カンカンとガクガクの部屋

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刑法総論 (LEGAL QUEST)』  今井・小林・島田・橋爪  有斐閣 
初版 2009年 / 第2版 2012
 
 
西田典之・山口厚教授らの次世代となる
東大系刑法学(いわゆる結果無価値論)の
若手学者による、標準的なテキスト。
 
きっと、4人ともこれから活躍して、
その筋では有名となることだろう。
 
 
しかし、このテキスト、基本を示すという
シリーズの趣旨からみると、ちょっとばかり
力が入りすぎてしまったのではないかと思われる。
 
450ページ。
西田総論や山口総論と、ほとんどサイズとして
変わらないというのはいかがなものだろうか。
同シリーズの行政法や労働法に比べてもかなり分量が多い。
価格も分相応で、特にリーズナブルではない。
 
 
また、同じく標準を志向する
山口厚『刑法』、
有斐閣Sシリーズ『刑法総論』
有斐閣アルマ『刑法1』
などと比べても突出している。
 
“入門段階の基礎固め”を目的とする
シリーズの趣旨からすれば、
350頁くらいに収めるべきではなかっただろうか。
 
これなら多少の支障があっても
西田総論や山口総論で勉強すればいいと思う。
せっかくの機会にちょっとばかり残念な感じだ。
 
なお、「師匠の学説とはちょっと違うので、自分達の
本を作りたい。」という気持ちもあったのかもしれない。
だが、もしそうだとすると、それはよい思いつきでは
ないと思う。多少の使いにくさがあろうとも、
定評が確立した体系書を用い、それに講義で修正を
加えていくのが、学問としての正道なはずだ。
(と、たしか偉い先生が言っていたと思う。)
 
 
学生にとっても、まだ無名な本より、
定評のある体系書を買わせた方が良心的だといえる。
繰り返すが、価格に大差はない。
両方買わせるならむしろ不経済である。
 
 
この手の法律学のテキストは、
総論300頁くらい、各論350頁くらいの2冊組み、
あるいは、総論と各論を合わせた一冊本として
600頁くらいが適量だというのが、私の見解である。
 
さらにいえば、類書が豊富な刑法学に関しては、
「この一冊で新時代を確立する!」くらいの
意気込みが ない限り、“教科書”と称する書物を
市場に投じる意味すら疑わしいものがある。
 
 
 

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