないことが問題だが、総論や人権規定の改憲の重大性からすると比較的、印象は薄い。「それもまあ問題だが、それより何より」という感じである。
では、「それより何より」何かといえば、終章だけ読んでもわかる。「天皇は憲法を尊重擁護する義務は負わない、国民が尊重する義務を負う、公務員は国民が尊重しているか監督できる」という憲法改正草案の根本思想である。要するところ、「立憲主義の打倒」である。この憲法尊重擁護義務規定改正案が改正草案のエッセンスといっても過言ではないだろう。
以上のように、日本国憲法改正草案が、いかにすさまじい改正案であるか、よくわかる一冊となっている。
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刑法において共犯を定める規定は、
基本的には次の4条しかない。(微罪と身分犯の特例を除く。)
(共同正犯)
第60条
二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。
(教唆)
第61条
1項 人を教唆して犯罪を実行させた者には、正犯の刑を科する。
2項 教唆者を教唆した者についても、前項と同様とする。
(幇助)
第62条
1項 正犯を幇助した者は、従犯とする。
2項 従犯を教唆した者には、従犯の刑を科する。
(従犯減軽)
第63条
従犯の刑は、正犯の刑を減軽する。
ただ、これだと、「自分は行動しないが指導的な立場の黒幕」を
適切に罰することができないということで、
判例は「共謀共同正犯」という概念を使用し、
60条を適応してきたわけである。
しかし、条文にない以上、かなり無理を伴う解釈であるのは否めない。
そこで、60条ではなく、61条1項を次のように改めればいいのではないか。
第61条
1項 共謀して、または人を教唆して犯罪を実行させた者には、正犯の刑を科する。
共謀共同正犯を認めないと不都合な理由としては、
①「従犯(幇助犯)では、刑が軽くなってしまう」と、
②「教唆犯では、なんとなく罪が軽いように聞こえる」の
2点が重要であると思われるが、これで解消できる。
残る問題は、
③「結局、正犯ではない」と、
④「新しい共犯を作ると、濫用が心配だ」
がありそうだ。
しかし、③は専門家しかわからない観念的な違いであり、
「共謀犯」という名称さえ用いれば、正犯と同じ刑を科すのであるし、
一般人(犯罪被害者など)であれば気になることはほぼなくなるのではないか。
また、④は、すでに「そそのかす」,「やりやすくする」という
ごく簡単な行為が共犯として運用されていたのであるから、
そのバランスとして、「共謀する」ことを加えても別におかしいところはない。
したがって、私は、
「61条に、教唆犯と並立して、共謀犯を創設すべきである。」
と強く思う。
なお、「犯罪を実行させる」ことが前提であるので、
激しい議論がある「共謀罪」とは、関係がない。
「共謀罪」とは“実行を問わない”処罰規定のことである。
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『地球全史スーパー年表』 日本地質学会 監修 岩波書店 2014
〈地球全史〉シリーズの第3弾。広げると1メートルを超えるオールカラーの『スーパー年表』に、要点をまとめた解説書付き。地質時代と人類史、歴史時代が一つにつながる斬新なスタイルで、地球と人類に『いつ,何が起きたか』が一目でわかる。 ということがコンセプトの作品である。
しかしながら、はっきり言わせてもらえばかなり不満の残る作品である。まず、そもそも10の時間軸を一枚の年表にしている必要性が、まったくと言っていいほど感じられないのである。
ひとつひとつの年表は非常に興味深いことは間違いないし、それがどういう位置関係になっているかを教えたいという意図は、わからなくもない。だが、ただ単に縦に並べただけではあまりありがたみが感じられないのだ。
大きい紙だから閲覧にも不便である。
また、「歴史時代」さらに「近現代」は不要ではなかろうか。はしがきには「地質学は考古学とは違う」(時間として尺度が圧倒的に違うのだから当然といえば当然だ)とされている。それならば直近2000年などこの図には、不要であろう。
「自分史を書くのもよい」などという一文もあるが、このコンセプトからすれば、そんなもの論外だと思う。
一つの時間軸を一つの見開きとし、それが8個で16ページという書籍の構成にしたほうがよっぽど見やすかったのではないか。解説24ページと合体させて、「B5版,40ページ,ハードカバー」の本にしたほうが良かったと思う。
さらに、一歩踏み込むと、こういうテーマでは紙媒体にはもはや限界があるということかもしれない。思い切ってシリーズの『地球全史』,『地球全史の歩き方』と合わせて、一つの映像媒体にするというのはどうだろうか。「視覚的にうったえたい」ということであれば、映像ソフトに勝るものは無い。シリーズ3作をまとめて一つの映像ソフトにすることを、切に求めたいところである。
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「5年で5回まで」はある意味当然だろう。遅きに失した感がある。
一方、短答式を3科目にするのは疑問だ。
短答式は合否へのウェイトがそれほどでもないはずだし、
各法域の知識を広く問う意義はある。
むしろ論文式試験を、もう少し平易化し、
点数を取りやすくすべきだと思う。
なお、法科大学院につき、香川大学(四国ロースクール)と、
広島修道大学が、募集を停止するとのことである。
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