カンカンとガクガクの部屋

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『法学教室』 20113月号で、
島並良・神戸大学教授は、
いわゆる書籍の「自炊」行為につき、
大要以下のように説明しています。
 
 
 

1 道具と場の提供
 
 ・裁断機やスキャナーを店舗において、
  来訪する顧客自身に操作させる業者の場合。
  ↓
 ・文書や図画の私的複製が行われるだけなので、適法である。
  例えば、コンビニにコピー機が置いてあるのと同じことである。
  (著作権法30条1項1号,附則5条の2)
 
 
2 自炊代行
 
 ・顧客が所有する書籍のスキャンを業者が代行する場合
  (いわゆる「自炊代行」「他炊」)。
  ↓
 ・法30条1項は、「使用する者」自身による複製を
  適法としているので、 業者が代わって行うことは
  複製権侵害であり、違法である。
 
 
3 裁断済書籍の提供
 
 ・裁断済書籍を自ら所有し、顧客に自炊用として
  提供する業者の場合。
  ↓
 ・私的複製であるので、複製権の侵害はない(法30条1項)。
  ↓
 ・店舗外への書籍持ち出しが許されていないのであれば、
  著作権法上の「貸与」に該当しないと考えられる(法26条の3?)。
  マンガ喫茶が合法であるのと同様の理由である。
  ↓
 ・したがって著作権法に違反しない。適法である。
 
 
4 背景的な課題
 ・2が違法で3が適法という結論には、
違和感はある。
  ただそれは新しい技術に法律が対応しきれて
  いないという事象の一つであり、今後、著作権法を
  見直していく上での課題である。
 
 
 
 
島並教授は、著作権法の新進気鋭の先生ですから、
そう言われればそうなのかなあと言わざるを得ません。
 
ただ素朴な感想として、3について、やはり
「貸与」ではないとするのは疑問があります。
そして、仮に貸与ではないとするならば、
顧客のスキャン行為は、私的複製と言えるでしょうか。
それって、2の「代行」(違法)じゃないんでしょうか。
 
この説明だけでは、すぐに“ガッテン”とは
いかないところです。
 
著作権法というのはなんとも
複雑混迷した世界です。
 
 
 
 
 
 
 
月刊『法学教室』(有斐閣)の、
長谷部恭男「続・Interactive憲法」20094月号〜)
は法学好きにはかなり面白い連載だと思うのですが
22回 「「ねじれ」ないように」 は
特に現実味があり、興味深かったので、
ノートとしてここにまとめてみたいと思います。
 
 
 
 
1 問題点
 ・衆参の「ねじれ」といわれる問題がある。衆議院が首相を指名し(憲法67条2項)、内閣が組織されても、参議院で反対派が多数を占めていると、法律案などの政策がブロックされてしまい、国政の停滞を招くことになる。
 ・日本の参議院は、二院制をとる諸外国の第二院と比べて権限が強い。 衆議院が優越するといっても、法律案について、日本では衆議院の3分の2以上による 再議決が必要になる(憲法59条)。しかし、二院制をとるフランスやイギリスではこのような再議決のハードルは存在せず、衆議院の議決が容易に法律となるようにできている。
 ・政策ごとに連立の組み替えを模索していては、時間やコストがかかりすぎる。 かといって、大連立を組んだのでは、選挙で示された民意をないがしろにしているとの批判は免れえない。 
 ・このように、政治的正統性の基盤の点で特に差異のない二つの議院が、短い期間で国政選挙を繰り返していたのでは、政治が安定せず、行き詰まるおそれがある。
 

2 打開策
 ・これを解決するには、三つの方策が考えられる。 
 ・第一の策は、大連立であるが、すでに見たように苦肉の策といえる。
 ・第二に、もっとも根本的な方策は、憲法改正である。参議院の権限を縮小すればよい。しかし、総議員の3分の2以上の多数による発議(憲法96条1項)が必要であり、参議院の反発や便乗改定の危険が叫ばれる中では、実現は難しい。
 ・そこで、第三の策として、国会議員の選挙について、「衆参同日選挙を常例とする」のがもっとも妥当な方策と考えられる。
 ・3年ごとの参議院選挙時に同時に衆議院を解散することを、慣行として確立させる。そうすればねじれる可能性は大幅に下がり、3年間の政権安定が期待できるのである。 
 ・両院の権限も選挙制度も似かよっている現在の日本では、衆参をバラバラに
選挙しなければならない理由は、実はほとんどないといってよい。
 ・内閣の解散権の自由も、考えてみれば確保する必要は少ない。なぜなら、与党が勝てそうだから解散するというのは、自分勝手であって不当であるし、逆に負けそうであればわざわざ解散して議席を減らすわけがないからである。
 ・ドイツ,フランス,そしてイギリスでも、解散権は拘束される方向に動いている。
 ・よって、「やむをえない例外的事態がない限り、衆議院の解散は参議院選挙と同時の3年ごとに行う」という憲法慣習を打ち立てるべきと考えられる。
 
 
 
 
なるほど。
確かにそれがいいかもしれません。
 
 
 
 

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