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2017/09/04 に公開
四日市公害は、平成29年7月24日に裁判判決45周年を迎えましたが、既に解決した過去の出来事というわけではありません。
公害が起こり環境改善に取り組んだ歴史と、豊かな環境を未来につなぐために活動している人たちについて紹介します。


被告企業

第二次世界大戦中に第二海軍燃料廠が塩浜地区に大日本帝国海軍によって建設されたが、海軍燃料廠は四日市空襲により甚大な被害を受けて壊滅した。戦後、国有地である塩浜地区の旧海軍燃料廠跡地約660万㎡を昭和石油昭和シェルグループ・三菱両グループに払い下げ、跡地に石油化学コンビナートを建設する計画が1955年鳩山一郎内閣の閣議によって決定された。1956年に約100万㎡の敷地を持つ昭和石油・コスモ石油などの製油所の建設が開始された。翌年の1957年には製油所から原料の供給をうける四日市コンビナートの工場群の建設が進められた。三菱グループ系企業は三菱油化・三菱化成工業三菱モンサント化成の工場を建設した。埋立地の石原町には石原一族が経営する石原産業が建設された。石原産業は1969年に塩浜地区付近の四日市港に強酸性溶液を垂れ流していた「石原産業事件」や平成期にはフェロシルトの大量不法投棄問題を引き起こすなど化学物質の汚染事件を頻繁におこしている。

昭和四日市石油の工場では、重油を原料にしてガソリンを生産する新しい生成技術が導入された。昭和石油と中部電力は石油・石炭・ガソリンなどを原料として、四日市コンビナート内での発電設備や石油精製で協力していた。中部電力の三重火力発電所が、石炭を燃料に発電をしていた。中部電力の発電所からは四日市市内のすぐ南側の中部地区・すぐ西側の橋北地区・西側の海蔵地区・市内最も南側の塩浜地区に向けて真っ黒な煙が出て黒いスモッグが発生した。昭和四日市石油が操業した後は、石炭から重油に原料を転換した。石原産業と三菱グループ系の企業からの排煙で塩浜地区周辺に白いスモッグが発生した。四日市市南部に北西の風が吹くと塩浜地区の漁村である磯津地区全域に石炭のすすが落下するようになった。 昭和四日市石油は製油所施設であり、中東から四日市港に輸送されてきた原油からガソリン灯油重油及び石油化学工業製品の基礎原料となるナフサなどを精製していた。三菱油化は昭和石油で精製されたナフサの供給を受けて、第二次製品となるエチレンポリプロピレンなどを製造した。第二次製品の供給を受けて三菱モンサント化成・三菱化成工業・石原産業などが第三次製品から最終製品を生産した。液体気体の石油化学製品の原料を輸送するため四日市コンビナート各社はパイプによって結合して一体化した操業を行った。中部電力の三重火力発電所が昭和四日市石油から重油の供給を受けて発電を行った他、コンビナートの製品製造各社も製品製造のため重油を使用燃料とした。原告が暮らしていた磯津地区は鈴鹿山脈から吹き下ろす風が塩浜に立地する四日市コンビナート各社の汚染物質が上空を通過する際に、亜硫酸ガス硫酸ミストを運び直撃する位置にある[61]

大気汚染と引き替えに1956年には約500億円だった四日市の工業生産額は10年後の1966年には約5倍になった。1960年には7411人だった石油化学産業の従事者は10年後の1970年代には13699人と倍増した。三菱油化・石原産業・中部電力の3社は株式上場企業であった。三菱油化は石油化学のトップメーカーと呼ばれていた。年間売り上げは320億円以上であった。三菱化成や石原産業の酸化チタンの設備能力は世界有数と呼ばれた。中部電力は電力業界第3位の企業であった。株式未上場の昭和四日市石油は三菱グループオランダ本拠地とするシェルグループが25対75の比率で出資して昭和32年に設立した会社であり、昭和石油が輸入する原油を精油する子会社であった[62]
  1. (企業名)石原産業四日市工場(生産製品)酸化チタン農薬
  2. (企業名)昭和四日市石油四日市製油所(生産製品)ガソリン灯油重油
  3. (企業名)三菱化成工業四日市工場(生産製品)カーボンブラック
  4. (企業名)三菱油化四日市工場(生産製品)エチレンポリエチレン・ポリプロレン
  5. (企業名)三菱モンサント化成四日市工場(生産製品)スチロール系樹脂
  6. (企業名)中部電力三重火力発電所(生産製品)電力
  7. (企業名)日本合成ゴム四日市工場(生産製品)合成ゴム
  8. (企業名)味の素東海工場(生産製品)グルタミン酸ソーダー
  9. (企業名)四日市合成四日市工場(生産製品)界面活性剤
  10. (企業名)日本ブタノール四日市工場(生産製品)ブタノール
  11. (企業名)松下電工四日市工場(生産製品)熱硬化性樹脂
  12. (企業名)三菱江戸川化学四日市工場(生産製品)過硬化水素
  13. (企業名)油化バーディッシュ四日市工場(生産製品)発泡性ポリスチレン[63]

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四日市は、呼吸器系疾患の「四日市ぜんそく」の原因となった、深刻な大気汚染で有名だが、最初に公害被害を受けたのは漁業であり、酷い水質汚濁の影響を大きく受けた。

1959年、東京・築地の中央卸売市場では伊勢湾の魚、特に四日市沖で獲れた魚は、売れずに返却されるか、「油っぽい臭いがあるため、食用に不向き」というレッテルが貼られ、大きく値引きされた。

その後、三重県は異臭の原因を追究しようと「伊勢湾汚水対策推進協議会」を発足し、1961年4月に「油臭い魚は、石油精製所又は、石油化学工場から流された鉱油を含む廃水が、魚に吸収されたことが原因である」と異臭魚の原因を特定した。
のちに、これは科学技術庁の調査報告書でも裏付けられた。

このように、四日市沖では工場からの廃水によって魚、海の生物に甚大な被害をもたらし、沿岸漁業に多大な損害を与えた。
ゆえに、長年コンビナート関連の石油化学工場は、被害を訴える地元漁師と対立状態にあった。

2019/1/6(日) 午前 8:22 [ 綺麗なお金・土・水・空気・領土 ]


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