カンカンとガクガクの部屋

時事・読書感想・裁判例の紹介など。書庫をご覧ください。

過去の投稿日別表示

[ リスト | 詳細 ]

全1ページ

[1]

 
『書斎の窓』20125月号(有斐閣)掲載、
「法人税だって法律である!」(三木義一・青山学院大学教授)
を読んだ。三木教授のエッセイはいつも面白い。
 
税法学の社会的な地位から、
自著(『よくわかる法人税法入門』等)の裏話、
税法学のあるべき将来性についてまで、
自由闊達に語られている。
 
その中で、今回、興味深かったのは次の一節である。
 
 
 
 民法もようやく本格的改正作業に着手されたようだ。コンセプトは国民にわかりやすい法律にすることにあるらしい。とても良いことだ。税法もそれを目指してきた。ところが、その改正作業をしている人が税法についてトンデモ発言をしている。
 
(中略)
 
 どうもこの先生は租税法律主義も知らないらしい。納税者が自己の所有権行使の一部として税として拠出することを代表者を通じて決めたのが税法であり、税法の内容が納税者にわかりやすいものでなければならないのは当然の前提なのである。さらに言えば、そもそも民法は裁判規範だが、税法は行為規範であることは法律学の初歩である。すべての市民は所得があれば申告を義務付けられており、しかも税額まで計算する以上すべての控除項目等を正確に理解しなければ申告はできない。税法の方が裁判になったときに使う民法よりもわかりやすく、みんなが間違えないようにしなければならないはずである。ところが、この方によれば、税法はプロに向けて書けばよく、しかも「もっとわかりやすく書けという声は聞きません」とまで断言されてしまっている。プロの税理士たちも毎年のようにもっとわかりやすい税法を求めて建議書を出していることも知られていないようだ。
 
 
 
 
さて、三木教授が誰に対して怒っているのかは
原文にて確認してください。
 
誰が言ったかにかかわらず、「民法は親しみやすくわかりやすく、
一方で、税法は専門的でわかりにくくても仕方がない」という言説は、
一般的にはあまり疑問を抱かれることなく通用してしまうと思います。
 
しかし、そんな「常識」も、疑ってかかってみると、
いとも簡単にボロが出てしまう(論理必然ではない)と
いうことはよくあることです。
この批判も、そんな常識の一つを明快に喝破するものであり、
めちゃくちゃ気持ちいいと思いました。
こういうエッセイは大好きです。
 
 
 
なお、一方で、前半にややすっきりしない記述も
ありましたので引用します。
私が疑問を感じたのは次の一節です。
 
 
 
 私がある学者の集会で自己紹介をしたとき、「私の大学には行政法のA先生がいることからおわかりいただけるように、私は税法を専攻しております」と述べたら、この挨拶がけしからんと偉い先生から文句がついた。びっくりして、なぜですかと問うと「お前の挨拶は自分の大学にはA先生がいるために、行政法が担当できないという失礼な挨拶だ」というのである。一般の先生方からすると行政法の方が格上で、税法担当者は本当は行政法というメジャーな法律を担当したいのだ、と信じ込まれていたようである。
 
 
 
 
この部分なのですが、私には何だか意味がわかりません。
 
この三木先生の挨拶を聞いた場合、
“ある偉い先生”のように解釈するのは論理必然ではないにせよ、
ありうる自然な受け取り方だと思います。
 
この“ある偉い先生”の指摘が的外れだというなら、
なぜ「私の大学には行政法のA先生がいることから
おわかりいただけるように」などと言わなければならないのでしょうか。
前置く必要がないと思います。
 
どうでしょう。
 
 
ま、ものを書くというのはいろいろと難しいものですね。
 
 
 
 
 
 
 

全1ページ

[1]


.
書生クン
書生クン
非公開 / 非公開
人気度
Yahoo!ブログヘルプ - ブログ人気度について
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

スマートフォンで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

スマートフォン版Yahoo!ブログにアクセス!

よしもとブログランキング

もっと見る

[PR]お得情報

ふるさと納税サイト『さとふる』
実質2000円で特産品がお手元に
11/30までキャンペーン実施中!
話題の新商品が今だけもらえる!
ジュレームアミノ シュープリーム
プレゼントキャンペーン

その他のキャンペーン


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事