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法律用語の解説

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法律用語の基礎 14

 
〈 「推定する」 「みなす」  〉
 
 
1 「推定する」
 
 
 ・事実が不明の場合に、法令が一応の判断をし、法的効果を生じさせること。
 
 
 ・したがって、実は当事者間に取り決めがあったことや、
  反対の事実が判明した場合には推定は覆され、
  事実に基づいて判断される。
 
 
  「妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。」
   ↓
  反証がなければ嫡出子とされる。夫の子では無いという事実があれば、  
  嫡出否認の訴えで推定を覆すことが可能である。
 
 
 
2 「みなす」
 
 
 ・本来は性質が異なるものを、一定の法律関係においては、
  同一のものとして扱い、法的効果を生じさせること。
成年擬制(民753)は、そもそもは未成年だが成年として扱う、
みなし公務員は、そもそもは公務員ではないが、公務員として扱う、など。
 
 
 ・推定と異なり、取り決めが判明したり、事実が反証されても、
  認定が覆ることはない。
 
  
「この建物は、Aの所有するものであるとみなす。」
  ↓
 もはや確定。Bが、「私のものです」と証明した場合や、
 その他、事実がどうであれ、もはやAのものであるとして、
 法律上確定する。
 
 
 
         参考:  『条文の読み方』  法制執務用語研究会   有斐閣
 
 
 

 
 

法律用語の基礎 13

 
〈 「科する」 「課する」  〉
 
 
1 「科する」
 
 ・刑罰,過料,懲罰といった、制裁をかける場合に用いる。
 ・刑法など、より具体的なときは、「処する」が使われる。
 
 
2 「課する」
 
 ・制裁ではなく、租税や義務などの負担をかける場合に用いる
 ・過怠金など、制裁の意味合いを含むものに「課する」を使う場合もある
 
 
 
3 どちらでもない場合
 
 
 ・手数料など、強制力を伴わない場合は、「科する」も「課する」も用いず、
「徴収」や「納付」などと表現する
 
 
 ・交通違反反則金制度については、「科する」や「課する」という表現は
  使われていない。あくまで任意であって強制ではないという
  制度趣旨が用語に表れている例である(最判S57.7.15)。
 
 
 
         参考:  『条文の読み方』  法制執務用語研究会   有斐閣
 
 
 

 
 

法律用語の基礎 12

 
 
〈 「ただし」 「この場合において」  〉
 
 
1 序
 
 ・一つの項や号は、一文で書き表すのが通常だが、意味が連続するため
  二文にわたる場合にこの用語を使う改行はしない
 
2 「この場合において」
 
 ・最初の文章を「前段」、後の文章を「後段」という。
 
 ①前段の内容に対する補足的,付加的な規定を行う
 
  「Aは、期間を30日以内に限り延長ができる。この場合において、
   Aは、対象者に対し、延長後の期間等を通知しなければならない。」
 
 
 ②他の規定を適用や準用するときの読み替え
 
  「X条の規定は、前項の者について準用する。この場合において、
   X条中の「甲」とあるのは、「乙」と読み替えるものとする。」
 
 
3 「ただし」
 
 ・最初の文章を「本文」、ただしの後の文章を「ただし書」という
 
 ①本文に対する例外や制限を規定する。
 
  「甲をしてはならない。ただし、乙をする場合にはこの限りではない。」
   ↓
   乙のときは例外的に甲をしてもよい。文末には「この限りではない」
(制限を受けないの意)という用語が多く使われる。 
 
 
 ②本文の一部の内容について追加的,注意的な規定をする。
 
  「Aは、次の請求をすることができる。ただし、第2号又は第4号の
   請求をするときには、費用を支払わなければならない。」
   ↓
  「この場合において」に近いが、一部を指定して否定する意味合いがある。
   具体例として、労働組合法12項を参照。
 
 
 
         参考:  『条文の読み方』  法制執務用語研究会   有斐閣
 

 
 
 

法律用語の基礎 11

 
 
 
〈 「この限りでない」 「妨げない」  〉
 
 
1 「この限りではない」
 
 ・条文の末尾、多くは、ただし書きに書かれる。
 ・前文の全部又は一部の適用を、特定の場合に除外するという意味。
 
「歩行者は、道路を横断してはならない。ただし、
横断歩道によって道路を横断するときはこの限りではない。」
 
 ・そのときどうするかは、別に規定が置かれることも多い。
 
 「1項 人事訴訟で、成年後見人は、成年被後見人のために訴訟を
  行うことができる。ただし、相手方がその成年後見人のときはこの限りではない。
  2項 ただし書きの場合には、成年後見監督人が成年被後見人のために
訴訟を行うことができる。」  
 
 
2 「妨げない(妨げるものではない)」
 
 ・その規定が設けられても、別の規定の適用が排除される
  ものではないということ。
 ・排除されないというだけで、必ず適用しなければいけないわけではない。
 
  民法5453
  「解除権の行使は、損害賠償の請求を妨げない。」
  →契約解除をしても、損害賠償請求は別にできるということ。
   とはいえ、解除したからといって必ず損害賠償請求を
   しなければならないわけではない。
 
 
 
         参考:  『条文の読み方』  法制執務用語研究会   有斐閣
 

 
 

法律用語の基礎 10

 
 
〈 「…してはならない」 「…することができない」  〉
 
 
1 「…してはならない」
 
 ・一定の行為の禁止。逆にいえば不作為の義務を課すこと。
 ・義務なので、罰則などの制裁が定められることが多い。
 ・違反した私法上の法律行為は、原則として、無効とならない。
 
  例  薬事法の「販売してはならない」に違反した。
    → 薬品の売買契約は有効だが、罰則がある。
 

 
 
2 「…することができない」
 
 ・ある行為をすることについて、権利や能力がないということ
 ・したがって、違反した行為は無効や取消しの対象となる。
 ・罰則などの制裁が定められることは少ない。
 
  例  「…16歳にならなければ、婚姻をすることができない」(民法731条)
   → 受理されない。受理されても取消事由となるが、罰則などはない。  
 
 
 
         参考:  『条文の読み方』  法制執務用語研究会   有斐閣
 
 
 

 
 

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