ふれこみでは、中型辞典ながら
大辞典に引けをとらないことがうたわれている。
つまり、大きさはコンパクトながら、
集英社が、広辞苑,大辞林,大辞泉などに対抗して企画した、
力の入った辞典ということができる。
しかし、これがなんとも微妙な作品である。
まず第一に、1993年の完成の時点で、
編者がそろってすでに還暦前後である。
20年が経って今では80歳前後になっておられ、
すでに5人中2人が鬼籍に入られている。
それにもかかわらず、編者の交代・参加はないそうだ。
森岡 健二 1917‐2008 上智大学名誉教授
徳川 宗賢 1930‐1999 学習院大学教授
川端 善明 1933 京都大学名誉教授
中村 明 1935 早稲田大学名誉教授 星野 晃一 1936 近代文学研究家
次に、専門用語の担当校閲者の人選もなんとも微妙だ。
僭越ながら、私は知らない人ばかりである。
監修者の知名度は、どうしたって辞典の信頼にかかわるだろう。
哲学 伊藤勝彦 1929 埼玉大学教授
社会 有末 賢 1953 慶応義塾大学教授
心理 岸田 秀 1933 和光大学教授
教育 山住正己 1931‐2003 東京都立大学教授
政治 市岡揚一郎 1937 ジャーナリスト
法律 金子 晃 1937 元会計検査院長
工学 餌取章男 1934 ジャーナリスト
さらに、漢字字典としてもどうだろう。
字数は、約3000字の収録にとどまる。普通だ。
しかも、“部首”,“成り立ち”,“書き順”といった項目も
特に無いようだ。
漢字字典(漢和辞典)の代用という点も、極めて弱い。
「三役」という大看板からして、疑問となってくる。
もはや、ここはいったん幕引きにして、
もう一度、若く、有能な学者陣を選抜して、
新しく再出発してほしいと思う。
ここでは集英社国語辞典を槍玉に挙げてみたが、
実は、三省堂や岩波書店などについても、似たり寄ったりだ。
伝統を守るのも一方では大事なことだろうが、
フレッシュかつ堅実なメンバーで、
がっちり一から新しい国語辞典を作るという新機軸も
そろそろあっていいのではないかと強く感じる。
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